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あ~、もうすっかり春ですね。
冬の間、事件動画や記事を見まくっていました。

 

その中で、「死刑が執行されてしまった冤罪事件」であるかのように喧伝されている飯塚事件について調べてみました。
(※上級国民の自動車暴走事故ではなく福岡県の女児殺害事件。)

 

この事件に関しては、今年の5月8日にもNHK-BS1で特番が再放送されたし、マスメディアの報道やジャーナリストの著作等の影響で、さも冤罪かのように思わされている人が多いかとは思います。

 

しかしながら、はじめに私の結論を書いておくと、冤罪の可能性はほぼないと思われます。

 

証拠品リストの開示次第では、どうなるかわからない点もありますし、量刑や死刑執行の時期については議論の余地があるかとは思いますが、私が支持している他の冤罪事件とは異なり、この事件には明らかに冤罪だと信じるに足る要素が、今のところ見当たりません。

 

もともとは、冤罪派の報道を挙げた上で、冤罪否定派による反証資料を載せる予定でしたが、逆の順で読んだり観たりした方が、冤罪派が如何にデタラメか、印象操作や「報道しない自由」を駆使しているかがわかりやすいと思い、変更しました。
(あるジャーナリスト曰く、政治家の声明・演説等では「言っていることより、言っていないことが重要」とのことですが、今回の件にもそれが当てはまると思いました。)

 

あと、この事件を考察する際は、死刑制度の是非は一旦脇に置くべきだと思います。

 

ということで、以下に参考資料を列挙していきます。

 

Wikipedia・判決文

Wikipedia

 

事件と裁判の概要はWikipediaだけでも、かなりのことがわかるので必読です。

 

飯塚事件 – Wikipedia

(「飯塚事件は冤罪なのか 2/3」の「その他の基本情報」に一部転載)

 

判決文

 

裁判の各判決文も必読。

科学鑑定以外の箇所はややこしいし、三叉路の目撃証言のあたりは後述のTamagoさんの動画のように地図を見ながらでないとわかりにくいかもしれませんが、その他は素人でも理解しやすい内容でした。

 

 

➊ (1999年)平成11年9月29日
一審(原審) 福岡地方裁判所:

目次を転載しておいたので、気になる項目から読んでもよいと思います。
これだけで納得できない場合も、他の判決文で補足がなされているので、結局、全部読むのがベストではありますが。

 

福岡地方裁判所平6 (わ) 第1050号、平6 (わ) 第1157号 – Wikisource

死体遺棄、略取誘拐、殺人被告事件
福岡地方裁判所刑事部平6(わ)1050号、1157号
平成11年9月29日判決

目次

 

➋ (2001年)平成13年10月10日
控訴棄却 福岡高等裁判所:
福岡高等裁判所平11 (う) 第429号 – Wikisource

 

➌ (2006年)平成18年9月8日
上告棄却 最高裁判所:
略取誘拐,殺人,死体遺棄被告事件 裁判例結果詳細 | 裁判所 – Courts in Japan
(最高裁判所平成13(あ)2010)
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/437/080437_hanrei.pdf
(同年10月8日、第1審判決が確定)

 

➍ (2009年)平成21年
再審請求棄却 福岡地方裁判所:
福岡地方裁判所平成21年 (た) 第11号 – Wikisource

 

➎ (2014年)平成26年3月31日
再審請求棄却決定に対する即時抗告の棄却 福岡高等裁判所:
福岡高等裁判所平成26年 (く) 第56号 – Wikisource

 

➏ (2021年)令和3年4月21日
特別抗告棄却 最高裁判所:
再審請求棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件 裁判例結果詳細 | 裁判所 – Courts in Japan
(最高裁判所平成30(し)76)
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/266/090266_hanrei.pdf

 

 

控訴審から弁護団に加わった徳田靖之弁護士は元死刑囚がぶれずに無罪を主張し続けた点や人柄のよさを強調していますが、私は、第一審(原審)での
被告側の供述や証言の怪しい変遷に庇いきれないものを感じ
冤罪の可能性はほぼないと感じました。
まさに信用できないの一語に尽きます。
(嘘の自白を強要された他の冤罪事件の被告人とは事情や方向性が異なる変遷の仕方なんですよ…。)

 

ということで、それがわかりやすい以下の項だけでも読んでおくとよいと思います。

 

2.3.6 六 被告人車内から検出された血痕及び尿痕について

 

