アート家飲みインテリアのブログ -10ページ目
祝来日 ジャズ編
サイモン・フィリップス (Dr)

定例の(?)趣味趣味&恣意全開な当方ですので
祝来日:サイモン・フィリップス (敬称略、以下同じ) は
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトのメンバーとしての来日です。

これまた趣味趣味に、サイモンと言えば
さきのプログレ・フェスで来日したキャメルや
原始神母がトリビュートするピンク・フロイド等と共に
当方がプログレにのめり込んでいた頃、
そんな当時のスーパー・バンド 801のドラマー。
(ロキシー・ミュージックのフィル・マンザネラ、ブライアン・イーノ、
カーヴド・エアのフランシス・モンクマン 等)

そんな801の”Tomorrow Never Knows”

https://www.youtube.com/watch?v=UkGXUn0Kuuw

ビートルズのカバーなのだけど、
今日のブリグジットのこと?
(Tomorrow Never Knows≒明日のことなど決して分からん)

まさかのEU離脱、またまた当方の予想はハズレ?
今後は多分円高基調で、
=株下がる、REITも売られる
≒ 日本国債は買われる、
金 (Gold) は上がる、ざっとこんなとこ?


話をサイモンに戻します。
行きいのだけど、
チケット入手が抽選なので、断念した。
極端な左側もしくは右側で、目の前はPA機材のみ
名ばかりのS席だと悲しいので。


上原ひとみ ザ・トリオ・プロジェクト


https://www.youtube.com/watch?v=h06e_COBn0M

トラッドな4ビート(3:40あたりから) もかっこいい。

もう一曲。


https://www.youtube.com/watch?v=j-SV0xzKUYg

乱高下する相場の序幕、戦え、戦士の(Warrior)のように、ってか?

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの東京公演は8月20日 他。
詳しくはHPで。
http://www.hiromiuehara.com/schedule/tour.html
(リンク先は上原ひろみHP。コピ・ペしてください)

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飲みネタ+αです。

最近、物忘れがひどい & 思い出せないのが深刻な当方でも、
池袋は、東口に西武、西口に東武の語呂の良さで、忘れない。

そんな西武の屋上の「空中庭園」にある
個人的にいちばん好きなフリッツのお店 : ポムケ。
すぐ隣にピザ屋さん:【A】PIZZA がある。

【A】PIZZAは、いつもかなり並んでいるのを目にしていて、
「美味いからだろうな」でも、並んでまでは買いたくない。
なので、まだ並んでいない、一番乗りくらいの早い時間に行き、
買ってみたら、これが本当に美味かった。

というわけで、このところフリッツとピザのセットが常。

5月のとある日。
コンビニで、飲みきりサイズの250mℓのワインを調達して、
ビールは「空中庭園」があるデパ地下=西武で購入。



画像の250mℓのワイン=ルイス・フェリペ・エドワーズは
凄いコス・パだと思う。(税込 約¥300 )
また、コンビニで冷蔵ケースでキンキンに冷やされていても、
開栓してすぐ飲めるフレンドリーさなので、
こうして手つとり早く飲みたい局面ではありがたい。

開くまでに一定の時間が掛る
グレードが高めのワインは、また別のお楽しみ。
最近モンラッシェ系のいいやつを全然飲んでないのが寂しいけど。

ビールは、ベルギーのグーデン・カロルス・クラシック
(ビア・アワード2012でのダーク・ビア・チャンピオン 8.5%)と
「一番搾りシングル・モルト」、こちらはちょっと下に書きます。

ちなみに画像のワイン、ビール、フリッツ、ピザをかっ喰らい、
一眠り (夜勤明け)した後、業務命令の資格対策のお勉強をした。

その後の本試は、一発突破、ワハハハ。
でも、若冲に並んでたときも、問題集やってたからね~っ。

6月某日。



西武の地下は、マニアックなベルギー・ビールの入荷が結構あるよう。
ここでも趣味趣味&恣意全開で書かせていただくと
ヴェデットでおそらくいちばんメジャーな
エクストラ・ホワイトはスパイスが人っているため、当方好みではない。
ところが、画像のヴェデットにはスパイス成分は入っておらず
ベルギーでは、むしろ珍しいラガー・タイプ(下面発酵) の
ブロンド (5.5%)で、フリッツと良く合う美味さだった。

さて、「一番搾りシングル・モルト」。
またまた趣味趣味&恣意全開な当方、
「プレ・モル」は愛飲しているけど、
同社が「醸造家の夢」とまでうたう「マス○一ズ・ドリー○」より
「一番搾りシングル・モルト」のほうが、はるかに美味いと感じる。

