ヨハネによる福音
3・1さて、ファリサイ派に属する、ニコデモという人がいた。ユダヤ人たちの議員であった。2ある夜、イエスのもとに来て言った。「ラビ、わたしどもは、あなたが神のもとから来られた教師であることを知っています。神が共におられるのでなければ、あなたのなさるようなしるしを、だれも行うことはできないからです。」3イエスは答えて言われた。「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」4ニコデモは言った。「年をとった者が、どうして生まれることができましょう。もう一度母親の胎内に入って生まれることができるでしょうか。」5イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。だれでも水と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない。6肉から生まれたものは肉である。霊から生まれたものは霊である。7『あなたがたは新たに生まれねばならない』とあなたに言ったことに、驚いてはならない。8風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。霊から生まれた者も皆そのとおりである。」
復活節の週日の第一朗読は使徒言行録、福音朗読はヨハネ福音書が読まれます。第二週はイエスとニコデモとの対話から始まります。
ニコデモがイエスのもとに来たのは夜でした。ヨハネ福音書において、イエスは「世の光」です。したがって、その光がない状態である「夜」は、神を知らない状態、罪、あるいは拒絶を象徴します。ファリサイ派のニコデモが「夜」イエスの元を訪れたのは、彼がまだ真理(光)を完全には理解していない途上の状態であることを示唆しています。
ニコデモにイエスは「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」と言います。「新たに」と訳されているギリシャ語は「アノーテン」で、それには二つの意味がありました。
「再び」という意味では、一度経験した誕生をもう一度繰り返すことになります。
「上から」という意味では、人間的な次元ではなく、神の次元(天)から生まれることになります。
ニコデモは「もう一度母親の胎内に入って生まれる」のかとイエスに訊きますが、イエスが言ったのは「神の霊によって、上から生まれる」という意味でした。
ヨハネ福音書の序言は、「言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。」と語ります。