Yitzhak の大事件 (後半)
さてさて。そんなわけでどこかに連れてこられたイットシャック。
そのころ、連絡を受けたイットシャックの家族は大騒ぎ。
パパは狂ったようにあちこちに電話をかけ、イットシャックを何とかしてスウェーデンに無事に入国させようと必死だったの。
「入れない??え?デカすぎるって?そんな馬鹿な話があるもんか!始末?何寝ぼけたこと言ってるんだ!」
あっちこちへ電話をかけ、あれこれと話し合った結果、イットシャックはお隣の国ノルウェーにいったん入国し、そこからスウェーデンに入国することになったらしい。なぜだかは未だに謎だけど、ノルウェーからだったらイットシャックは大きさなど何の問題もなく、簡単にスウェーデンに入れるんだって。へんなのー。
そうか。ノルウェーに行っちゃったんだ。そりゃあ、言葉も通じないわけだね。
でね、パパはこの2週間後にスウェーデンに帰国予定だったんだけど、イットシャックも運良く、ノルウェーに滞在するのは2週間と言われたらしいの。それで、パパは予定を変更して、ノルウェー経由でスウェーデンに帰ることにしたの。一件落着☆
じゃなかった!!!
数日して、パパに電話が。なんと、お役所で書類を書き間違えたらしくてイットシャックはノルウェーに2週間の滞在予定だったのに、6ヶ月いないといけないと言われたんだって!パパは激怒。「間違えました、で済むわけないだろう!」って抗議したんだけど、お役所はかたくなで、どうしてもイットシャックを2週間ではスウェーデンに入国させられないって言ったんだって。間違えちゃったのに、ひどいよ。かわいそうなイットシャック。
でも、のんびりやさんのイットシャックはノルウェーの田舎でそれなりに楽しく過ごせたんだって。でもね、パパはいてもたってもいられなくて毎日カレンダーに印をつけていたんだって。かわいそうなパパ。
イットシャックは、あんなにぼーっとしてるけど案外、波瀾万丈な人生を送ってるんだよ。うふふ。
オッタより
そのころ、連絡を受けたイットシャックの家族は大騒ぎ。
パパは狂ったようにあちこちに電話をかけ、イットシャックを何とかしてスウェーデンに無事に入国させようと必死だったの。
「入れない??え?デカすぎるって?そんな馬鹿な話があるもんか!始末?何寝ぼけたこと言ってるんだ!」
あっちこちへ電話をかけ、あれこれと話し合った結果、イットシャックはお隣の国ノルウェーにいったん入国し、そこからスウェーデンに入国することになったらしい。なぜだかは未だに謎だけど、ノルウェーからだったらイットシャックは大きさなど何の問題もなく、簡単にスウェーデンに入れるんだって。へんなのー。
そうか。ノルウェーに行っちゃったんだ。そりゃあ、言葉も通じないわけだね。
でね、パパはこの2週間後にスウェーデンに帰国予定だったんだけど、イットシャックも運良く、ノルウェーに滞在するのは2週間と言われたらしいの。それで、パパは予定を変更して、ノルウェー経由でスウェーデンに帰ることにしたの。一件落着☆
じゃなかった!!!