当方ベルギー・ビールばっかで、
「ビール純粋令」でビールを製造しているドイツ・ビールは、
ほぼ未開拓なので、ドイツのラガー・タイプなら
このレベルの美味さがあるのかもしれないけど、
現時点で当方が飲んだラガー・タイプではダントツの美味さ。

ところで、「一番搾りシングル・モルト」は
ネット上では、まだまだ取り扱いがあるようだけど、
街中ではまったく見掛けなくなった。
限定製造のようなので、ネット・ショップでも在庫限り、
いずれ枯渇するのだろうか?

そんな中、街中で見つけたので、あるだけ買ってきた。



ビールとワインのストックは常時70本はくだらない当方、
置き揚確保が結構深刻。


ならば、置き場所に困らないようにと、ガバガバ飲んでいたら、
アルコール中毒で見えるとされる「ピンクの象」を通り越して、
ついに公園がこんなふうに見えた???





じゃなくて、実在する公園。
初めて通りかかったときにはそのシュールさにあ然とした。

ダリもびっくり!?


(画像は手持ちの図録より)

ここでまた懲りずに、
上記のシュールな公園とダリにちなんでおやぢギャグを。

今回もストーリー仕立てです。

最愛のひとを亡くした悲しみ。
それはあたかも、
大木が大地に深く根をおろすかのように、私の中にある。
酒に溺れ、精神安定剤も常用するようになると
次第に時間感覚は失われ、夢と現実の区別も曖昧になっていった。
そんなある目、迷い込んだ公園。
この、象のようにも見える滑り台は、果たして現実のものなのか?

ここで私は、ついに自分が何者なのかの判別をも失った。
「ここはどこ? 私はダリ(誰)?」
(おしまい)

ちなみに画像のアドレスは新宿区赤城下町、あかぎ児童公園。
カフェ・ヴェローチェの神楽捌駅前店至近だけど
ちょっと、分からないようなとこにあって、
かつ開園時間は、夏場で8時から18時まで。
それ以外の時間帯では閉門されてしまうので、まず分からない。
これだから、神楽坂の路地裏は面白い。

ではでは、
今宵も「ピンクの象」が見えない程度に飲みますかね。

最後にダリ展は京都市美術館で7月1日(金)から9月4日(日)まで、
六本木の国立新美術館では
9月14目(水)から12月12目(月)まで開催予定。
過去最大規模のようなので、楽しみ。

http://salvador-dali.jp/
(リンク先はダリ展、コピ・ペしてください)

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5月21日

江戸川競艇。

ジャンプしまくり、やばそうな水面。
他の日の画像と比べると、一目瞭然。






転覆してしまった。



選手育成の学校では、
模擬レース中の事故で死に至ることもあるよう。

幸いレーサーは、少なくとも外傷はないよう。
良かった。

テール・ツウ・ノーズのドッグ・ファイトは
体を張ってのものだと改めて実感。

それでも競艇の選手生命は平均29年と長いようだ。
ちなみにプロ野球では9年。
(以上 出所:選手募集案内 TURNING POINT より)

レーサーの皆さん、ケガなどないようご活躍を。
ちなみに転覆の結果、波乱を呼び
2-4-6で¥51,630の万券だった。

当方、たしか4月以来、競艇を見始めて
ほんの2何カ月程度だけど、フル・ゲート6艇で
結構万券出るんだね。
で、トーレーニング中にしても、当たらんっ。
的中するのは低配当のみ。

5月20日頃 銀座にてウインドウ・ディスプレイ。








ディスプレイを担当された方、
もしかして、ウォーホルがお好きなのでは?

色違いで、モチーフを反復させるのは、
モンロー等で、ウォーホルが常用した手法。
(パクリとかいう つもりはまったくありません)

レイアウトされているバッグは
ステラ・マッカートニーのデザインのよう。

もしかして、とネット検索したら、
やっぱりポール・マッカートニーの娘さん。

さきに来目が実現したポール。
個人的に、「よくこのベース・ラインを弾きながら歌えるな」の一曲。


https://www.youtube.com/watch?v=DXaG1HvKMOw

ビートノレズ時代は、その形状から
「ヴァイオリン・ベース」と言われた
ヘフナーのベースがトレード・マーク。

ウィングスになってからは
上記動画のように、リッケンパッカーも愛器に仲間入り。


ここでリッケンパッカーにちなんで
血が凍るようなおやぢギャグを。
検察庁を舞台にしたストーリー仕立て???

