【英国王室】ジョージ5世とメアリー妃の6人の子供たち 悲劇の英国王子ジョン | Time Tested Beauty Tips * Audrey Hepburn Forever *

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麗しい、美しい、 愛しいものを......
オードリーをはじめとするハリウッドセレブからダイアナ妃やグレース・ケリーなどの各国 王室・王族も。

ジョージ5世の子供たち。


前列左からジョン王子、ヘンリー王子、ジョージ王子。後列左から兄のアルバート王子、姉のメアリー王女、プリンス・オブ・ウェールズのエドワード王子

The six children of King George V and Queen Mary: Albert, Duke of York (later George VI), Mary, Princess Royal, Countess of Harewood; Edward, Prince of Wales (later Edward VIII and Duke of Windsor), Prince John, Prince Henry, and Prince George, Duke of Kent

メアリー王妃


ジェシーさんから→

「ロイヤルのタブーと言われていたジョージ5世とメアリー妃の五男で、エドワード8世、ジョージ6世らの末弟にあたるジョン王子の麗しさと儚さが切ないながらもとても好き」というコメントをいただき、写真だけ集めていて紹介しようか考えていたこの記事をやっぱり書こうと思いました。

ジョン王子を知ったのは、《イングランドのエリーザベト》とも呼ばれたアレクサンドラ・オブ・デンマークについて調べていた時でした。

彼女の存在は(女系にだけに王の逞しさが受け継がれているような) 現在の英国王室にも大きく影響を与えていると思います。


メアリー・オブ・テック

The Family of King Edward VII and Queen Alexandra: (from left) Prince Albert of Wales, The Princess Victoria, The Princess of Wales, Princess Mary of Wales, The Prince of Wales, Alexandra, Prince Henry of Wales, Prince Carl of Denmark, Prince Edward of Wales, Edward VII, and Princess Carl of Denmark.


前列右(成人)がエドワード7世、前列中央がその妃アレクサンドラ王妃、前列左がふたりの息子ジョージ5世の妻メアリー妃

左から全員:アルバート王子(のちのジョージ6世) 、ヴィクトリア王女メアリー妃メアリー王女、ジョージ5世アレクサンドラ王妃ヘンリー王子デンマーク王子カール(のちのノルウェー王ホーコン7世、デンマーク王フレデリク8世とスウェーデン王カール15世の娘ロヴィーサの次男。フレデリク8世はアレクサンドラの兄)、エドワード王子(のちのエドワード7世エドワード7世モード・オブ・ウェールズ(エドワード7世とアレクサンドラの娘で ノルウェー王ホーコン7世の王妃。




Queen Victoria with her son, future Edward VII, and his wife Alexandra on the occasion of her Golden Jubilee.

ヴィクトリア女王、息子エドワード7世の妻・アレクサンドラ・オブ・デンマーク※6人出産後37歳
Time Tested Beauty Tips * Audrey Hepburn Forever *-Queen Victoria with her son, future Edward VII

アレクサンドラ王妃を振り返る前に、知らない方はこちらをどうぞ。エリザベス女王の曾祖母であるアレクサンドラはエドワード英国王と結婚、フィリップ殿下の父方祖父ゲオルギオス1世の姉でもあります。



【英国王室・デンマーク王室】王妃アレクサンドラ・オブ・デンマークとジュエリー・戴冠式→

【英国王室・デンマーク王室】アレクサンドラ王妃、メアリー・オブ・テック、カミラ因縁と王冠→

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英国王室は国益の繁栄に徹し家庭を顧みない(かつ愛人に没頭する)方と、家庭的な温かみをもった献身的な方の組み合わせが幾度か重なっている気がします。


◆ヴィクトリア女王&アルバート王配

ヴィクトリアは愛情を子にそそぐタイプではなく、王配がサポートに徹するタイプ


◆エドワード7世&アレクサンドラ・オブ・デンマーク

エドワードは女王と王配が辟易するほど放浪タイプ(愛人アリス・ケッペルの子孫がチャールズ皇太子の妻カミラ)

 アレクサンドラは家庭的で聡明な立派な王妃、我が子、孫を愛して育てた。愛人からの仕打ちも絶えた。

◆ジョージ5世&メアリーオブテック

子供を女官にすべてを任せる。ジョージ5世は一度癇癪を起こすと暴れ出すという気性の激しいところがあり、アレクサンドラは次男を育てるのは苦労した。メアリーは出産したが、イギリス王室のしきたりに従い子供の教育を一切せず、侍従や女官に任せており、母親の愛が必要と感じたアリックスが、もう少し子供に接するように注意したが、メアリーは「王室のしきたり」だとして姑の言葉を一切聞き入れなかった。


◆エドワード8世&ウォリス・シンプソン

母メアリーは子供教育に興味なし。離婚女性のために王位を退位


◆ジョージ6世&エリザベス・ライオン

父ジョージ5世から厳しいしつけ、母は子供教育に興味なし。国王の二男として親の愛をあまり受けずに育ち、兄エドワード7世からからかわれたり家族コンプレックスを持ち、何よりも自分の家族を大事にしていました。家族について言及する時は、常に「私たち4人(Us four、妻と2人の娘、そして自分自身)」と呼んでいました。