数日して、パパに電話が。なんと、お役所で書類を書き間違えたらしくてイットシャックはノルウェーに2週間の滞在予定だったのに、6ヶ月いないといけないと言われたんだって!パパは激怒。「間違えました、で済むわけないだろう!」って抗議したんだけど、お役所はかたくなで、どうしてもイットシャックを2週間ではスウェーデンに入国させられないって言ったんだって。間違えちゃったのに、ひどいよ。かわいそうなイットシャック。
でも、のんびりやさんのイットシャックはノルウェーの田舎でそれなりに楽しく過ごせたんだって。でもね、パパはいてもたってもいられなくて毎日カレンダーに印をつけていたんだって。かわいそうなパパ。
イットシャックは、あんなにぼーっとしてるけど案外、波瀾万丈な人生を送ってるんだよ。うふふ。
オッタより
Yitzhak の大事件 (前半)
またまた友犬イットシャックのお話。
イットシャックはちょっと前まで家族とある国に住んでいたの。そして、家族がスウェーデンに帰国するとき、いろいろな複雑な手続きがあるとかで、一人で一足先にスウェーデンに向かったんだって。
ワタシはよく分からないけど、人間の世界ではワンさんたちは国境を越えるときにたくさん検査されるのだって。ふーん、へんなのー。
スウェーデンに到着したイットシャック。そしてね、空港の人が出てきてイットシャックを見た瞬間に、こんなことを言ったんだって。
「このイヌは大きすぎる。こんな大きな犬は元いた国へ送り返すか、始末するしかない。」って。どうやらスウェーデンには入れないということみたい。ふーん?へんなのー。
「始末」って何?ことばの意味がよく分からなかったイットシャック。でも、まわりはとても慌ただしく、電話をあちこちにかけて大騒ぎ。
そして、分け分からぬまま、イットシャックは再び飛行機に乗せられた。
「わあ。また飛行機に乗っちゃったぞ!」
のんびりやのイットシャックが「ん?????」って思っている間に飛行機はどこかに到着した。
そこは豊な自然が広がるとても美しい場所。「あれ?ここは家族のみんなが話していたスウェーデンの様子となんだか似ているぞ?」とおバカさんのイットシャックがウキウキしていると、またまた空港の人が出てきた。
「X#%$&’☆*@」
あれあれ??何て言ってるのか分からないぞ?家族のみんなが話しているスウェーデン語とちょっと違うみたい。
きょとんとするイットシャック。果たしてイットシャックの身に何が???
(後半に続く)
イットシャックはちょっと前まで家族とある国に住んでいたの。そして、家族がスウェーデンに帰国するとき、いろいろな複雑な手続きがあるとかで、一人で一足先にスウェーデンに向かったんだって。
ワタシはよく分からないけど、人間の世界ではワンさんたちは国境を越えるときにたくさん検査されるのだって。ふーん、へんなのー。
スウェーデンに到着したイットシャック。そしてね、空港の人が出てきてイットシャックを見た瞬間に、こんなことを言ったんだって。
「このイヌは大きすぎる。こんな大きな犬は元いた国へ送り返すか、始末するしかない。」って。どうやらスウェーデンには入れないということみたい。ふーん?へんなのー。
「始末」って何?ことばの意味がよく分からなかったイットシャック。でも、まわりはとても慌ただしく、電話をあちこちにかけて大騒ぎ。
そして、分け分からぬまま、イットシャックは再び飛行機に乗せられた。
「わあ。また飛行機に乗っちゃったぞ!」
のんびりやのイットシャックが「ん?????」って思っている間に飛行機はどこかに到着した。
そこは豊な自然が広がるとても美しい場所。「あれ?ここは家族のみんなが話していたスウェーデンの様子となんだか似ているぞ?」とおバカさんのイットシャックがウキウキしていると、またまた空港の人が出てきた。
「X#%$&’☆*@」
あれあれ??何て言ってるのか分からないぞ?家族のみんなが話しているスウェーデン語とちょっと違うみたい。
きょとんとするイットシャック。果たしてイットシャックの身に何が???
(後半に続く)
コロンくん
ワタシの最初の友犬はコロンくん。プードルの男の子。コロンなんて女の子みたいな名前だわ、って思ったけど由来は『Cristobal Colon』、そう。英雄コロンブスのことだったらしい。
コロンくんは、真っ白でふわふわした毛並み。
ワタシはペッタリした毛並みだから、いつもうらやましかったの。
だけどコロンくんは言ってくれた。
「オッタちゃんはきれいな栗色の毛並みだね。つやつやしていて輝いてるね。」
それからワタシは自分の毛並みが好きになった。
ありがとうコロンくん。
