『いらっしゃいレオさん、めっちゃニアミスっすね。』

ニアミスって?

『ついさっきまでこの席、まなが座ってました。』

えっ?マジで?

『はい、マジで。』

玲音は髪の色を変えに、浜田朗の店を訪れていた。

近所というのもあったけど、まなのことを話すうちいつのまにか常連になっていた。

あれから一年近くが過ぎて、

彼女の話題が出ることも少なくなっていた。

そんな矢先のことだ。

それで、元気だった?

『そーですね、それが…
妊婦でしたよ。生む前に髪短くするっていって来たんすけどね』

は?妊婦!?

『なんか、学校やめて結婚するとかで』

マジかー…

玲音は口を開けたまま動けなくなった。

『そんで帰るとき、
その相手の人ってのが迎えに来たんすけど、すげーイケメンで。
店内ザワつきましたよ。モデルみたいな長身だったし』

えっ?

イケメンでモデルみたいな長身…

司?

いや、そんなはなしは聞いてない。

誰だ?

『なんか、まなは先輩って呼んでましたね』

! 先輩…。

滝島…?まさか

どうしてそういうことになるんだ?

『ビックリすぎて言葉がないっすよね』

つーか。

地味にショックな情報だわそれ。

はぁ…

もはやため息しか出ない。

司が聞いたら何て言うかな…