黒人女優として初のアカデミー主演女優賞を受賞した女優ハル・ベリー。現在ガブリエル・オーブリーと交際が順調ですが、これまであまり男性運に恵まれていなかったとか。
アカデミー賞特別番組のインタビューで 1996年、最初の夫でプロ野球選手のデイビッド・ジャスティスと離婚した時、自殺をしようとしたことも語っています。(写真はが2006年11月15日 NYにキューバ料理レストラン Cafe Fuego をオープンしたガブリエル・オーブリーとハル)
ハル・ベリーは1968年8月、米国オハオイ州クリーブランドで、当時ジャニターとして働いていた黒人の父と看護婦の白人の母との間に生まれましたが、ハルの話によると彼女の父親ジェロームさんは彼女の母を虐待していたそうで、彼が母に暴力を何度も見たのだとか。父親はハルが4歳の時、家族を捨てたので白人であるハルのお母様は1960年、70年代という時代に、1人で自分と姉2人の黒人の子供を育てたそう。しかもハルの住んでいる町には姉と彼女の2人しか黒人の子供がいなかったそうです。
しかし、6年後、お母様が父親に別のチャンスを与え、一緒に住むようになり、ハルの言葉によると「私は4歳から彼が家に戻ってくる10歳まで彼を見ませんでした。彼は1976年、私たちと1年間、一緒に住みました。それは私の人生で最悪の年でした。彼は姉を殴りました。でも、なぜか私のことは一度も殴ったことはなかったの...」
ハルは、「もし、父親がそのまま一緒に住んでいたら、アカデミー賞を受賞した映画「チョコレート」の主人公リティシャのようにアルコール依存症に、もしかするとそれよりももっと悪くなっていたかもしれない。恐らく、麻薬をやっていたかもしれない」と語っています。彼女は父親の暴力が生涯消えることのないほど深い傷になっているようで、「父は私の母を虐待してきたアルコール中毒者です。私が男性との間に抱えるトラブルは、自分の人生に父親がいなかったせいのように感じます。私たちには小型のマルチーズがいました。彼は夕食の時、ダイニングルームの向こう側に犬を投げつけました。犬は舌を噛み切るところでした。誰かが私の父のことを言う時、部屋の向こう側に飛ばされた犬のことを思い浮かべるんです。私は『神様、彼を家から出して。そしたら、私の生活は正常に戻るわ』と言って泣いたことを覚えています。」
彼女は1985年、「ミス・ティーン」にオハイオ州代表で出場し、翌86年、「ミスUSA」で準ミスに選ばれています。また同年、「ミス・ワールド」の衣装部門で優勝。まだ黒人の差別がひどい時代であった時にこのようにミスに何度も選ばれるハルの美しさは本物だということですよね。彼女はモデルとなり、TVにも出演するようになりスパイク・リー監督の「ジャングル・フィーバー」(1991年)に出演し、クラック中毒者を演じました。
そして1980年代に女優になるためハリウッドに来た時、有名な俳優に恋をしましたが、彼女はこの男性に激しく殴られ、左耳の鼓膜が破れ、80%の聴力を失うという経験をしています。ヒアリング・エイド(補聴器)も持っているそうですが、虚栄心からあまりつけていないそうです。ついに反撃し、関係は終わったそうですが 「私は男性と精神的にも肉体的にも虐待される関係をいくつか持ってきました。でも悲しいことに、私は自分を傷つけた男性を本当に愛していたの」と語っています。
1995年、「代理人」では産んだばかりの子供をゴミ捨て場に捨てる麻薬中毒者の母親を演じました。子供は運ばれた病院の看護婦に引き取られて育てられますが、彼女はその後、我が子を取り戻そうと法廷で闘うという難しい役を演じ、私生活では最初の夫でプロ野球選手のデイビッド・ジャスティスと1992年12月31日に結婚し、1996年に離婚。ジャスティスと離婚した際に、「2匹の犬と一緒にガレージに行き、車の中に座り、彼らを車の中に入れ、一緒に窒息死しようとした」と自殺を試みたことをアカデミー賞特別番組のインタビュー「バーバラ・ウォルターズ」で告白しています。
そんな彼女の自殺を止めたのは母親の存在だったそうで、「私の肩の上にいい天使と悪い天使がぱっと現れたようだったわ。私の頭の右の方で何かが私に『(自殺を)するな、するな、母のことを考えなさい』と言っていて、私は母を傷つけることはできなかったのから車から出ました。それまで私は相手の男性がいて初めて自分が存在すると思っていました。そして、それがなくなった時、私という人間もなくなったように思えたのです」と語っています。
74回カデミー賞授賞式、主演女優賞でハルが黒人初のアカデミー主演女優としてのスピーチで涙で言葉を詰まらせながらオスカー像を抱えスピーチし、その3年後「キャットウーマン」でゴールデン・ラズベリー賞財団の2004年度最低主演女優賞に選ばれた際、授賞者が出席するコトは殆ど無いこの授賞式にはじめて自ら現われた女優となり、潔さと度量を現し女の格を上げました。
最高と最低を手に入れた彼女はスピーチで
If you aren't able to be a good loser you're not able to be a good winner.
良き勝利者になるには、まず良き敗北者にならなければならないと母親に教えられました。と語り拍手喝采を浴びました。
ガブリエル・オーブリー Gabriel Aubry/ プロフィール・画像→●
ハル・ベリー&ガブリエル・オーブリーデート写真→ ●