死刑執行の場である「刑場」の内部が、マスコミに公開された。
自ら、死刑執行に立ち会った千葉法相が、
「刑場」の内部をマスコミにも、公開すると言っていたことが、
実現したのだ。
なぜ、今、公開するのか。
死刑制度について、見直しをしようというのとは、少し
違うような気もする。
私は、お昼の“ミヤネ屋”という番組で観ていたのだが、
元検事の土本武司氏が、かつて、自分が死刑執行の現場に
立ち会ったときの話をしていた。
死刑判決が出て、6ヶ月以内に死刑は執行されることになっている。
死刑囚は、判決後、毎日独房の中で、執行の日を待つ。
それだけでも、辛い毎日であろう。
いくら反省し、悔いたとしても、もう死刑を免れることはできない。
そして、執行の日が来る。
刑場は拘置所の地下にあるらしい。
ここからは、土本氏の話を引用させてもらう。
仏間らしき部屋で、所長から執行を言い渡される。
そして、教誨師が死刑囚に最後の話をするそうだ。
「あなたは今から、仏さまになります。
・・・・・・・・・・・・・ 」
国家によって、今まさに殺されようとしている死刑囚に
向かって、こんな言葉を投げかけて、どうなるのか。
自らの罪を反省し、悔いてきた死刑囚たちに、
仏さまになるのだから、心配しないで死になさい
といっているのと同じではないのか。
私は、かつて、ある研修会で、
「あれだけ悪いことをした麻原彰晃でも、
仏さまは救われるのですか」
と聞かれたことがある。
「仏さまの側から言えば、どんな悪人でも救いたいと
いうのが、仏の願いですから」
としか言いようが無かったことを覚えている。
教誨師の話が終わると、目隠しをされ、手には手錠が
かけられ、執行の板の上に立たされる。
そして、首に縄がかけられる。
仏さまになるのだから、心配しないで死になさい
仏の慈悲とは、本当に、そんなものなのだろうか。
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
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