シッキム王国の最後の王であるパルデン・トンドゥプ・ナムゲルの王妃。ホープ・クック。
Hope Cooke, Queen Consort of Sikkim (在位1963年12月2日ー1975年4月10日）
生年月日：1940年6月24日 (78歳)
出身地：サンフランシスコ
配偶者：Mike Wallace (1983年〜)
アメリカ合衆国生まれの女性で、1959年、サラ・ローレンス大学に入学し、アジアの比較文化を専攻し同年インド旅行中にホテルのバーで当時シッキム王国皇太子であったパルデン・トンドゥプ・ナムゲルと出会い、２２歳年上の皇太子にひとめぼれされ1961年に結婚。
1975年4月10日に国王と王妃は退位に追い込まれ、シッキム王国は消滅、インドに併合された。一時、ホープは宮殿に幽閉されるも、夫のパルデン・トンドゥプ・ナムゲル元国王とともにアメリカに亡命。ホープはニューヨークへ移住し、ふたりの子供その地の学校に入学させました。1980年に、ホープはパルデン・トンドゥプ・ナムゲルと離婚。1981年、ホープはアメリカ市民権を回復。1982年、元夫のパルデン・トンドゥプ・ナムゲルはニューヨークで癌のため死去。
その後、講演者、批評家、および雑誌への寄稿者として活動した後、都市史学の研究者となる。
国王と王妃（1963）
元夫でシッキム国王（チョゲル）パルデン・トンドゥプ・ナムゲル
1923年5月22日 - 1982年1月29日
シッキム王国（ナムゲル朝）の第12代君主（在位：1963年 - 1975年）。最後の君主。
1946年末、パルデン・トンドゥプはインドが英国から独立する直前、タシの命により使節団を率いてインドに向かい、シッキムの地位について交渉した。当初、インド側は他の藩王国と同様にインド領へ編入することをシッキム側に提案したが、シッキム側はこれを拒否したため、1947年2月28日にシッキムとインドとの間で暫定協定が結ばれました。
1951年パルデン・トンドゥプはチベットの名家の娘サンゲ・デキと結婚し、彼女との間には3人の子（息子2人、娘1人）が生まれたが、サンゲ・デキは1957年に死去。その後、1963年3月20日にアメリカ人女性ホープ・クックと再婚した彼女とのあいだには2人の子（息子1人、娘1人）が生まれました。政務が疎かになり、パルデン国王は保守的な国民から（クックは結婚後も改宗しなかった）異教徒の若い娘にたぶらかされているとすっかり顰蹙をかってしまいます。
子女
パルデン・ギュルメ・ナムゲル
ホープ・レーズム・ナムゲル
ホープの息子のパルデン・ギュルメ・ナムゲルはアメリカで銀行家となりました。
1963年12月4日、パルデン・トンドゥプが国王として即位。パルデン・トンドゥプはシッキムがインドの保護国たる地位に置かれていることに、皇太子時代から強い不満を抱えていたためパルデンは、タシの親インド路線を転換して独立追求路線に転じ、公的な場でインド・シッキム条約改正やシッキムの自国軍事力増強を強く主張し、インド政府にもその要求を伝えました。
インド側でも、パルデン・トンドゥプがホープと結婚したことは、彼女を通してアメリカから独立支援を受けることが狙いではないかとの報道がなされお互いが不信感を抱いた状態に。
1975年4月9日、インド軍が突如首都ガントクに突入し、王宮親衛隊を武装解除、パルデン・トンドゥプを軟禁下に。翌10日にシッキム国会において王制廃止とインドへの編入が決議され、14日には同決議につき国民投票を実施、圧倒的多数で賛成されます。
インドでも4月26日にシッキムをインドに州として組み込む憲法改正を両院が成立させた。5月15日、インド大統領の憲法改正法案への認証によりシッキムはインドに編入され、シッキム王国は完全に滅亡。
王国滅亡後、パルデン・トンドゥプはアメリカに亡命し、1982年1月29日に癌のため死去。ホープ王妃とは1980年に離婚が成立している。
なお次男のワンチュク・ナムゲル（65）は、現在も亡命先のアメリカで第13代シッキム王を自称している。
インド北東部にあったシッキム王国の最後の王妃
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