車椅子のおじさんの小説597 | 車椅子のおじさんのブログ

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 私は「外海さんにずうっといっしょに星二郎さんといやだわと言われるかもしれないけど、星二郎の気持ちをおもいっきって外海さんに言ったらどうかなあ」と言いました。

 星二郎は「うん、言ってみるよ」と言いました。だけど、緊張でなかなか言えなかったみたいです。

 私に外海さんに対する気持ちを言った5か月後、やっと言えたみたいです。

 そんな気持ちを言われた外海さんも星二郎にヨーヨーパフォーマンスを教えてくださるうちに、引かれる物を星二郎に感じてきてきたみたいで「よく言ってくれたね。ヨーヨーの事を教えてあげるうちに、ヨーヨーの技がうまくできなくても何回も楽しく練習をやる星二郎さんを少しずつ好きになっていったよ。すぐにはいっしょになれないけど、忙しい準備をするから絶対にいっしょになろうね」と言ってくれました。

 星二郎がボランティアの人と泊りがけでハウステンボスに遊びに行っている間に、家の近くの喫茶店で外海さんに「どうして星二郎のプロポーズを受けたのですか?」と聞いたら、外海さんは「星二郎さんは大人になっても汚れを知らない目をして、自分が大好きになった人を絶対に裏切れない人だとだんだんわかってきたから、プロポーズを受けたのです」と言ってくれました。

 (外海さんの答次第では、星二郎に悪いけど、この話を断るしかないなあ)と思っていましたけど、(この答だったら、いっしょにさせてもいいなあ)と思います。

 外海さんのお父さまはこの話は賛成してもらったみたいですけど、お母さまは反対していたみたいです。(大切なわが娘が知的障がいがある男と結婚する事になったら、ものすごく不安だろうなあ)と思います。

 外海さんがお父さまと1年半ぐらいお母さまを説得して、なんとか賛成してもらったみたいです。

 式は秋ごろにあげるそうです。

 5年前に五郎さんが竜さんたちの事を話してくれなかったら、星二郎を応援する事はなくて、今回の話はなかったかもしれません。

 言わば、五郎さんのおかげで、星二郎は好きな人と結婚する事ができるのです。

 ですから、ご都合がよろしければ式にご出席してくださるようにお願い致します。

 式の日程が決まり次第にメールに式の招待状を添付いたします。

 それでは、メールをまた差し上げます。

 そのメールを見た五郎は、こんな1人言を言った。

その時の五郎の1人言

 式は結婚式の事だろう。

 まいったなあ。

 俺は、そういう晴れの場はメチャクチャ苦手だなあ。

 招待状を添付したメールが来たら、「欠席します」というメールを送るかなあ。

 いや、俺が竜さんたちの事を話したから星二郎くんは大好きな人と結婚できるから、欠席する事はできないか。

 メチャクチャ悩むなあ。

 そんな五郎を笑うように、夜空の星たちが光っていた。

                      完