2年前、右手の小指と薬指の腱を切っちゃいました。
3本切れていて、指を延ばしたり曲げたりが全くできない状態でした。
痛くて動かせないんじゃなく、腱が切れているので自分の意思が通じないのです。
この2本に力が入らないと、ものをもてないんです。
傘もさせません、包丁も握れません。スーパーの袋も鉛筆も、何にも出来ないです。
切れた腱の縫合手術をしました。
リハビリは半年通いました。ハードに動かすと縫合した腱が切れちゃうし、
かといって安静にしていると関節が固まり動かなくなります。
へんてこりんな装具を付けられました。
再切断しない程度に曲げ伸ばしをしなければならず、ドクターが作ってくれたのは、
鍵ホックと安全ピンと輪ゴムを使った、ターミネーターみたいな装具でした。
これを数か月つけていました。
顔も自分で洗えず、トイレの後、ズボンをあげるのも一苦労でした。
半年のリハビリにも関わらず、指が思うような状態にならず、
指の専門医に転院、その道では有名なドクターに診てもらい、再手術が決まりました。
一回目の手術で癒着していると思われるため、その剥離術と聞いて手術台へ!
が、結果は違いました。
くっつけた腱が切れかけていたそうで、手首の腱を移植する手術に急きょ、オペは変更となりました。
再び、変な装具が登場・・・。
指先の骨と移植した腱をつなげるのに、骨と腱に針金をヘアピン状に通し、
小さなボタンで締め上げている状態です。爪、針金貫通です。
リハビリは手術の翌日から・・・、あまりの痛みで貧血を起こし倒れかけました。
2週間の入院、半年以上、ほぼ毎日リハビリに通いました。
その結果、指は思い通り曲げられるようになりましたが、関節が少し固まり、
第一関節が曲がったままになってしまいました。
顔を洗うと、曲がった指が鼻の中や目に刺さります。
テーブルを布巾で拭くにも薬指が曲がって立っているので上手く拭けません。
お箸を持つ時、変な力がいるので、手の甲が腫れてきました。
怪我をしてから2年です。
今日、定期健診で病院に行き、ドクターに手の甲の腫れを相談しました。
そしたら、麻酔注射されて、腫れをぐちゅぐちゅ・・・。
ガングリオン(脂肪の塊)かもしれないし、腱が炎症を起こしているのかも、とのこと。
今日は、お風呂は入れません。水にぬらせないので、食事の用意もできません。
今晩から、アルプスに行くのに・・・、いやだなぁ~。
2度の手術を受けて、腱はつながりましたが、関節は曲がったまんまです。
クライミングの時、ジャミングは難しいです。薬指が邪魔してクラックに手が入りません。
スラブはもっと怖いです。薬指が立ってるので、掌がベタっとつかないのです。
フリクションが利かないので、はっきりしたホールドがない場所はホント怖いです。
カチやガバでも、薬指だけにテンションがかかるので、指がバキッと折れそうで怖いです。
たかが、指を切っただけの怪我だと思っていましたが、事態は深刻でした・・・。
クライマーの皆さん、怪我は勲章だ!みたいに思っていませんか?
私のような怪我は日常生活にも支障があります。
私が言うのもなんですが・・・、どうぞ、怪我のないようにクライミングしてくださいね!
今日から月曜まで仕事で北ア、槍に行きます。更新とかペタ返しとかできないと思います。
帰ったらレポート書きますね。皆さんも、連休、楽しんでくださ~い!