【ジムコ名盤⑧】 ミック・カーンの90年代前半を振り返る | 愛しのジャンポール

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友だちはスズメとカエルさんだけ


元BASSIST、現在ALTO SAX吹いてます♪

ヘンな音楽とかフツーの音楽とか、楽器、サクラ大戦、スズメ、カエルさんとか… 
ドーデモイイ日記ですがよろしくよろよろですのだ (・o・)

 
2月14日(火)雨くもり



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あぁぁぁ~ チョコ食べたいチョコレート

けど、明日買いに行くのちょっとイヤやなぁ…





みなさま
コンバンまークマ



今日、2月14日といえば何の日でしょうか?


2月14日は、僕の友人Uの誕生日です。
おめでとうございます。



去年の僕の誕生日にUはサクラ大戦のプラモデルをくれました。
光武Fの北大路花火機をくれました↓

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書棚のサクラ大戦ばっかり入れてるとこの最上段にフェイス陳列しております。

モノをくれる人はいい人。
ありがとうございました。



今年はUの誕生日に何かお返しをしなければいけないと思い考えておったのですが…
いいものが思いつかず、仕方ないのでネットで拾ってきたイカした画像をさしあげます。


では、どうぞパー



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拾いものですみませんが…
よかったら保存して使ってください。





今日はそんな2月14日だというのに、僕はブックオフへ行ってきました。



Japanの写真集を見つけました!

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※店内で撮影はいけませんっ。

買いそうになりましたが、やや状態が悪く1000円という値段だったので今日は見送りました。
まぁ30年も昔に発行された物だからなかなか美品では残ってないでしょうけどね。



それからCD250円コーナーを物色しました。
洋楽のとこにNiNaのアルバムがありました。

確かミック・カーンが参加してたはずだけど、よく覚えていない…
けど250円なのでまぁいいかと思い買いました。



それにしても2月14日だというのにお客さんが結構いました。
自分も含め皆が似たような異様なオーラを発していました。

その店内に充満したオーラで息苦しくなってきたのでもう帰ることにしました。
僕以外にも同じような人達がこんなにもいるのか、と感じた2月14日でした。




買ったNiNaのCD↓

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間違いなくミック・カーンが参加してました。 が、あまり目立った演奏はしてませんでした。
それに佐久間正英もベース弾いてるみたいで、全曲参加ってワケではないようです。 う~ガーン

それとヴォーカルにB-52'sのケイト・ピアソンも参加してますが、B-52'sっぽい要素もほとんど無し…
とても退屈な作品でした。

けどブックオフで250円だったのでいいです。 3059円で買っていたら大変なことでした。
ありがとうございます。






さてさて、本題にまいります。
今日の「ジムコ名盤」はミック・カーンです。



ジムコ・ジャパンからミック・カーン関連のアルバムが色々と出ておりましたので、90年代前半当時のミック・カーンを作品を紹介しつつ振り返りたいと思います。



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BASS MAGAZINE Vol.26 1991年5月号

ちょうど『レイン・トゥリー・クロウ』がリリースされた頃ですね。
当時この表紙の写真を見た時、無いモノがあったので(すなわち眉毛ね)ビックリしたものです。





1982年にJapanが解散した後、80年代半ば頃のミック・カーンといえば大停滞期を迎えていました。 解散直前にリリースした1st.ソロ『TITLES』もその後のピーター・マーフィーとのダリズ・カーも商業的に全く不振で、そのため完全に自信を喪失。 そして85~86年頃にはついにベースにも一切触らなくなり彫刻に専念、音楽からの撤退も考えていたそうです。

元々正式な音楽教育は受けておらずこれまで理論的なことを解らずに感覚のみでやってきた人でした。 「12小節とかG#と言われたって、何を指してるのか僕にはわからなかったんだから(笑)」とはミックの弁。 だからセッションに呼ばれても緊張し苦痛なだけで全く楽しめなかったそうです。




そんな引き籠っていたミックを救ったのがジャズ畑の尖鋭ギタリスト、デヴィッド・トーンでした。 ミックはトーンから「アルバムに参加して欲しい」とオファーを受けますが、音楽から逃避していたミックは忙しいフリをして断ります。(その結果、代わりにトニー・レヴィンが参加し1987年にアルバム『CLOUD ABOUT MERCURY』をECMよりリリース。)

しかしその後もトーンから何度も連絡があり、遂には「ツアーに参加してくれ」と言われます。 それでもあらゆる言い訳をして断り続けますが、最後には「今ロンドンのスタジオで待ってるから来い」と脅かされもう断りきれなくなって渋々行ったそうです。

こうしてミックは久々にツアーに参加することになり、その過程で改めて人前で演奏する楽しさを思い出し自分の楽器に触れることを愛おしく感じられるようになったとのことです。 だからトーンは自分の音楽キャリアを救ってくれた人であり感謝しているとミックは言ってました。








すっかり覇気を取り戻したミックはジャズ畑も含むセッション活動を精力的に行うようになります。そして1987年には2nd.ソロ・アルバム『Dreams of Reason Produce Monsters』をヴァージンよりリリースしています。

