レオさんに言われて、彼らがいつも使っているスタジオに出かけた。
建物に入ると、奥から司のきれいな歌声が聞こえて
ぎゅっと胸を締め付けられるようだった。
まなは、ここにいて。
レオさんはあたしを自販機と安っぽい椅子とテーブルのセットが並んだ談話室みたいなとこに残して奥へ消えた。
あったかいミルクティーを買って飲んでいると、聞き覚えのある大股の足音が近づいた。
司…?あとに、レオさんもきた。
ここに入ってきたふたりは何か言い争ってる
【だから、なんで俺のやることに、お前がいちいち口出すんだよ。】
司の懐かしい声が響いて、胸が震える。
だって俺、女の子があんなふうに泣くの
見たことないよ?
【お前のまえで泣いたのかよ】
ふと司の視線があたしの上に落ちて、
ドキッとした。
久しぶりに見る彼の姿に、あたしの目は釘付けになった。
あたしはこのひとのものなんだと、改めて確認する。
【悪かったな、連絡しないで】
突然優しい声が飛んで
あたしが何も言えないでいると。レオさんが
あの状況で急に連絡しなくなるとか、ありえないだろ。
俺なら絶対にしないな、
まー、できないんだけどそんなこと。
「いいよ、あたしと違って忙しいんだから」
言えるのはそれだけ。何か言うと声が震えてしまう。
司を見るだけで崩れそうなのに
【玲音よりよっぽど大人だな、まなは】
きっと、何か事情があったの、彼はそんなひどいひとじゃない。
そう思いたい。
【残念だけど、まなはお前みたいなチビに興味ねーよ】
ずっとまえにもこんな場面あったような…
二度といやだと思ってたのに。
【で?玲音、お前まなになにした?】
「ちょっとやめて、レオは何も…」
【あ?レオとか呼んでんのか、俺のことも名前でよばないのに。】
あっ、とっさに「レオ」とか言ってしまった。違う、そんなふうに呼ばないから…
心のなかで、慌てて言い訳する。
司は、レオさんの胸ぐらを掴んで体を壁に
押し付けた。
【どこまでやったかって聞いてんだよ!】
レオさんの、毛先だけが茶色の黒髪が司の声でふわっと揺れる。
すごく怖い…
こんなふうに怒るなんて
別に何もしてないよ。
それに、知ってるよそんなこと
【は?】
まなが俺を好きにならないなんてことは、最初からわかってる。
わかってるけど、傷ついて泣いてるのを
黙って見ていられるわけないだろ!
司に向かっていくレオさんの声は低く、急に男っぽく見えた
本当はこんな声が、出る人なんだ…。
押し潰されそうなつらい気持ちになる。
そんな、
俺とのこと気にするくらい思ってんなら
なんで無視してんだよ
ちゃんと見ててやれよ…
それはまるで、
溢れだす想いが自分の口から出ていることに気づいていないような言い方だった、
俺、司のことは好きだけど、
女がらみのときはマジで大嫌いだよ。
【別にかまわねえよ、それで】
この場にたちこめた空気のあまりの重さにたえきれなくて、
あたしは出ていこうとそっと腰をあげた。
【どこ行くんだよ、いろ】
ビクッとして、座り直した。
【はなしがあんだよお前に】
とても練習できる状況じゃなくなって、
解散となった。
建物に入ると、奥から司のきれいな歌声が聞こえて
ぎゅっと胸を締め付けられるようだった。
まなは、ここにいて。
レオさんはあたしを自販機と安っぽい椅子とテーブルのセットが並んだ談話室みたいなとこに残して奥へ消えた。
あったかいミルクティーを買って飲んでいると、聞き覚えのある大股の足音が近づいた。
司…?あとに、レオさんもきた。
ここに入ってきたふたりは何か言い争ってる
【だから、なんで俺のやることに、お前がいちいち口出すんだよ。】
司の懐かしい声が響いて、胸が震える。
だって俺、女の子があんなふうに泣くの
見たことないよ?
【お前のまえで泣いたのかよ】
ふと司の視線があたしの上に落ちて、
ドキッとした。
久しぶりに見る彼の姿に、あたしの目は釘付けになった。
あたしはこのひとのものなんだと、改めて確認する。
【悪かったな、連絡しないで】
突然優しい声が飛んで
あたしが何も言えないでいると。レオさんが
あの状況で急に連絡しなくなるとか、ありえないだろ。
俺なら絶対にしないな、
まー、できないんだけどそんなこと。
「いいよ、あたしと違って忙しいんだから」
言えるのはそれだけ。何か言うと声が震えてしまう。
司を見るだけで崩れそうなのに
【玲音よりよっぽど大人だな、まなは】
きっと、何か事情があったの、彼はそんなひどいひとじゃない。
そう思いたい。
【残念だけど、まなはお前みたいなチビに興味ねーよ】
ずっとまえにもこんな場面あったような…
二度といやだと思ってたのに。
【で?玲音、お前まなになにした?】
「ちょっとやめて、レオは何も…」
【あ?レオとか呼んでんのか、俺のことも名前でよばないのに。】
あっ、とっさに「レオ」とか言ってしまった。違う、そんなふうに呼ばないから…
心のなかで、慌てて言い訳する。
司は、レオさんの胸ぐらを掴んで体を壁に
押し付けた。
【どこまでやったかって聞いてんだよ!】
レオさんの、毛先だけが茶色の黒髪が司の声でふわっと揺れる。
すごく怖い…
こんなふうに怒るなんて
別に何もしてないよ。
それに、知ってるよそんなこと
【は?】
まなが俺を好きにならないなんてことは、最初からわかってる。
わかってるけど、傷ついて泣いてるのを
黙って見ていられるわけないだろ!
司に向かっていくレオさんの声は低く、急に男っぽく見えた
本当はこんな声が、出る人なんだ…。
押し潰されそうなつらい気持ちになる。
そんな、
俺とのこと気にするくらい思ってんなら
なんで無視してんだよ
ちゃんと見ててやれよ…
それはまるで、
溢れだす想いが自分の口から出ていることに気づいていないような言い方だった、
俺、司のことは好きだけど、
女がらみのときはマジで大嫌いだよ。
【別にかまわねえよ、それで】
この場にたちこめた空気のあまりの重さにたえきれなくて、
あたしは出ていこうとそっと腰をあげた。
【どこ行くんだよ、いろ】
ビクッとして、座り直した。
【はなしがあんだよお前に】
とても練習できる状況じゃなくなって、
解散となった。