医療従事者だけでは無く、どの職種でも一定の英語力が求められます



様々な英語テストがある中で、多くの方は、IELTSを勉強されていると思います。
ただ、IELTS 一発7以上のスコアを出そうと思うと、結構大変!

各スコア 7は取得できるけど、一回の試験でオール7を出す事に 苦労されている方も多いと思います。
特に、近年は スピーキングは 録音して採点される会場が増え 客観的にスコアを出されるようになり、face to faceで採点されるときの 試験官による主観的な評価は反映されなくなり、より 良いスコアを出しにくくなってきていると感じます

IELTS で苦労されていると、「他の試験に変えた方が良いのでは…」と悩むことがあると思います



今回は、IELTSから 他の試験に切り替える際の メリット・デメリットについて紹介したく思います












リーディング
IELTSを勉強していると 基本的な英語力は身につきます

従って、IELTSで養ったリーディングのスキルは 他の試験でも役立ちます

ただ、PTEの場合は、オンライン試験ですので、パッセージや問題文のキーワードに印をつけることができません

パッセージに何が書いてあるのか、要点、キーワードは、別途メモ帳に書き出すなどの工夫が必要です

プリントした資料では無く、パソコンの画面を見ながら直接問題を解いていく練習が必要です

一方、OETのリーディングは、全く異なるスキルを必要とします。
パートAでは、スキミング・スキャニングのスキルを必要とします

どれだけ短時間に キーワードを資料から見つけられるかが、大切です

一方、パートBは、40分で2つのパッセージ(約20問)を読み解きます

時間を考慮すると、1パッセージ10問20分なので、問題量としては IELTSよりやや少ないですね

なので、IELTSよりも 時間をかけて パッセージを読み解くことができます。
また、全て4択からの選択問題で、最も適切な文または単語を選ぶスタイルなので、IELTS readingほど、問題タイプのバリエーションはありません

OETでは True/False/Not Givenタイプの問題はありませんので、IELTSでこのタイプの問題を苦手とする方は、OETの方が合っているかもしれませんね



ただ、OETは パッセージ内容をより深く理解する必要があります

ライティング
PTEのライティングは 2つのタスクからなります。
1つは、10分で 300字前後のパッセージを読み 短いサマライズ文を書く。
ライティングスキルと共に、パッセージを理解し要約するスキルが必要です。
2つ目は、20分で200〜300文字のエッセイを完成させる。
IELTSよりも 持ち時間が短い

タイピングなので 修正・変更は 手書きより簡単ですが、アイデアをしっかりまとめ 手早く完成させる必要があります

一方OETのライティングは、40分で 150〜200文字のお手紙を1つ書くのみ

もちろん、正しい手紙のフォーマットを使用するスキルと、与えられた資料から 手紙に含むべき内容を選び出すスキルが必要です

IELTSの場合、エッセイに含むアイディアを まず考える必要があります。
アイディアを浮かべる・まとめる作業に苦戦している場合は、コツを覚えれば、IELTSよりOETの方が簡単だと思います



リスニング
PTE、OETのリスニングは、IELTSとは異なります



まず、PTEの場合、IELTSのように 文章の空欄を埋めていくタイプの問題・選択問題の他に、聞き取った文章の書き出し、聞き取ったスピーチの要約を書くなど 独特なタイプの問題があります

また、リスニングに使用される音源は かなり質が悪い!



ラジオやテレビのナレーターの声、誰かの演説の一部だったり

また、スピーカーの国籍も様々



従って、様々な音源・イントネーションに 慣れておく必要があります

OETのリスニングは、2部からなり、パートAは ノートテイキング

医療従事者と患者・顧客の会話から、設問に関する答えを 書けるだけ書き出す。
例えば、薬剤師と 花粉症の顧客の会話で、設問が「顧客の症状について書き出しなさい」の場合、両者の会話の中から「鼻が垂れる」「目が痒い」「3日間症状が続いている」など 関係している項目を箇条書きで 書き出していきます。
IELTSとは異なる スキルを必要とします

パートBは、IELTSと似ています
ただ、医療のトピックですので、ある程度の医療用語の知識が必要です

スピーキング
PTEのスピーキングは、一度聞いた文章の 復唱、図表の説明、パソコン画面に表示される文章の読み上げ、質問文を聞いた後に 短い回答を言う、短いスピーチを聞いた後に 要約を口頭で説明、、、、
IELTSにはない タイプの問題がたくさんです



図表の説明は、academic IELTS writing taskAのスキルが使えると思います

しかし、改めてPTE用に スピーキングの練習をしっかりする必要があります

特に、PTEの場合は、正しい発音の使用が 大切になります

OETのスピーキングは、医療従事者と患者の ロールプレイを2つほどします

試験官が患者役で、医療従事者は 個々の専門職です

タスクのタイプは、患者への説明・説得・謝罪・患者の理解を確認など
私が放射線技師としてOETを受けた時のトピックは、①腕が痛い女性のレントゲン撮影で、1枚目の撮影が終わった後、2枚目の撮影が必要な事の説明と説得、②頭部CTを受ける女性への 検査の説明でした
1トピックに対して 5分前後のロールプレイをします
一応、各ロールプレイに 5つくらいタスクが出されますが(・検査は 最長で10分かかることの説明、・検査中は 動かないでじっとしている必要があることの説明…など)、タスクを全て 時間内にこなさなくても大丈夫

提供されるタスクは ロールプレイで話すアイディアの膨らませるものであり、トピックに沿った会話ならば、何を話してもok

全て、実際の職場と関係していることなので、すでに臨床経験がある方は OETのスピーキングは かなり簡単だと思います









以上、各英語試験に求められる基本的なスキルは 共通していますが、問題タイプ・形式は かなり異なる事が分かります。
上記の違いを考慮し、英語試験の切り替えのメリットを考えると…



特にIELTS speaking part2で 与えたトピックに対して2分ほどのスピーチをする、part3での討論で、トピックに対する アイディアが浮かばない・まとまらないために、会話が続かない・うまく答えられない場合は、PTE又はOETのスピーキングの方が答えやすいかも





PTEは 話す事のトピックが与えられるので 自分の意見・経験の話は含まれませんし、OETのスピーキングは 職業に関連しているので 情報をイメージしやすいですしね






PTEの方が有利?

PTEは IELTSよりも リーディングが簡単な印象がありますが、高度なリスニング・スピーキングのスキルを必要とします
医療従事者経験者

IELTSよりOET

もちろん、英語医療用語を幅広く知っておく必要がありますが、医療職の経験がすでにあるならば、ライティング・スピーキングはかなり楽

しかーし、IELTSから 他の試験タイプに切り替える際は、各試験タイプに慣れるために ある程度の練習期間を必要とします





残念なのは、PTEやOETは IELTSとは異なり、情報や練習素材が カナリ少ない

わたしは、https://oetonline.net.au/で、OETについて勉強しました
OETのある語学学校は、オーストラリアでも少ない

上のオンラインサイトで講師から、「IELTS6-7レベルの人で OETでB以上のスコアを一回のテストで出すには、最低OETについて4ヶ月練習が必要」と聞きました





従って、PTEにしろOETにしろ、本気で挑戦してみる場合は、改めてある程度の練習と勉強が必要です

二兎追うもの一兎も得ず…

ではないですが、英語試験の切り替えを検討されている場合は、中途半端な切り替えをしない事が大切だと思います