2.3.8 八 本件前に被告人が亀頭包皮炎を発症していたことについて

(※逮捕前に「アリバイ以上のものを持ってる。100%関係ない。」と豪語していたのは、恐らく亀頭包皮炎のことだと思われますが、血液の件でそれが裏目に出てしまったんですよね…。)

 

2.3.9 九 被告人に犯行の機会があったこと(アリバイが成立しないこと)について

より

「被告人のアリバイに関する供述は、その内容、アリバイを思い出した時期とその契機について、いずれも捜査段階と公判段階とで変遷しており、アリバイを裏付ける証拠もないのであるから、信用できない。」

 

また、「2.3.10 一〇 被告人の性格鑑定についての鑑定結果は、結局、重要視されなかったとはいえ、アンドレイ・チカチーロ(恵まれない生育環境・勃起不全で性的対人関係等にひどい仕打ちにあった・性倒錯的行動)等のシリアルキラーにも通ずる点があり、興味深い内容でした。

 

 

冤罪否定派による検証記事・動画

Enpedia

 

■冤罪報道(TV番組・清水潔・片岡健の著書など)の緻密な検証記事。必読。

 

飯塚事件 – Enpedia

(略)

判決全文(1審2審最高裁再審請求1審同2審同最高裁)を読めば、冤罪ではないことが分かるが(メディアが隠蔽・捏造している証拠や事実関係が大量に出てくるため)、未だにインチキ報道を基に冤罪と信じている人も多く、死刑廃止論者にいいように利用されている(この事件の弁護士が死刑廃止論者である[1])。本記事では、関係者の名誉及びジャーナリストに現在進行形で弄ばれている被害女児・遺族のために、これらの報道がどの点で捏造・隠蔽・偏向であるかを紹介する。これらの報道は、弁護団による裏付けのない筋書きをそのまま垂れ流しているだけである。

(略)

 

Yourpedia

 

■久間元死刑囚が犯人である根拠と事件の問題点を詳しく解説した記事。

判決文ダイジェストともいえる「裁判で認められた客観的事実」の項がわかりやすいです。

 

飯塚事件 – Yourpedia

 

 

オマケ

 

《殺人現場探訪10》 飯塚事件 現場に行けば誰でもわかる目撃証言の嘘 : デジタル鹿砦社通信

より

◎[参考動画]飯塚事件 目撃証人の視認状況の実験(片岡健2015年03月07日公開)とされる動画。

 

飯塚事件T証言再現映像 – YouTube

 

 

八丁峠における森林組合の職員の証言は捏造だと証明したかったようですが、逆に証言通りに見ることが出来たとしか思えない実験結果になっていたので、証言の信用度がより一層高まってしまいました。
(観ればわかりますが、通り慣れている道でこれなら、あれくらいは普通に観察できるとしか…。)

 

 

その他の動画

 

わりと中立なもの(なので結果的に冤罪とは思えなくなるもの)や、そうでなくても自称ながら地元民さんのコメントがついている動画を挙げておきます。
(他でも地元の方のコメントを読みましたが、とにかく、皆さん異口同音に「元死刑囚は事件前から怪しまれていた」と仰っています。また、ここには挙げていませんが、警察も最初から久間元死刑囚だけを狙っていたわけではなく、広範囲にわたって捜査していた様子がうかがい知れるものもありました。目撃されたマツダのウェストコーストに乗っていた人全員のアリバイを調べたところ、アリバイがなかったのは元死刑囚のみで、あと、後部座席にフィルムを貼ったり、ラインをはがしていたのもかな?、NHKの番組で警察の方が仰っていたように、恐らく被害者が二人ということで死刑事件だから慎重に捜査したというのは他のことからも事実だと思われます。)

 

➊ 【ゆっくり解説】【ゆっくり解説】冤罪を訴え続けた男性は拘置所で消えた…彼は無実だったのか?【飯塚事件】【未解決?】 – YouTube
(あなたの隣人 ごゆっくり)

地元民コメントあり。あくまでも、バランスの取れた内容ですが、普段は警察の怠慢や不祥事に厳しいUP主のこの動画を観たのが、私が飯塚事件を調べるキッカケとなりました。

 

 

➋ 【ゆっくり解説】真犯人は今も?小学生2人が誘拐絞殺!死刑執行後の冤罪?『福岡飯塚事件』 – YouTube
(ゆっくり災難資料館【裏】)

