旅の後半 | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

テントに戻りシャワーをあびて洗濯し、携帯電話で翌日のモンブラントンネルのバスを予約しました。モンブランの下をぶち抜いたトンネルでモンブランを挟んでイタリア側に行くためです。
6月13日、一泊2日でイタリアのクールマイユールへ!夜中降った雨でテントのフライは濡れていますが、とりあえず撤収してキャンプ場代を節約、荷物はここでデポして、一泊2日分の荷物をもち、バスが出る駅前へ。途中パンの工場直結のパン屋でバケットを買い、ムシャムシャ食べながら行きました。乗客は6人。長い長いトンネルを抜けると国境越えたクールマイユールのバスターミナルに到着、所要時間はわずか30分ほど。近くの安宿(されど小綺麗で快適)にチェックインし、早速ハイキングに出かけました。クールマイユールはシャモニ以上にシーズンオフという感じ。行きたいところにはバスも動いてないしタクシーも見当たりません。町は静かで観光客など全くみかけません。結局、町の裏にそびえている山、モンチェティフに登ることにしました。町からはすごい斜度でせり上がり、まるで見張り番のようです。先ずはタクシーでベニの谷に入り、林道をモンテビアンコ小屋まで上がりました。ハイキング開始。踵が靴ずれになりそうなほど斜度のキツイ道をシ
ェクルイのコルまで一気に上がり、小屋のベンチでランチ。ツールドモンブランを歩いているオーストラリアのカップルと情報交換などをしました。登山再開。山頂への登りはガレの多い道で足元に気を付けながら登ります。町からよく見えていた反射板がでて来たら山頂はすぐです。頂きからの眺めは素晴らしい。こんもり丸いフランス側の女性的なモンブランとは対照的に、イタリア側からのモンブランは勇々しくゴツゴツした男性的な姿で圧倒されます。眼下にはクールマイユールの町が俯瞰でき、その先にウ゛ェニの谷とフェレの谷が両側に広がっています。長細い山頂の先に巨大なマリア像が立ち、町を見守っているよう。
下山は町へ直接下る最短ルートを選びましたが、これがなかなか手強い!鎖場や足置きなどが連続し、かなり長い岩場のトラバースもあり神経を使いました。短い距離で一気に1000m以上を下るため、草付きも樹林帯もとにかく急坂で休む場もない感じ…。それでもコースタイムよりはかなり早くビレットというクールマイユールより北側の町に下山しました。通りすがりの車に道を尋ねたところ、親切にクールマイユールまでのせてくださり、30分位楽をさせてもらいました。ラッキー!とバーで乾杯して10ユーロもとられ多少憤慨しながら、宿に戻りました。町は静かでお土産屋さんは全くあいておらず、食事の場所もない感じ…。やっと見つけた良い感じのレストランに飛び込みました。テーブルのキャンドルに灯をともし、聞き覚えのある音楽が流れる店内はムーディーでとてもいい感じ!ふと隣を見たら、昼間会ったオーストラリアのカップルもいました。名物の山羊の乾燥肉とポテトの前菜、サラダ、パスタ、リゾットなどを食べ、仕上げに5カップ分のバニラアイスクリーム
をペロリと平らげ、9時でもほの明るい石畳の町を宿に戻りました。宿に着くなり恒例の雨!ギリギリセーフ、グッドタイミングでした。