す普段はジャズを聴くことが多いのですが、
クラシックも聴きます。
クラシック音楽の芸術性の高さには時折触れたくなります。
そんな僕のとっておきのレコードが、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240514/10/audiolike2/cd/d6/j/o1080108015438563525.jpg?caw=800)
カラヤン指揮ベルリンフィルのチャイコフスキー交響曲6番です。71年の録音。
いま要介護3で認知症の母の介護を父としています。
認知症介護は綺麗ごとではすまされない大変さです。
便が出ればお尻をトイレットペーパーで拭いてやるのですが、
便が大量についてくることがあります。
拭いている自分の手にも便が付いてくることがあります。
父が母に怒るときの僕の気持ち的な辛さもかなりあります。
そんな今、このチャイコフスキー交響曲6番が大きな感動をもって感じられるのです。
このカラヤン指揮ベルリンフィルの奏でる音楽には、
人生の厳しさや大変さ、そして人生の美しさが感じられます。
生きることの大変さを介護を通じて知っていますし、
過去にもブラック企業で7年間働き最終的には鬱状態になり退職した経験や、
仕事のストレスからパニック障害を経験するなど、
病苦を通じて生きることの本当の辛さが身に染みています。
そんな僕にはこのチャイコフスキー交響曲6番は重要な人生のバイブルで、
いままで辛い経験をした自分の心に寄り添ってくれる人生の友ともいえる音楽です。
特に1楽章では生きることの大変さや人生上手くいくことばかりではない、
大変なこと厳しいこともあると教えてくれます。
この1楽章を聴いていると、介護の辛さを理解してくれているような気持になります。
そして3楽章では、大丈夫、人生大変なことがあっても辛いことがあっても、
あなたなら明るく元気に乗り越えることが出来ると勇気をもらっている気持ちになります。
これらの音楽体験を通じて、クラシック音楽の芸術性の高さ、
そこに刻まれる指揮者の魂や誠実さが感動的に感じられます。
そして、ありがたいことにこの音楽は一枚のレコードとして変わらないものとして、
記録されています。
聴きたいと思えばいつでも聴けるのです。
しかし、変わらない記録された音楽ですが、
人生経験やそのとき自分が置かれた精神的状態によって、違って聴こえるのです。
そうやって、自分の日々変わりゆく経験は心理的な状態で、
掘り下げることが出来るのが、レコード音楽鑑賞の趣味の奥深さであり、面白いところです。