対して妻エリザベスはヒトラーにおそれられるほど優雅に威風堂々。

◆エリザベス女王&フィリップ殿下

愛に包まれて育ち、王女から突然王位継承者に。国家と国民の繁栄のた尽くす、家庭のことは夫まかせ。

フィリップ殿下は複雑で厳しい王家の家庭環境の元育ち、愛人は作る(噂)、長男に厳しい教育。


◆チャールズ&ダイアナ元妃
母親と会えない子供時代、マザーコンプレックスと愛人病(ダイアナと出会う10年前から)を拗らせる。家庭省みず、息子の頭に友達のゴルフクラブが直撃して24㎝縫うことになり、ダイアナが泣き縋り付いても「カミラの家に行く」と言い残した。

対してダイアナは離婚家庭の貴族の家に育ち、婚約時にチャールズから教育相談係と当てがわれた女性が夫の愛人と知る、16年の結婚生活は愛人、宮廷人から嫌がらせで拒食症や過食症のエンドレスも子供たちには惜しみない愛情を与え「最高の母親」と息子から言われた。




Queen Mary with her two eldest sons, Prince Edward (later King Edward VIII) and Prince Albert (later King George VI)
King George V


真の女王(国王)は自分の家庭や個人的な幸福は省みず、犠牲にするものなのかもしれない...

ビクトリア女王は現エリザベス女王同様に、国家と国民の繁栄に向かって生きており、我が子に愛情を注ぐタイプではありませんでした。現在のアン王女のようにヴィクトリア女王の長女ヴィッキーはとても優秀で、フィリップ殿下、アルバート王配にともに「彼女が男子だったらよかったのに...」と言ったといわれています。

ヴィクトリア女王はお手上げなほど女好きで奔放な息子(エドワード7世)を落ち着かせるため美人の誉れ高かったデンマーク王室のアレクサンドラ(アリックス)を合わせ、その美しさを気に入り結婚。 アリックスは、家庭的で聡明な立派な王妃、また彼女の妹ダウマーはロマノフ朝皇后(ニコライ2世の母)になりました。


お嫁さんや娘と比べてもその若さと美しさはわかると思いますが、アリックスの首筋には昔受けた外科の手術跡がケロイドになっており、エドワード7世は初夜にそれを目にして、妻を遠ざけるようになりました。しかしアリックスはチョーカーしたり髪を下ろしたり、 工夫して、それがそのまま、ビクトリア朝の流行になっていました。


お嫁さんとなったメアリーオブテックは子供を乳母まかせ。アリックスは嫁と姑で対立し、一生懸命、今度は我が子に続き、孫を愛して育てました。





King George V



メアリーは王家の宝石のリストを作らせたり、貴族の家に行くと家宝を褒めちぎって献上させたりした事でも悪名高く、ロマノフ家の人々がイギリスに亡命した時には王妃に結局は取り上げられてしまいました。

それはアリックスの妹ロシア皇后となっていたダウマーも同じでした。ロシア皇帝の血をひくフィリップ殿下の親類ももかなり奪われています。


そして最近ご紹介しているアレクサンドラ・オブ・ケントはこのメアリー妃とともに第二次世界大戦中バドミントン・ハウスへ避難。(ボーフォート公爵夫人メアリー はメアリー王太后の姪であったため)。

ツタが嫌いだったメアリーは、ツタに覆われた美しい館と有名であったにもかかわらず、自分が連れてきた召使いに命じて勝手に刈らせ、王太后付きの55人の召使いたちは館の右翼に陣取り、ボーフォート公爵家の召使いたちにことあるごとに「我らはメアリー王太后にお仕えしている」と威張るため、両者の召使いたちの仲は険悪に。

ボーフォート公夫妻はその中間に立って右往左往し、避難していた7年もの間ひたすら忍の字で耐えていました。



生まれたばかりのジョン王子とメアリー妃
メアリー王妃 ジョン


話は戻り、ダイアナの前に、高貴な伝統によって起こった英国王室が隠した悲劇。

100年前...障害を持つ子供は普通の家であっても、世間体などもあって隠されたこともあるでしょう。それが厳格な教育を受けて淡白な親子関係の王家で、国民国家、共産主義革命の流れよって分断、衰亡の危機を迎える時代であると、尚の事かもしれません。



ジョン王子(Prince John、洗礼名: ジョン・チャールズ・フランシス; John Charles Francis、1905年7月12日 - 1919年1月18日)は、イギリスの王族。ジョージ5世とメアリー妃の五男で、エドワード8世、ジョージ6世らの末弟にあたります。ノルウェー王ホーコン7世らが代父母となりました。