「あの大物政治家が関わっていることは間違いない」
「私もそう思いますが、状況証拠ばかりでは、告発できません」
「おれたち特捜が挙げないと、巨悪は眠ってしまうのだぞ」
「決定的な物的証拠がありません」
「証拠を固めて、立件、立件、何としても立件しろ」
「証拠ガないのに、立件ばっか言われても…」


耳直しにもう一曲。


https://www.youtube.com/watch?v=Q6cMU8-AaEU

クリス・スクワイアもリッケンパッカーを愛用。
次のプログレ・ロック・フェスに、イエスはいかがでしょうか?

華麗 (加齢) な当方なので、引用させていただく楽曲が古いね。

今度はつまらないオチ。
エマール氏のチケットを買った5月20日、
有楽町から銀座に出たときあった大きなPOP。



いまだに故ジャンニの大ファンな当方。
現ドナッテラでの復権が喜ばしいPOP。
ところで、「ドナッテラ」は、パノコンが学習してくれるまでに
何回も「怒鳴ってら」に変換されてました。

うっ、本当につまらん、か。

ベルサーチを好んだプリンスの一曲、シーラEと。


https://www.youtube.com/watch?v=viHdtY7GDLs
RIP(どうぞ安らかにお眠りください。)

ダービー小考

このところ音楽三昧で、予想トレーニングを
すっかりサボってしまっている問でも
レーシング・プログラムはもらいに行っていたので、
ウィンズでの「三冠馬」特集は目に付いていた。

JRAのハンディ・キヤッパーは、今年のクラシックは、
「三冠馬」誕生の可能性大と見ているのかな、等と、
多少気になっていたら、さきのダービーは皐月賞とともに
ディープ(インパクト)産駒の1-2-3じゃね~かっ。
(十数年のブランクを経ての競馬の当方ですので、
前年クラシック等は加味しておりません)

ところで、クラシックまで無敗の三冠馬は
(シンボリ)ルドルフとディープの2頭しかいない。

このことだったのね、と超遅まきながら。

今年の牡馬クラシックは一冠ずつ分け合うパターン?
すると、ダービー2着馬が、菊花賞馬って、割とあるような。
(前述のように十数年のブランクがある当方でも、
ダービー2着馬 ⇒ 菊花賞馬って、レオダーバン、ライスシャワー、
ビワハヤヒデ、ダンスインザダークくらいはすぐ分かる)

もしくは、菊花賞本番直前に新星出現のケースで
その新星がディープ×BMS(ブールド・メア・サイヤー=母の父)
ヌレエフなんて配合だったりした場合。
ロイヤルチャージャー系種牡馬(=サンデーサイレンス)に
ノーザン・ダンサーの肌はニックスとされ、
ディープもサンデー×BMSもノーザン・ダンサー系のアルザオ。
同様にディープ×ノーザン・ダンサー系のヌレエフとの配合なら、
この面での不自然さはないところ、ヌレエフの名前の由来が
ニジンスキーと同じくバレー・ダンサーからで
ヌレエフのフルネームは、ルドルフ・ヌレエフ。

ここまでくると超血統オタク、
語呂合わせを超え、オカルトですが。

さてさて、本番はいかに?

最後はマニアックに、サティの『スポーツと気晴らし』から
第12曲『競馬』でおしまいです。


https://www.youtube.com/watch?v=pu2E5616VBc
( 残念ながら、何を言っているのか分かりませんが、
語りの後の、ごく短いピアノ・ピースがサティの『競馬』)

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前フリ1

5日(日)は夜勤のあがりの日だった。
通常、フイットネス・クラブへ行き
プールサイドでひと眠りでなく、即帰宅。
YbuTubeでグラス氏のピアノ・エチュードを
演奏者の滑川さんで検索。


https://www.youtube.com/watch?v=-H6Ui4ZiI1o

この動画一発で
「(ベーゼンドルファー)290インペリアル弾いてるっ!
行くっ!」と、超短絡的に、演奏会場まで行くことを決定。
(すみだトリフォニーはスタインウェイ)

この時点では、当目券があっても
十数列より後ろだったら、チケットは買わないつもり、だった。
このところ音楽三昧で
本日も競馬&競艇のW開催なのに
どちらの予想トレーニングもサボってしまっている。
演奏会会場=すみだトリフォニーがある
錦糸町にはウィンズもあるので、
当日券が十数列より後ろだったら、
予想トレーニングにシフトすればよい。


