8月に申し込んでいた京都修学院離宮、今日は上離宮・窮邃亭(きゅうすいてい)
までを紹介します。(11月15日撮影)
中離宮から松並木を戻り、上離宮への松並木からの山肌を眺めながら、いよいよ
浴龍池(よくりゅうち)を中心にすえた回遊式庭園が一望できる上離宮へと進みます。
松並木を抜けると、真っ赤な紅葉を背にした「御成門(おなりもん)」をくぐります。
御成門から高い刈込の間をぬって急な石段をのぼりつめた頂上、下離宮と上離宮の
高低差が40mあり、振り向けばその高台から眼下には回遊式庭園、この何が
待ち受けているのか見当もつかない趣向の奇抜さ。
天下の眺望ここに極まった感じだ、カメラファインダーから目を外し、しばし
生の光景を目に焼き付ける。
目の前に迫るこの美しさに参観者は動かなかった。
この場所から離れたくない参観者に構わず、宮内庁案内人は、よどみなく
説明を続け、細い道を前へと下って行きます。
左手に千歳橋を眺めながら、長さ二間余りの欄干付き木橋の楓橋を渡り、
中島の頂上に茶屋、窮邃亭(きゅうすいてい)があります。
畳一枚高くした上段を設け、西側の雨戸をつっかえ棒で明けただけの開口部からの紅葉、
にくい設えですよね。
比叡山の麓に造られた修学院離宮は17世紀中頃、後水尾上皇によって造営され、
約54万5000平方メートルの敷地に上中下、3つの離宮からなる、京都の山々を
借景に採り入れた自然と建物の調和が絶妙な庭園です。
京都御所、京都大宮御所、仙洞御所、桂離宮とともに皇室用財産(国有財産)として、
宮内庁が管理しています。
(後日上離宮・浴龍池よりへ続きます)