決して主張せず、寡黙で、穏やかに、コロンくんはみんなを見守ってくれた。
いつだったか、ワタシはコロンくんの前で泣いたことがあるの。
いつもは強気なワタシでも、どうしても泣いてしまったの。
普通の犬に戻りたいって泣いたの。ワタシはあることがきっかけで怪盗になった。それと引き換えに「普通の犬として暮らす幸せ」を捨てた。でも、そうするしかなかったんだもの。
でも、世界中を旅しているときもいつも目にするのは優しそうな家族に囲まれて幸せそうにしているワンさんたち。ワタシには誰もいない。。。
コロンくんに、泣きながらそう言った。そしたらコロンくんは静かに答えたの。
「世の中には色々な犬がいる。僕みたいにステキな家族に囲まれて幸せに暮らしている犬もいれば、住むところさえなく人目にさらされないようにひっそりと、怯えながら暮らしている犬もいる。ショービジネスで活躍する犬もいる。スターになってテレビや映画の世界で暮らす犬もいる。オッタ、みんなそれぞれさまざまな思いをかかえて暮らしているんだよ。」
そうだよね。怪盗として生きるのはワタシに与えられた使命。そういう運命なんだ。
コロンくん、ありがとう。やっぱり、コロンくんは英雄だね。
コロンくんは、真っ白でふわふわした毛並み。
ワタシはペッタリした毛並みだから、いつもうらやましかったの。
だけどコロンくんは言ってくれた。
「オッタちゃんはきれいな栗色の毛並みだね。つやつやしていて輝いてるね。」
それからワタシは自分の毛並みが好きになった。
ありがとうコロンくん。
決して主張せず、寡黙で、穏やかに、コロンくんはみんなを見守ってくれた。
いつだったか、ワタシはコロンくんの前で泣いたことがあるの。
いつもは強気なワタシでも、どうしても泣いてしまったの。
普通の犬に戻りたいって泣いたの。ワタシはあることがきっかけで怪盗になった。それと引き換えに「普通の犬として暮らす幸せ」を捨てた。でも、そうするしかなかったんだもの。
でも、世界中を旅しているときもいつも目にするのは優しそうな家族に囲まれて幸せそうにしているワンさんたち。ワタシには誰もいない。。。
コロンくんに、泣きながらそう言った。そしたらコロンくんは静かに答えたの。
「世の中には色々な犬がいる。僕みたいにステキな家族に囲まれて幸せに暮らしている犬もいれば、住むところさえなく人目にさらされないようにひっそりと、怯えながら暮らしている犬もいる。ショービジネスで活躍する犬もいる。スターになってテレビや映画の世界で暮らす犬もいる。オッタ、みんなそれぞれさまざまな思いをかかえて暮らしているんだよ。」
そうだよね。怪盗として生きるのはワタシに与えられた使命。そういう運命なんだ。
コロンくん、ありがとう。やっぱり、コロンくんは英雄だね。
怪盗なった理由 その1
寒い。。。ここオタティーヌ城は山奥にあるのでもう雪は降っているし、とにかく寒いの。
こんな寒い日は何か自分のことを話してしまいたい気分になっちゃうな。
ワタシは怪盗だけど、悪い怪盗じゃないって言ってるけど、悪くない怪盗って何?って思ってるでしょう?
ワタシはね、本当の悪党が盗んだものを奪い返す怪盗なの。それでね、ちゃんと元の持ち主のところへ届けるの。
依頼主の中には、本当の価値を知らずにただ大事にしていたものが実は何億という代物だったりして、悪い怪盗に狙われちゃう人もいるの。でもね、それが愛する人の形見だったり、たくさん思い出が詰まったものだったりと、いろいろな事情があるのよ。ワタシは、悲しい人を見ているといたたまれない気持ちになるの。やっぱりイヌってことなのかな?
でも、どうして普通のイヌのワタシがこんな仕事しているか不思議でしょう?これには深い理由があるの。それは、またいつか話すね。
あ、話しすぎちゃった。
オッタより
こんな寒い日は何か自分のことを話してしまいたい気分になっちゃうな。
ワタシは怪盗だけど、悪い怪盗じゃないって言ってるけど、悪くない怪盗って何?って思ってるでしょう?
ワタシはね、本当の悪党が盗んだものを奪い返す怪盗なの。それでね、ちゃんと元の持ち主のところへ届けるの。
依頼主の中には、本当の価値を知らずにただ大事にしていたものが実は何億という代物だったりして、悪い怪盗に狙われちゃう人もいるの。でもね、それが愛する人の形見だったり、たくさん思い出が詰まったものだったりと、いろいろな事情があるのよ。ワタシは、悲しい人を見ているといたたまれない気持ちになるの。やっぱりイヌってことなのかな?
でも、どうして普通のイヌのワタシがこんな仕事しているか不思議でしょう?これには深い理由があるの。それは、またいつか話すね。
あ、話しすぎちゃった。
オッタより