さて、フィリップ・グラス氏の名前はよく知っていても、
その作品はまったく知らなかった。
たまたま、ライヒ、ペルト、シコルスキと
ミニマムとされる作曲家の作品を拝聴した流れから
グラス氏の作品イメージを、ここでも短絡的に、
上記のうちからの2人とで、音数が少ない順から
ペルト < グラス < ライヒのイメージだった。
(こうして掲げてみると、ペルトはフェルドマンと同じく、
「静ひつ」の潮流だと思う)

話は前後するけど、そんなイメージで
グラス氏のピアノ・エチュードを
YbuTubeで検索して、最初にヒットしたのが
冒頭で引用させていただいたNO.9(と20)。

直近がリゲティのエチュード全曲、
今回はグラス氏ご本人も来日してのエチュード全曲と
どこかしら縁があるかのような感じも受けた。

とにかく、目的地までの移動時間等を差っ引いた時間内で
最大限の仮眠を確保しないといけない。
でないと、これだけ心地よさそうなエチュードなら、
演奏会場内で爆睡してしまう。
シャワーを浴びて、即寝た。



前フリ2

錦糸町着。

まず、ウィンズでレーシング・プログラムをもらってから
すみだトリフォニーに13時着。

まだ当日券で並んでる人はなし。
さすがに早過ぎたと、他の所用を済ませ、
当日券発売開始の10分くらい前に戻ると、先客は一人。

発売開始時刻が近くなり、
ふと、後ろを振り返ると2・30人は並んでいた。
現代もので大ホール開催に加えてなので、
「グラス氏ってこんなに人気あるんだ?
もしかして、村上春樹さん効果?」と、心の中で。




もっとも本日のピアノ・エチュードでは、村上氏は関わらない。
前日4日のプログラムが
詩人アレン・ギンズバーグ生誕90周年を記念しての
『THE POET SPEAKS ギンズバーグヘのオマージュ』で
パティ・スミス氏が朗読、グラス氏がピアノ伴奏、
そのステージで投影される訳詞を村上氏が担当するというもの。

我ながら、音楽ならほぼ、何でもござれ、なので
パンク・ロックもリアル・タイム経験者。
スミス氏はトーキング・ヘッズや
デボラ・ハニーを擁するブロンディ等と共に
1970年代後半のニューヨークのパンク・ロック・シーンからデビュー。
さらに、ニューヨークのアンダーグランドなロック・シーンを遡ると、
アンディ・ウォーホルも関わった
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドもいるわけで、
その後のサブ・カルチャーにも通じる潮流だと思う(私見)。

『THE POET SPEAKS ギンズバーグヘのオマージュ』は
きっと大盛況だったのでしょう。

話を当日券売り場に並んでいるとこに戻します。

自分の番が来て、当日券が何列目かをみると
前から5番目で、当方が好むピアノ大屋根側(右手)
しかもトイレヘのアクセスなどに、何かと便利な端っこ。
グラス氏に呼ばれた?(勝手なイリュージョン)と、チケット購入。



本編




開演

最初にグラス氏が登場し、ピアノを弾き始めた。
「おお、グラス氏ご本人だ」、当方心の中で。
永く第一線で活躍しておられるのは喜ばしい。
どこか懐かしく、映像が見えるかのよう、が、第一印象。

グラス氏は、多分エチュードNO.1を含む2曲の演奏。

通常、当方、演奏会に行くとなると、
事前に演目はかなり聴き込んでおくほう。
初演作品なら、その作曲家の作品を可能な限り
ピック・アップして聴いておくところ、
今日は、そのどちらもしていないので「多分」。
記憶が新しいうち、You Tubeで検索して、
NO.1は分かったが、2曲目は必ずしもNO.2とは限らないので。


https://www.youtube.com/watch?v=6PPyFypi8VI
(3連符が、どこかヴァン・ヘイレンの”Eruption”のライト・ハンドのとこ?)