生来自閉症があったことに加え、4歳の時に初めててんかんの発作を起こし、知能にも問題があったことから普段は自由に館を闊歩し、美しい庭を愛でたこともあったそうですが、高貴な客人が集う時には、人目につかぬよう隠され、世間から隠された存在となります。時々公式家族の写真からも除かれ、1911年の父王の戴冠式にも出席できませんでした。


ヨーロッパ中の王家が親戚で、親しくつきあっていましたがサラエボでのオーストリア皇太子暗殺、第一次世界大戦勃発、イギリスの参戦、ロシア革命と激動の時代になりジョージ5世の従弟であったロシア皇帝ニコライ2世は1918年7月17日未明に一家ともども殺されました。現在のウィンザー朝は第一次世界大戦で敵国となったドイツ系の家名を名乗る英国王室への国民の反感を避けるために家名を変えました。


病状が悪化した晩年は、サンドリンガム・ハウス宮殿敷地内のウッド農場にて乳母ララとともに暮らし、人里離れた場所に移されていた王子は国政のため一族から忘れられたように暮らしていました。ララは障害に理解を示しており、病気は治ると王子を励まし、王と王妃に成長したジョンを見せたいと一生懸命にジョンに接します。最初は書けなかった絵も上手に個性的にかかれ、人前で倒れたり、失言をする失敗もするけれどいつもジョン王子は笑顔でした。


元々子供達にあまり愛情を注がなかった母親との仲は終生よいといえるものではありませんでしたが、祖母アレクサンドラの愛情があってか兄弟仲は悪くなかったそうです。


両親から離されて教育を受けていた長兄エドワードと2兄アルバートは乳母から幼少から虐待を受けていました。

エドワード王子(のちのエドワード7世)は国王、海軍軍人となるべく施される海軍兵学校で過酷なトレーニングやスパルタ教育、寮生活などといったそこでの生活には馴染めず祖父に涙ながらに愚痴を漏らしていました。

アルバート王子(のちのジョージ6世) は吃音症を患うようになり、左利きだったにも関わらず、5歳の誕生日を期に父から「いつも人から言われたことをすぐに実行できるよう努めるがいい。早く始めれば、その方がお前にとっても楽だろうから」と伝えられ、矯正することを強いられ、慢性胃炎やX脚にも悩まされ、X脚を直すために痛みを伴う矯正具の脚部への着用を強制され、その後エリザベス女王の父となり運命のいたずらによって突如国王となりました。映画「英国王のスピーチ」のモデルに。

3番目の兄ヘンリーは特権を持つ者は率先して戦場へという考えから海軍幼年学校へ王子であるからこそ厳しい環境に放り込まれます。

4番目の兄ジョージは特にジョンに深い親愛の情を持っていたため、親の無理解に悩みよく遊んだとされていますが、 ジョージ王子はその後、第二次世界大戦中に飛行機事故で亡くなりました。



親戚どうしが戦争をしており、両親である国王、王妃が時間がないと息子に時間もつくってくれない中、ジョンは戦争の会議の前に堂々と「最後まで見てください」と、トランペットを堂々と吹きます。認められるため努力を...けれどジョン王子は1919年1月18日13歳で突然の夭折。

王妃ははそのような性格だったのかもしれませんが、顔には出さないけれど息子の死を嘆きます。祖母にあたるアレクサンドラ(1844年12月1日 - 1925年11月20日)は冷たくなった孫に会うため3マイルを駆けつけたといわれています。片田舎で行われた葬儀には村の人も参列しました。




Mary, Prince of Wales and the Duke and Duchess d'York
Mary, Prince of Wales and the Duke and Duchess d

メアリーとエドワード王子(のちのエドワード7世)、アルバート王子(のちのジョージ6世)と妻エリザベス・ライオン。

Time Tested Beauty Tips * Audrey Hepburn Forever *-フィリップ殿下家系図 デンマークギリシャ

容貌が非常に似ているロシア・ニコライ2世と英国ジョージ5世(ついでにプロセインのヴィルヘルム2世もいとこ)→

Time Tested Beauty Tips * Audrey Hepburn Forever *-ジョージ5世とニコライ2世

イギリス王室の悲劇的存在として王室の権威と権力、存在意義が疑問視された近年注目され、BBCドラマ『プリンス』など作品も作られています。(上のジョン王子のストーリーはこれらをもとにさせていただいてます)


戦争に向かうヨーローッパの中での兄ジョージは「ジョンの周りは皆自由だった」と残したそうです。素直な心のジョンの周りは戦争はなかった。意見も堂々と言えて宮中の作法もない。

英王室がその時代、その時代体裁を保っていたことにジョン王子の存在を隠すことも必要だったのかもしれません。生まれた意味、その意義...それは生きていた時代には理解されなくとも、時代を経て大きなものを残してくれるのかもしれません。


「夫からの愛がほしい....家族を作りたい。」そんな思いを「母の愛がほしい」と愛人カミラに走っていたチャールズの姿を見て、養育は教育係に任せる...それを打ち破ったダイアナ妃へとつながりました。





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◆ロシア皇帝アレクサンドル3世と皇后マリア・フョードロヴナ(ダウマー)→