こんにちは。健康と美しさについて足元から整える柔道整復師・シューヘルスアドバイザーの藤野千枝です。
靴を買うときに、靴自体の重さって選ぶ基準の一つになりますよね。
重さを特に気にしない方でも、何気なく持った靴が軽すぎたり重すぎたりすると、ことさらそのことに注目しがちになります。
例えば、似たような見た目で、似たような性能を謳っている靴が二足あったとします。
大きな違いといえば重さだけ。
となれば、重い方と軽い方、あなたならどちらを選びますか?
「値段で選ぶ」という方もおられるでしょう。
「安いから」だけではなくて、「高い方が質が良いのかも」と選ぶ場合も。
(三足あれば、安くもなく高くもない真ん中の値段のが心理的によく売れそうですね)
私なら二足ともまずは試着をオススメします。
紐靴なら、ちゃんと締めた上で
持って重い靴は、履いても重いとは限らない
靴は昔から、「手で持って重く、足で履いて軽いもの」と言われています。
手に持って重いとはどういう意味でしょうか?
靴には革や化学繊維など素材の重さ以外に、強度のための部品に重さがあります。
例えば歩くときに足だけではなく、身体全体を支える"鋼"でできた『シャンク』。
出典:https://kyo-no-atelier.com/5191/
そしてカカトがぐらつかないように支える『カウンター』。
表面から押しても、ちょっとやそっとでは凹まない強固な素材のものや、両翼が長く、カカトからくるぶしまでをしっかり包み込む、骨格の安定に特化したものも。
出典:
https://www.scotchgrain.co.jp/special/imperial-france.html
また中敷を剥がした下に出てくる『中底(インソール)』や『中物(フィラー)』などなど、多くのパーツはその素材によって強度や性能に差があり、靴自体の重さも変わってきます。
ちゃんとしたパーツが入っていれば、手に持ったときの重さはある程度は仕方がないもの。
「重い靴を頑張って履かなきゃいけないのか」とがっかりしないでください。
しっかりした造りの靴はきちんと履けば意外に重さを感じないものです。むしろ身体を支えてくれる快適な履き物になるでしょう。
覚えていますでしょうか?
裸足で歩いてるかのように、足元を意識させないのが良い履き物の条件です。
「意識させない」と言うことは、足と靴が一体化していると言うこと。
あなたが履いている靴は、裸足のように感じさせてくれる履き物ですか?
重い靴、誰でも履いて良いの?
正直靴にそんなにお金かけたくないし、軽い靴でいのよ、とおっしゃる方もいるでしょう。
でも、健康は足元から作るもの、と声を大にして言いたいです。
身体の筋肉量が少なくなっていくのはある程度は仕方のないこと(「老化」という言葉は積極的には使いたくありませんが)。
ですから、外的な要因でそれを"補う"と捉えるのはいかがでしょうか?
脱ぎ履きが面倒であれば、面ファスナー(商標登録名で言うなら『ベルクロ』とか『マジックテープ』がわかりやすいですかね)が付いている靴や、紐+ファスナーをチョイスされると良いでしょう。
言って良いか悩んだんですけど
最後に、一家に一足はあるかも!という超有名なスニーカーの話をしたいと思います。
特徴としてはキャンバス生地で、ハイカットやらローカットやらあって、星のマークが描いてあったりするスニーカーなんですけど。
あの靴は決して「軽い靴」ではないんです。
あの重さは、ソールの素材にラバーが使用されているので、一見ズシっとした重みを感じます。
そう。ラバーの重さであって、性能の重さではないということです。
筋肉量が豊富なアスリート系の方は履きこなすことができると思いますが、そうでなければ
靴の強度や、骨格の安定のための部品はおそらくほとんど入っていません。
ラフに履けるイメージが持たれがちのあの靴ですが、アスリートのように筋肉が充分でない私たち一般人には、街歩きでさえ『疲れやすい靴』となってしまいます
最後まで読んでいただきありがとうございます