ステージでは、久石譲氏にバトン・タッチ。
ここではエチュードNO.5が印象深かった。
同様に記憶が新しいうち、You Tubeで検索して分かった。

https://www.youtube.com/watch?v=_IZrg4RYKic

ここでも同じく、どこか嘆かしく、映像が見えるかのように感じる。

続いて、滑川真希さんにバトン・タッチ
滑川さんが弾き出した瞬間、ピアノの鳴りがまったく違う。
フルコンらしく、大ホールいっぱいに豊かに響く。
でも、グラス氏と久石氏のピアノ演奏を否定するものではなく
作曲家と演奏家というポジションの違いによるもの。

ちょっと話は飛んで、
全20曲のエチュード完奏後に
グラス氏、久石氏、滑川氏の3人のアフター・トークがあって
グラス氏は「全20曲中、自分で弾けるのは12曲」と仰っていた。
別段、何らおかしくない。
さきのリゲティのエチュードでも、リゲティご本人は弾けなかっただろうし。

また、久石氏は「自分の作品なら、
二目酔いの日の演奏なら、この程度とやったりするけど
(いい意味で省略するというニュアンスかと)、
他人の作品ではそうはいかない。
学生時代に戻って、必死にさらいました」と、仰っていた。
こちらは非常に興味深い。
演奏家でもカデンツァ等で、一音くらいは
すっ飛ばしてしまうことはあるかもしれないし。
これと対比して言われるのが「完璧主義者」なのだろう。
当方がぱっと浮かぶのは、ミケランジェリ氏。

また、アフター・トークでの滑川さんは、
「会場の湿度の違いにより、同じスタインウェイでも
まるで響きが違う」といった趣旨のご発言が、
ピアノ・マニアスティックな当方には、目からウロコ、でした。

滑川さんは、個人的にはいちばん好きなオーケストラである
ロイヤルコンセルトヘボウとの共演歴もあり、等(出所:P)
やっぱりグローバルで非凡な才能をお持ちな方。
そんな滑川さんの演奏では、エチュードNO.6が興味深かった。


https://www.youtube.com/watch?v=dhCluN4ZAKo

弦楽器はトレモロし易いところ
鍵盤楽器でのトレモロは厄介ものだと思われる。
このエチュードNO.6では、
ショパンの同音連打である『雨だれ』よりはるかに速く、
むしろギターのための作品である
『アルハンブラ宮殿の思い出』等での
トレモロ使いのアイディアをピアノに活かしたようにも
感じられた。(私見)


https://www.youtube.com/watch?v=EQGBbLBShzk

ちなみに、電気的に、ディレイを使って
ピアノのトレモロを効果的使ったのが佐藤聰明氏って、
こっちの話にいくと、軌道(本題)から外れて、
戻ってこれなくなるので、また機会があれば。


こうしてエチュード全曲を、
グラス氏、久石氏、滑川氏の順に演奏していきました。
多分、プログラム前半でエチュードNO.1から10までを、
約20分の休憩を挟んでのプログラム後半が
多分エチュードNO.11から20の演奏だったのだと思われます。

当方、3日には、ほとんど全曲に緊張感を持って
対峙させられるかのようなリゲティのエチュード
全巻全曲を拝聴だったので、
それとは正反対に、
グラス氏のエチュードのほとんどの楽曲は
まるで映画のサウンド・トラックのように
例えば夕日を想起させたりと、
郷愁を感じさせてくれるものでした。

なので、ほぼ完徹の夜勤あけで、
仮眠時間80分の当方は、いつしかまどろみ、
生演奏に包まれての幸せな眠りの世界に、
少なくとも2・3曲で吸い込まれました。

そんな当方が覚醒している間にも
時折、パア~ンっ、という音が耳に入ります。
同じ失敗をしたことのある当方には、何の音なのかよく分かります。
演奏会場に入場するときピアノなら、ピアノ・リサイタルの、
オーケストラならオーケストラの演奏会のフライヤーを
大量にもらいます。
そうしたぶ厚いフライヤーの束を膝の上に置いて、
居眠りしてしまうと、フライヤーの束が床に落ちたとき
まるでメンコを地面に叩き付けるかのような
パア~ンっ、という音がするのです。
いや、そのときのバツの悪さったら、ありません。
今回ほどパア~ンっ、を聞いた演奏会は他にありません。
それほど心地よい音楽だったのでしょう。

ここでグラス氏自伝の『音楽のない言葉』から引用させていただきます。

【…その夜は全然眠れなかった。
駅を出るとすぐに明かりが消えた。
南部から中西部に向かう客車は古く、設備は何もなかった。
明かりもなく、読むものものもない。
できることといえば、夜行列車の音と親しくなることだけだ。
線路を走る車輪が延々とくり返すパターンに、
私はすぐ夢中になってしまった。】 引用ここまで

電車のガタンゴトン、というシンプルなリズムが
本日の、グラス氏のエチュードの作品のいくつかからも感じられました。
この「ガタンゴトン」を抽象化したリズムも、
きっと電車の中で寝てしまうかのように、眠りを誘ったのでしょう。