因みにトーンの86年のツアーではビル・ブラフォードの代わりにテリー・ボジオが参加することになってM・カーンは大いに刺激を受けたようで、それがのちのポリタウン(1993)に繋がります。
またマーク・アイシャムの代わりにマイケル・ホワイトが参加することになり、それがきっかけでマイケル・ホワイト&ミシェル・ランバートの『ロンリー・ユニバース』(88年録音90年発表)にゲスト参加することになります。


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CDPOLYTOWN “POLYTOWN”

超絶ドラマーのテリー・ボジオに変態ギターのデヴィッド・トーン、そしてミックという個性の強い3人によるユニット。 曲というよりセッションによる即興演奏を主体とした内容。

本作がリリースされると知った当時の僕は、ミック・カーンが音楽的にも技巧的にも極めて高度なこの2人と組んだということに大変驚いたものです。



「Bandaged By Dreams」






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CDLONELY UNIVERSE “LONELY UNIVERSE”

ジムコの国内盤リリースは1993年。 マイケル・ホワイト(tp)とミッシェル・ランバート(ds)のデュオ“ロンリー・ユニバース”。 ミックはデヴィッド・トーンとともにゲストで参加。 本作を皮切りにミックはCMPレーベルを拠点に活動を活発化させます。

楽器編成からも分かる通りロックではなく、ECMやニューエイジミュージック(←死語?)にも通じるサウンドです。 ポップな要素は殆どなく実験的な音で当時の僕には退屈でしたが… 改めて聴き直すと今の自分の好みに結構合ってて今更ながら気に入りました。



「Passenger & The Wind In All This Noise」






Japan解散から7年が経った1989年、デヴィッド・シルヴィアンの新作レコーディングにジャンセン、バルビエリ、カーンの元Japanのメンバーが参加することで“レイン・トゥリー・クロウ”というバンドに移行。 そして91年にアルバム『RAIN TREE CROW』をリリース、実質的にJapanの再結成となりました。

しかし、あくまで自分のソロ・プロジェクトだと主張するシルヴィアンと、4人のコンビネーションによるバンドだと考えるジャンセン、バルビエリ、カーンの3人… 結局、折り合いが付かず一度もライブが実現せぬままバンドは分裂しました。 シルヴィアンのエゴは強烈ですね。





そのシルヴィアン抜きの3人が結束して94年にリリースしたのが、ジャンセン/バルビエリ/カーン名義によるアルバム『ビギニング・トゥ・メルト』です。


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CDJANSEN/BARBIERI/KARN “BEGINNING TO MELT”

ジャンセン、バルビエリ、カーンが共同で立ち上げたレーベル、MEDIUMよりリリース。 ギターのデヴィッド・トーンもゲスト参加、他にはスティーヴ・ジャンセンの奥さんのスザンヌ・J・ジャンセン(vo)、新人のロビー・アセト(vo)が参加してます。

しかし残念ながらアルバム7曲中、この3人全員が揃うのは3曲のみ、あとはゲストも含めた2~3人の組み合わせによる演奏です。 何とも不満が残りますが1曲だけ、3人+オリジナルメンバーだったロブ・ディーンが参加しており往年のファンを驚かせました。



「Beginning to melt」





93年にはミックの3rd.ソロ『ベスチャル・クラスター(BESTIAL CLUSTER)』をCMPからリリース。 ジャンセン+バルビエリの2人も全面参加しており、ミック初のソロ・ツアーにも同行しました。

このアルバムも持ってたはずなのですが、探したけど見つかりませんでした(もしかしたら随分昔に処分したかも…)。 なのでYouTubeだけ貼っておきます。


「bestial cluster」






そして95年には4th.ソロ『トゥース・マザー』をリリース。

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CDMICK KARN “THE TOOTH MOTHER”

前作ではジャンセンとバルビエリが全面参加してましたが今回はバルビエリが2曲に参加しているのみ。 “恩人”デヴィッド・トーンは今回も全面参加しています。 ドラムはポーキュパイン・トゥリーや近年のクリムゾンで知られるギャヴィン・ハリソン。

ミックはギリシャ系民族が大半を占めるキプロス出身ということもあり、1st.ソロ『タイトルズ』でも顕著だった中近東辺りのエスニックなサウンドに仕上がっています。 もちろん例のブニョブニョしたフレットレス・ベースも大活躍。 ジムコから発売された一連のミック関連作品の中ではこのアルバムが1番好きですね。






僕がミック・カーンを聴いてたのはここまでです。 ちょうどジムコから国内盤がリリースされてた頃の僕はベースをやめてサックスを始めたので、急速にベースへの興味が冷めていった時期でした。 NiNaに参加した90年代終わり頃は日本人アーティストと多く共演していたのに、そのすべてをノーチェックで過ごしてしまいました。 今思うととても勿体ないことをしました。

今までずっとミックはJapan時代が一番、極言すればJapanの諸作と1st.ソロ『タイトルズ』さえあればあとは要らないと思ってましたが… 今回の記事を書くにあたって久々に聴き直してみて、改めてミックの魅力を再発見した次第です。



本当に惜しい人を亡くしました。





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(BASS MAGAZINE 2011年3月号より)






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