ルカによる福音

〔そのとき、〕9・43bイエスがなさったすべてのことに、皆が驚いていると、イエスは弟子たちに言われた。44「この言葉をよく耳に入れておきなさい。人の子は人々の手に引き渡されようとしている。」45弟子たちはその言葉が分からなかった。彼らには理解できないように隠されていたのである。彼らは、怖くてその言葉について尋ねられなかった。

 

 「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」というイエスに、「神からのメシアです。」と答えたペトロだけではなく、他の弟子たちも、イエスはローマ帝国の支配を打ち破り、イスラエル王国を再興するような、政治的・軍事的な指導者だと思っていました。

 「人の子は人々の手に引き渡されようとしている。」というイエスの言葉は、弟子たちのイエスにかけていた期待が砕かれるように感じられたのだと思います。

 

 聖ビンセシオ・ア・パウロ司祭については、女子パウロ会ホームページをご覧下さい。

https://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint365.php?id=092701

 

ルカによる福音

 9・18イエスがひとりで祈っておられたとき、弟子たちは共にいた。そこでイエスは、「群衆は、わたしのことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。19弟子たちは答えた。「『洗礼者ヨハネだ』と言っています。ほかに、『エリヤだ』と言う人も、『だれか昔の預言者が生き返ったのだ』と言う人もいます。」20イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「神からのメシアです。」

 21イエスは弟子たちを戒め、このことをだれにも話さないように命じて、22次のように言われた。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。」

 

 「神からのメシアです。」というペトロは「あなたこそ、私た ちが待ち望んでいた救い主です。」という思いだったのかもしれません。

 しかし、この時のペトロは、メシアが何を成し遂げるのか、その意味を完全に理解していたわけではありませんでした。当時のユダヤ人たちが期待していたメシアは、ローマ帝国の支配を打ち破り、イスラエル王国を再興するような、政治的・軍事的な指導者でした。

 「神からのメシアです。」と言ったことの真の意味を知ったのは、復活のイエスに会った後のことでした。

ルカによる福音

〔そのとき、〕9・7領主ヘロデは、これらの出来事をすべて聞いて戸惑った。というのは、イエスについて、「ヨハネが死者の中から生き返ったのだ」と言う人もいれば、8「エリヤが現れたのだ」と言う人もいて、更に、「だれか昔の預言者が生き返ったのだ」と言う人もいたからである。9しかし、ヘロデは言った。「ヨハネなら、わたしが首をはねた。いったい、何者だろう。耳に入ってくるこんなうわさの主は。」そして、イエスに会ってみたいと思った。

 

 ヘロデは何故イエスに会ってみたいと思ったのでしょうか。

 ルカによる福音書23章8節には、「彼はイエスを見ると、非常に喜んだ。というのは、イエスのうわさを聞いて、ずっと以前から会いたいと思っていたし、イエスが何かしるしを行うのを見たいと望んでいたからである」とあります。

 ヘロデはイエスが奇跡を行うという噂を聞きつけ、自分の目の前でその能力を試してみたいという好奇心や見せ物的な期待を抱いたのだと思います。