【再録】不思議すぎる初夢⑤~エピローグ | HARMONIES ハーモニーズ(Ameblo版)

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HARMONIES(ハーモニーズ)は、2006年にスタートしたこのブログのリニューアル版です。2011年の東日本大震災、そして昨年末の時空間の大変化を経て、ようやくここにたどり着きました。「調和の創造」をテーマに、新たな銀河時代を生み出していきましょう。

 

 『あの奇跡の日から三日後、僕と姉は母に「お茶とケーキの時間よ」と、呼ばれて食事室に行った。テーブルには小さなチェリーがのっかったカップケーキと、紅茶が用意されていた。「いただく前にこれを読みましょう」と言って、一通の手紙を取り出した。それは、あの女主人から母に渡されたものだった。

 

「三日後に読んでくださいと言われていたの」

 

母はまるでクリスマスプレゼントを開ける時の女の子のように、喜々としていた。レターナイフで封を切ると、封筒から花のようなかぐわしい香りがした。中には銀色の便箋が5枚入っていた。銀色の紙・・・それだけであの素晴らしい記憶が蘇るようだった。でもそこには何も書かれていなかった。そしてもう1枚、白い便箋に女主人からメッセージが書かれていた。

 

「今日はありがとうございました。この銀の紙は、あの方から皆さまにお渡しいただくようにと預かったものです。何も書かれていませんが、好きな大きさに折りたたむなどして、肌身離さずお持ちください。特別な紙ですので、決して汚れたり破れたりすることはありません」

 

「もうひとつ、大事なことを申し上げます。今日ご体験された奇跡については、決して誰にも口外しないでください。私の館の場所も何もかも、皆さんの心の中に静かに収めておくようにお願いします。新しい門出に、女神さまの大いなる祝福がありますように。」

 

僕と姉は、母から銀色の紙を1枚ずつ受け取った。紙なのにひんやりとしていて、手触りはツルツルしていた。半分に折ってみると、きれいに折れるが、折り目はつかない。不思議な紙だった。

 

「残り2枚は、叔父さんと、そしてきっと叔母さんへの贈り物ね」 母は微笑んだ。

 

後日、母が叔母さんのところに行くと、見事に痩せていたという。そして奇跡については何も聞かず、銀色の紙を嬉しそうに受け取って、「もうこんなことは一生ないわね。私は行けなかったけど、この小さなプレゼントだけで、心から満足しているわ」と言った。

 

映画監督の叔父さんは、映画から転身してガラス細工職人の工房に入門した。映画化が出来ない代わりに、あの女神さまに似せた女性像を、どうしても自分の手で作りたいからだという。「自分が死ぬまでに、満足できる作品がひとつだけ作れればそれでいいよ」 叔父が食べていくだけの分のお金は、母と叔母が出し合うことになった。

 

姉は3歳の頃から厳しい先生にバレエを習っていた甲斐があって、アントワープの王立バレエ学校に合格し、踊りの道を歩むことになった。そして僕は、今でも毎日学校と家の往復だ。成績はクラスの真ん中ぐらいだったが、学年でトップ10に入るようになった。母も姉も喜んでくれた。

 

ある日、アントワープの街の建築物について学ぶ課外授業があり、街を散策しながら先生が大聖堂や沢山の古い建物について、説明したり生徒から質問を受けたりしていた。気がつくと、僕たちはあの花のお屋敷があった近くまで来ていた。

 

僕はとっさに先生にうそをつき、「この近くに叔母の家があるので、母から言付かった手紙を届けてきます! すぐに戻りますから!」と言って、お屋敷があった通りまで一目散に駆けて行った。記憶を頼りに通りを1本、2本、3本通り過ぎ、息せき切って、庭と木々に囲まれた黄色い家がある隣だ!

 

しかし、そこにはあのお屋敷はもうなかった。』

 

(fin)

 

https://ameblo.jp/atom-green-0201/entry-12430296909.html

 

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