ラストパス 4 | Jリーグが好きやねん

Jリーグが好きやねん

サッカー小説をのんびりと!

試合前のミーティングが終わった大阪ロッカールーム
あと数分で選手入場というとき、金髪でふてぶてしい面構えの安井は、、、、カチンコチンに緊張していた。


「おまえ、なに縮こまってんねん?」
近藤がどこか抜けた調子で安井に声をかけた。

「近藤さん・・・」

「名古屋、俺んとこ狙ってきますかね・・・?」

安井はうつむいて近藤に問いかけた。
安井は、これまでとレベルの違う名古屋が、自分を狙うことに恐怖していた。

「当たり前やんけ、名古屋やなくてもお前狙うわいや」

ずーん・・・・・・・

「今までの相手も全部お前狙いやったやんけ、何をいまさら」

安井は胃が上がってくるような錯覚をうけた。

見た目は小生意気でも若干1年生の大舞台、それもこれまでとは比較にならない強豪が、自分を弱点として狙ってくる。

「狙われたら、どないしたらいいんすか?」

「気合いで止めんかい!!」
横から声を出したのは、FWの3年板東。
「お前抜かれたらアウトやぞ!抜かれんなよ?絶対抜かれんなよ!!」

この人、1年生に向かって・・・プレッシャーをやわらげたろとか思わんのか・・・
だいたいアンタかてしょっちゅう決定機外してるやんか・・・
FWは気楽でええのう・・・

「安井!」
次に声をかけたのはキーパーでこれまた3年の本田。
「お前のせいで負けたら殺すでホンマ・・・」

あかん!こいつらあかん!頭悪すぎるやろ、3年のくせに!


「お前ら、やめとけや・・・」

割って入ったのはキャプテンの山田。

「安井、守備はまあ・・・・・・・なんとかがんばれや」

「それより」

山田が続けた。

「攻めてこんかい」

安井が山田を見上げる。

「攻めて攻めて攻め倒せ」


「おう、張り倒したろうぜ」
板東が続く。

近藤も安井に声をかける。
「俺が持ったら、とにかく上がれ。後ろは気にすんな。点取られるとか心配する前に、点取ってナンボやろうが」

「おう、ビビんなよ」
「どつきあいにしたら勝てるわい」

「は、ハイ!!」



そして、選手入場。