お客様から『よくある質問』などを見ても本硬質アルマイトに関して
説明が無いとの事でしたのでこちらから恐縮ですが簡単に説明させて頂きます。
量販店でみるハードアルマイトスプロケなどと謳われている
物の中には(何処とは言えませんが・・)ハードアルマイトとは名ばかりで実際には
こちらで加工している本硬質アルマイトとは大きく違う物があります。
このレベルの事をハードアルマイトを言うのであれば
こちらでは通常のアルマイトとあまり変わりがありません。
(上記スプロケはこちらで剥離した時に硬質でないと判ります。)
ちなみに物にもよりますが本硬質アルマイトの場合、
皮膜は30~35ミクロン付きます。
通常アルマイトでは10ミクロン程度の皮膜が付きます。
※最近ではハードアルマイト=本硬質アルマイトではないかも
しれないと思う今日この頃です(汗
こちらで行う本硬質アルマイトは、本当の本硬質アルマイトの為、
皮膜が非常に硬く加工時間も掛かる為
料金は通常アルマイトの2.5倍~3倍程度に金額になります。
この場合、通常アルマイトの金額の4倍程度になります。
硬質の利点としては、表面硬化により強度及び皮膜が硬くなります。
用途としてバイクパーツに適している物は、サスペンションのボディ(リアサス)、
ブレーキのピストン(アルミ製)など常に擦れている箇所に用いるのに適しています。
デメリットとしては表面硬化で硬くなる為、薄物や振動などで常に応力は掛かる物
(スイングアームなど)はクラックが入りやすくなる為、適していないと思います。
またステップ類なども転倒により折れやすくなる為、適していないと言えるでしょう。
特性として熱伝導が悪いなども上げられます。
これは、本来アルミは熱伝導がよく熱が伝わりやすい金属ですが
本硬質アルマイトする事により熱伝導が鉄に近い状態まで悪くなります。
よってブレーキピストンなどにはフルードに熱が伝わりづらくなり
適しているという事になります。
(レーシングキャリパーなどのピストンは、
上記理由によりほとんど硬質アルマイトが掛けられています)
上記の特性を理解した上で検討して頂ければ幸いです。
色について
よくワークスマシンなどに用いられているもので硬質アルマイトが掛けられている為
色が入らず、黄ばんだ感じになるという話を耳にしますが
硬質アルマイトのみで着色していない為です。
上記のレース用キャリパーのブレーキピストンは黒く硬質アルマイトが掛けられていますよね
アルミの素材により色に入りが悪い物もありますが
ATOMIC RUNでは本硬質アルマイトでも色入れできます!!
拘りたいあなた向けです!!
※写真は本文には関係有りません(^^;
自転車のドロップハンドルになります。