もう帰りの飛行機の時間が近づいている。水曜の朝には千葉にいなければならないため、時間どおり早めに行動するのに限る。
Just in Timeへ向かう途中、ヤマハが見えてくるあたりで、看板の文字に目が止まった。大阪の方でもう1軒回ろうと考えていたが、予定変更。Just In Timeの後に寄ってみることにした。
良くわからないがオーディオに凝っているバーであることはわかった。昼から80年代っぽいロックがガンガンかかっているのが聞こえてくる。McIntosh、Tannoyといった文字に惹かれたのかもしれない。
階段を2階まで上るが、その間もレコードジャケットがふんだんに掲示されていて、じっくり見てしまう。
ドアを開けると相当広い店だった。カウンター席の他にテーブル席が数席あってそうとう余裕のある空間。先客はいなかった。どこに座ろうか迷ったが、ソファにゆったり座ってしまった。
さて、何を注文するか、もう午後4時なので、もう酒にしようかと思った。カウンターにビールが並んでいるというので、選んでみる。見たことないのがあったので、それにした。アダムとイブという名前だそうだ。
演奏スタイルは1曲ずつ、違うアーティストがかかって行った。マスターはずっと2台あるレコードプレーヤーに張り付いている。聞けばEP盤をかけているとのことであった。
どんな曲がかかったかと言えば、洋楽の70、80年代のヒット曲。ノーランズもあったし、Christopher Crossのアレもあれば、Games IngramのJust Onceなど。そして、
Paul McCartney & Wings "Silly Love Song"
ピアノとパーカッション?で始まって、ベースがかぶさって行くイントロを聴くなり、いきなりこの店が好きになってしまった。音楽の力というのは恐ろしいものである。1976年。私が洋楽に開眼した年の大ヒット曲だ。ビルボード年間チャート1位。この動き回るベースライン、甘くからまるコーラス。至福のひととき。
全部タイトルとアーティスト名までわかったが、1曲だけわからないのが、流れた。
聴いているうちに、シェリルラッドという名前が浮かんできた。
別に好きではなかったが、あの頃の洋楽番組への熱中度と言ったら病的だったので、頭には入っていたようだ(帰って調べたらDance Foreverという曲だった。正解)。
洋楽だけでなく邦楽もかかるようなので、その人なりの思い出の曲がかかって、楽しい時間が過ごせるのではないだろうか。もしかしたら、客の年齢を見て、だいたいこの辺でという選曲はしているのかもしれない。
飛行機の時間があるので、1時間程度で店を出ることにしたが、マスターは数年前に脱サラして、この店をオープンしたそう。私と同じ年だということがわかった。
マスターの風貌は60年代風というか昭和の小説家、文学青年といった感じだ。レコード棚にはLPも沢山あって、ジャンルはジャズであったり、ロックであったり。マチスやカンディンスキーの絵画関係のポスターもあり、このわずかな訪問では、当然ながら一部しかわからなかったようだ。
レコードバーという言葉も初めて聞いたが、「東京には沢山あるんじゃないですか」と。不勉強の至り。
調べて見れば、店名のBraqueはジョルジュブラックから採ったとのこと。
兵庫県神戸市中央区元町通2-6-10 ミナト元町ビル2F
078-391-5303