- なんとなく、日本人―世界に通用する強さの秘密 (PHP新書)/小笠原 泰
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欧米は「考える」「主張する」「選ぶ」社会であり、
日本は「思う」「共感する」「合わせる」社会であるといわれる。
「考える」「主張する」「選ぶ」ときの主体は自分であり、
その意味で、絶対的であり明快である。
一方、「思う」「共感する」「合わせる」ことは、暗黙裡に
他者の存在を念頭に置いており、その意味で、
相対的であり曖昧である。
「人=ひと」という言葉がまた非常に日本的である。
和辻哲郎が指摘しているように、
「ひとという言葉は自、他、世人等の意味を含蓄しつつ、
すでに世間という意味をさえ示唆している」のである。
この日本人の、この曖昧さがいい!
常に他者の存在を意識しているという心地が、とても暖かい!
僕は、いつも家族のことを「思う」。
子どもたちの20年30年後は、どんなになっているのだろう。
時には、夜、寝付けないこともある。
僕と同じ境遇にある人たち、あった人たちの悲しみや
辛さに、心底から「共感」できる。
父の認知症、弟のこと、・・・・・・・・・・・・・
人間関係にうんざりして、人間不信に陥ったこと。
僕も、もういい加減、自己主張することで自分が疲弊
することを十分に身にしみて、経験した。
もう、相手にすべて「合わせて」いこうと思うようにもなった。
俺ひとりではない、みんなとともに歩む「ひとの道」を歩こう。
のこりわずかの人生。
日本人でよかった!
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
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