 

 

➌ 死刑執行後に新証拠出現?DNA鑑定は正しかったのか【飯塚冤罪疑惑事件・久間三千年死刑囚】 – YouTube
(ジケハン考察ラボ)

地元民コメントに注目。城丸君事件や足立区女性教師殺人事件の例もあり、1988年の「福岡県飯塚市7歳女児行方不明事件」も元死刑囚の家を、床下を含め徹底的に調べることが出来れば、もしかしたらもしかするかも…というのは言い過ぎか。

 

城丸君事件 – Wikipedia

 

足立区女性教師殺人事件 – Wikipedia

 

➍ 日本初!プロの観相師が飯塚事件を観相学で考察してみた。別に犯人はいるのか? – YouTube

(占い師けんけんTV)

あくまでも観相学の占断とはいえ、私自身、どうも他の冤罪事件で犯人とされてしまった方々とは異なる何かを感じてならなかったので、納得の内容。
ただし、捜査に関しては、ゴミ袋の件など完璧とは言えないまでも、やはり他の冤罪事件と比べると、かなりまともだったとは思います。

 

 

字数大幅超過のため、次項に続きます。

 

飯塚事件は冤罪なのか 2/3

 

飯塚事件は冤罪なのか 3/3

 

 


 

2024年2月13日追記

 

初稿で紹介させて頂いた某サイトおよび動画は、大変失礼ながら、また残念ながら「偏向報道」を批判するわりには(というか、それがメインのチャンネルとのこと)、投稿者が発信する他の冤罪(の可能性がある)事件に関する情報に誤りが多く、関連発言や考察にも危ういものを感じた為、取り急ぎ、リンクと動画を削除させて頂きました(具体的には狭山事件、袴田事件、和歌山毒物カレー事件、今市事件、恵庭OL殺人事件もか、とにかく調査不足×Wikipedeiaあたりの誤情報を参考にしている可能性あり。約八か月ほど様子見していましたが、改善の期待薄ということで。はたまた、飯塚事件ではあれだけ「判決文」を重要視しておきながら、袴田事件の2014年の静岡地裁・2023年の東京高裁の判決を経て、再審公判が始まっていることも知らずに?、「警察の捏造説」は飛躍だとか偏向報道だとか言ってるのにはさすがに眩暈がしたし、弁護団と支援者の長年の努力や、袴田さんの拘禁症状を何だと思っているのかと心底悲しくなってしまいました。そもそも、五点の衣類以前に、裏木戸実験の写真を見たら、当時の静岡県警の実態も簡単に察せられる筈なのに…。また、「弁護団や支援者は都合のいいことしか言わない」などと言わずに、検察側も基本的には「最良証拠主義」で被告を有罪にするために都合のいい証拠しか出さないので、せめて他の冤罪事件では弁護団や支援団体の情報も虚心坦懐に調べなきゃダメなんだってば~・泣)

 

私もブログ内で間違ったことや適当なことを書いてしまっているだろうから、ひとのことは言えませんが、何せ、冤罪の可能性がある事件が真に冤罪だった場合、冤罪被害者、そして被害者遺族等々の関係者に及ぼす悪影響ははかり知れないわけなので、他にもまして慎重に扱われるべきだと思うし、普段から人権及び差別問題を重要視しているならば、それはやって当然のことではないかと思うわけなので。

 

 

余談ながら、飯塚事件は 清水潔 説に拠ったままかもしれないとはいえ、はじげ さんのこういう誠実な対応(情報の訂正・補足)は見習いたいものです(↓)。

 

【謝罪】闇が深いと有名な岡山地底湖行方不明事故の真実をお伝えします。 - YouTube

 

【真実は未だ闇の中?】吉田有希ちゃん・今市事件【2020年3月に判決】 - YouTube

 

 

何にせよ、飯塚事件冤罪説に内輪だけで腹を立てたり、文句タレヴーフランスになっている暇があるなら、やはり時流に従ってショート動画(出来ればゆっくり動画で)も作るとか、ニコニコ動画等の他の動画サイトにも検証動画を公開するとか、各自もっと広める努力をするとか、結論がわかりやすいQ&A形式のサイトを作成するとか、まだ出来ることはあると思うんだけどなあ…私はそれよりも現在進行形で苦しんでいる冤罪被害者の応援と他の事件や裁判のお勉強で忙しいのでやりませんが。