また、当方があたかも「映画のサウンド・トラック」のように感じたのは
あながち的外れでなく、
むしろそうした曲調から
宮崎駿監置の『風の谷のナウシカ』から『風立ちぬ』までの
音楽を手掛けた久石譲氏が招聘されたようにも思われました。
また、同氏はミニマム・ミュージックの手法で
作曲活動をスタートさせたようでもある。
グラス氏は
「同じ作曲家が、どういう表現をするのかを聞きたかった」とも、
アフター・トークで仰っていた。

最後に、前フリで
『THE POET SPEAKS ギンズバーグヘのオマージュ』
のことまで書いたのは、
当方が本日拝聴の『The Complete Etude』とで、
145ページに及ぶ立派なブックレットで、
村上氏が関わった本としては激レア本でしょう。
(通常プログラムは入場時に無償でもらえるところ、
別途¥2,000の設定でしたが)

で、すでにネット・オークションに出てる、
鼻っから、1万超の設定の輩もいる。
当方も、プレミアム転売目的で2冊買おうかと
一瞬思いましたが、自分の1冊のみにしました。
ワインのストックと、レアなベルギー・ビールとで
常時70本を割ることはなく、
CD等の音源(アナログも別途ある)、
図録等アート系のグッズに、投資案件らの置き場のせめぎあいで、
置き場の確保が本当に深刻なので。

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激激マニアックです。

6月3日
トーマス・ヘル氏
『リゲティ:ピアノのためのエチュード全曲』プロ拝聴。




開演。
音数が少ない第3巻 第15番『白の上の白』から開始。
「悪魔的な (に難しい) ピアノ曲集」とされる
『リゲティ: ピアノのためのエチュード』
全3巻完奏のために、ウォーム・アップを兼ねてであろうの
曲順だろう、と推測した。

『白の上の白』は、片手の音列を
もう片手が追いかけるカノン形式になっている。
ピアノ曲って、そもそも左右の手が
別個独立して動かなくてはならないものの、
特にリゲティの作品では
例えるのなら、さらに独立した人格を持つかのように
動かなくてはならないように思われる。

『白の上の白』は鍵盤のことなのだけど
泡モノで、白ぶどうで造った白を意味する
「ブラン・ド・ブラン」の泡のような静かで美しい作品。

ほとんど間を置かずに、第16番『イリーナのために』
偶然にも、当方がさきにメシアンを拝聴した
エマール氏の夫人であるイリーナ・カタエヴァ氏ヘの献呈作。
ここで早くもリゲティ節が炸裂っ!

コンロン・ナンカロウが作曲した
人間では演奏不可能な自動ピアノ作品の影響が強いとされる
『ピアノのためのエチュード』
(以上、出所: プログラム・ノート、以下P)。
『イリーナのために』は、そうした色彩が濃い作品のように
当方には感じられた。

ここでまた、改めて、音大出身でなく、
ひたすら趣味趣味&恣意全開で聴いている
当方でありますから、と、前置きします。

『イリーナのために』を例えると
当方が知る限り
もっともテクニカルなジャズ・ピアニステトである
ブラッド・メルドー氏の演奏を
最近何かと話題のAI (人工知能) に学習させ
自動演奏させると、こうなる、かも。
人間が弾いているとは思えない作品。

続けて第17番『息を切らして』。
ここでもリゲティ節。
ヘル氏、「息切れ」することなどなく弾き切った。

第18番はタイトルからして『カノン』で、
左右の手は、別個独立した人格のもと奏しなさい、
と、リゲティが執拗なまでに要求している感じ。

こうして第3巻 全4曲の演奏を終え、ヘル氏はいったん舞台裏へ。
少し間を置き、
パウチしたかのように見える楽譜を持って再登場。
譜めくりをしないで、一曲を完奏できるように工夫したものだと思われた。
いよいよ第1巻より第1曲『無秩序』

最近、ライヒの整合性のある綺麗なポリ・リズムなら、
何とか取れるようになってきた程度の当方では、
拍頭のアクセントがどんどんずれていく
この『無秩序』のリズムは絶対取れません。

