こんにちは、弁護士の高島惇です。



児童相談所は、児童を長期的に保護する必要があると判断した場合、裁判所に対し、保護者に代わって入所措置へ承認するよう申し立てることがあります。

そこで、今回は、かかる承認審判の終わり方について触れたいと思います。



この点、多くの事件は、長期的に児童を保護する必要があるとして、児童相談所の申立てが認められる傾向にあります。

その一方で、児童を直ちに家庭へ戻すのが相当であると裁判所が判断するケースも存在しており、とりわけ児童福祉法の改正によって裁判所の指導措置勧告が認められた現状では、児童相談所の主張が認められないケースは大幅に増えています。


では、仮に申立てが認められない場合、裁判所はそのまま却下決定を下すのでしょうか。

実は、家事事件手続法上、児童相談所は決定前であればいつでも、親権者の同意なく申立てを取り下げることが可能です。

そのため、児童相談所は、かかる却下決定が先例となってその後の事件に影響する危険を考慮してか、裁判所が却下の心証を示した時点で、申立てを取り下げて事件を終了させるのが通常なのです。


このような運用は、親権者からすれば、裁判所の判断を仰ぐ機会が一方的に奪われることを意味するため、手続面で大きな不満が残ってしまいます。

したがって、児童相談所と親権者との対立的構造を考慮すると、承認審判については、例外的に親権者の同意を条件として申立てが取り下げられるよう、法改正による対応が必要であるものと思料いたします。