ルースと、その彼女(映画批評下書) | ヤマモト探険記

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気の向くままの街歩き。

リアルドールを連れてきて「ガールフレンドのビアンカです」と紹介するラース。
叫び出したい気持を抑え、冷静にラースに合わせる兄夫婦。
ラースの妄想を受け入れ、彼とビアンカを温かく見守る町の人々。

最初は、女性にちょっと奥手な、何処にでもいるシャイな青年と思ってました。ところが、ビアンカの出現により、彼の心が透けて見えてきます。

ビアンカを通し、ルースは家族や町の人々との交流を深めるて行き、やがて、彼自身も気付いてない、心の傷があらわになります。

傷が癒され、彼が新たな歩みを始めようとするとき、ビアンカの役目に終わりが近づきます。

ルースの変化を感じると共に、こみ上げるものがあり、目が潤みました。


誰しも、大なり小なり心の傷は在るものです。
心の傷を癒し、心の穴を埋めるため、人形を抱いたり、話しかけたりもします。
その人形が、アニメのフィギュアやクマの縫いぐるみは許されて、なぜ、リアルドールは駄目なんでしょうねぇ…。


町を挙げての“お人形さんゴッコ”は人々に勇気と優しさをもたらしました。