小節線がズレていく『無秩序』の譜面。
悲しいかな当方、頭の中なら多少ズレてるかもしれないけど…。


この『無秩序』と
第2巻 第13曲『悪魔の階段』とで
「悪魔的な(に難しい)ピアノ曲集」と言われる
ゆえんだろう、と思う。

フライヤー裏面にあるとおり、
約2年前のサントリー・ホールでの全3巻 全曲演奏会では
若手3人が1巻ずつ受け持ち、
いわば3人掛かりで完奏させたという、この『エチュード』。
そんな難曲集を一人で弾ききってしまえ、の最大関門の一つを突破した感じ。

ヘル様ごめんなさい。
疑ってました、本当に全巻弾ききれるの、と。
多分この第1曲『無秩序』でつまずいたら
後はもう、なし崩しに崩壊したと思われる。
がっ、
目の前で繰り広げられる
狂乱のリゲティ(良い意味で)。
当方、前から5列目で拝聴したので
ヘル氏の強靱な打鍵は
まるでアンプリファイされたかのよう。

第2曲『開放弦』は一転して静かに開始。
この『ピアノのためのエチュード』、
全曲に表題が付けられていることから
表題音楽として、何を表している? 的に聴くのも面白い。
この『開放弦』は、弦楽器の開放弦が5度に調弦されることから、
5度の響きを印象的に使っての作品のよう。

一見(一聴)たしかに美しいのだけど、
整合感のあるオーケストラの弦楽部が
ゆっくりと蝕まれて、次第に崩壊していくかのような
自己矛盾をはらんでいるかのようにも聴こえる(私見)。

第3曲『妨げられた打鍵』は
一方の手で、音を出さずに鍵盤を押し下げておき、
もう一方の手で、その上から打鍵すると
当然に音は出ないわけで、
その分リズム面で、尋常でない変化が生まれるというもの。

このときばかりはピアニストの手の動きが見える
左手から見てみたかった。
趣味趣味な当方は、弾き手から右側のほうが
大屋根が反射板として機能するので、
音色などの微妙なニュアンスも聴き取れるため、
常に弾き手の右側座りで、今回も右手を選択していたので。

第4曲『ファンファーレ』は
さきの「ラ・フォル・ジュルネ」での
エマール氏のネタで引用させていただいた
ムジカ・リチェルカ一夕(1953)のNO.7と同じ手法で
8音からなる音列を、まるでMIDIシーケンサーのように
終始正確無比に奏でながら、
表題の『ファンファーレ』のような音群が乗る。

どちらの作品でも左右の手が
完全に別な人格を持つかのように独立して動き、
かつ正確無比なチンボを維持できないと、
作品の面白さが出ない。

目の前のヘル氏の演奏も、
そうした面白さを感じさせてくれるものだった。

それにしてもムジカ・リチェルカータNO.7は
1953年頃の作 (出所ウィキペディア、以下W) とされるのに
そのシーケンサー的な音列の作曲は革新的なセンスだと思う。

タンジェリン・ドリーム(ドイツのシンセ・ユニット)が
シーケンサーを使いだしたのが
1974年の『フェードラ』あたりなので、
改めてリゲティの先進性に驚かされる。

第5曲『虹』へ。
この作品では、なんと「セロニアス・モンクとビル・エヴァンス」に
インスパイアされた(出所P)そう。
まず、モンクを引用させていただく。


https://www.youtube.com/watch?v=gHKnvwoGg0Y
(動画では6:50あたりからがモンクのプレイ)

マイルスに「おれのバックでピアノを弾くな」
(訳し方に諸説あり)と言わせたとされる、ここでのモンクのプレイ。
リズム・セクションが打ち出すトラッドなジャズの4ビートとも
ベース・ラインとも融和することなく、
まるで異次元にいるかのように聞える。
特に前者のリズム・セクションとの
異次元のリズムの刻みにインスパイアされ、
第1曲の『無秩序』が生まれたとしても不思議ではないくらい(私見)。

次いでエヴァンス。
“My Foohsh Heart" をリゲティが
トポロジカルに手術を施したら『虹』になった?


https://www.youtube.com/watch?v=g-jsW61e_-w
(トポロジー:俗にゴム膜の幾何学。
EX ドーナツと取っ手のついたコーヒー・カップが同相になる。)

第6曲『ワルシャワの秋』
ワルシャワでの現代音楽フェスのために作曲された作品のよう。(出所:W)

当方には、ゲットー(ユダヤ人の隔離地域)としての
ワルシャワを現わしているように感じられました。
不安感のある音列をフーガ形式のように重ねていくのは、
いわれなき不当な弾圧を受けたユダヤの人々の心。
ユダヤ系であるリゲティも、
父と弟が強制収容所で命を落としている。

常に不安と苦しみが、
繰り返し繰り返し押し寄せるさまをフーガ形式で現わし、
楽曲最後の強烈な低音部での下降音列では
最後にピアノの最低音を強打する。
それは、理不尽で悲しい最期のときを現わしている、
そんなことを考えさせられた。

フリースにある、トッパン・ホールのヘル氏の紹介文に
「限りなく演奏不可能な難曲を心躍る音楽として甦らせる」
の具現化だった。
(『ワルシャワの秋』では、悲劇的な結末なので、
「心踊る」ではなく「心に響く」ですね)

こうして文章を起こしてみると
『ルクス・エテルナ』も、いわれなき不当な弾圧を受けた
ユダヤの人々のうめき声の集積のようにも思える。
「不気味に美しい」などと
お気楽に聴いてはいけなかったのだ。

話をヘル氏に戻して、こうして『ワルシャワの秋』が
見事にプログラム前半を締めくくった。
個人的にも、生で聴きたかった作品だけに本当に良かった。


https://www.youtube.com/watch?v=hNSWC9DYWwM

以前にも引用させていただいた動画ですが
You Tube上では、こちらがいちばん好きなので。



約20分の休憩をはさんだ後、第2巻の演奏開始。

第2巻 第7番『ガラン・ボロン』は
ハンガリー語で「憂鬱なハト」を意味するよう(出所:W)。

さきにエマール氏によるメシアンの鳥を拝聴しているので、
リゲティとの対比で、両者の個性が際立ってくるようで興味深い。
ここでも恣意全開で言わせていただくと
メシアンの鳥は、メシアンのバイアスが掛った自然の鳥なのに対し
リゲティのハトは、バイオハザードに出てきそうなクリーチャー。
しかも、けたたましい。
ヘル氏は、そんなけたたましいクリーチャーをも描ききっていた。

第8番『メタル』を挟んで、第9番『眩刷。
美しいパッヘルベルのカノンとは真逆に、
あたかも統合失調のように、
また、クロマチック・スケールの
(1オクターブに含まれる12コの音を全て使う)
カノンで塗り重ねられるため、
方向感もなければ、出口もまったく見当たらずで、
ぐるぐると表題とおりの『眩暈』。
弾いているヘル氏は、気持ち悪くならないの? の快演だった。

第10番『魔法使いの弟子』は
ここでも恣意全開かつ、
当方の聰感上で言わせていただくと
特に冒頭の2音がロック・ギターでの
ハンマリング・オン的トリルのようにも聞え
前半はおよそピアノらしからぬように感じられる。
ちなみにリゲティはロックにも興味を示したよう。(出所:P)

この『魔法使いの弟子』が含まれる第1巻は1985年の作とされるので、
すでにイングヴェイ・マルムスティーンがデビューして(1983年)、
ロック・ギターの速弾きが、
急速にスピード・アップした頃と思われる。
リゲティも何かしらロック・ギターの速弾きを聞いたのかもしれない。

第11番『不安定なままに』、第12番『組み合わせの模様』を経て
第13番『悪魔の階段』、第14番『無限柱』で
ついに全巻全曲完奏っ‼‼‼

『悪魔の階段』は、リゲティの、
狂乱の(もちろん良い意味で)トッカータ。


https://www.youtube.com/watch?v=1ZTaiDHqs5s

引用させていただいた、この動画の方もお見事。

もちろんヘル氏も
このフォルテ8つの指定もある
『悪魔の階段』をしっかり登りつめました。


蛇足ながら、プロコフィエフのトッカータを
ちょこっと、意識してるのかも?


https://www.youtube.com/watch?v=tGlXRW7

『無限柱』を例えるなら
スタインウェイを肘打ちする山下洋輔氏
(フリー・ジャズのピアニスト)。
しかもペダルべた踏みで。

(フルコンのペダルをベタ踏みすると
ピアノ内部のダンパーがすべて外れるため
打鍵しない弦も共鳴するため、
強い打鍵で、ピアノ全体が轟音のように響く)


その場 (演奏会 会場)では、
前述の13番 14番の後に弾ける作品はなし、と、
頭では理解できたが、
気持ちの上ではやっぱり一曲ほしいと、
かなり寂しく感じられてしまった。

でも、今にして思うと、
とんでもないわがままなわけで、
大きな間違いだった。
こうして文章を起こしてみると
凄いものを聴かぜてもらったのだと、つくづく思う。

リゲティ没後10年の6月(2006年6月12日永眠)に
拝聴できて本当に良かった。

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