暗黙の大映ドラマ枠が、いよいよ確固たるものになってくれて嬉しいよ、TOKYO MX!
フジ系のそれらが終わったら、TBS系の作品も観たいので何卒っ…!
ちなみに、『プロゴルファー祈子』の次に放送された『青い瞳の聖ライフ』は、ちょっとノリがキツかったので3話で切りました(笑)。大映ドラマの全てが好きになれるものではないんだ…。
って事で、『こまらせないで!』が始まりました。
刑事だった父の亡き後、母は家を出て行き、兄も消息不明に……一人残された杏子は幼稚園に勤めながら、穏やかに暮らしていた。
そんな杏子の前に、兄の慎一が5年ぶりに姿を現す。久々の再会に喜ぶの束の間、日本の各地でフーテン暮らしをしていた慎一のだらしなさに杏子は呆れてものが言えない。
ある日、慎一は偶然知り合った秋子のトラブルを解決しようと奔走、暴力団を相手に大立ち回りを演じる中、謎の人物の協力もあって見事に撃退する。その人物とは、カンフーの使い手でもある杏子だった。
杏子の活躍に気付かず、自分の手柄と勘違いした慎一は探偵事務所を興す。杏子の受難はまだまだ続きそうで……といったお話。
愛憎渦巻くドロドロ劇という印象が強すぎる大映ドラマですが、もう少しライトなコメディドラマも作っていたようで、本作はそっちに属する作品です。
コメディと言っても子供に媚びるような笑いではなく、シチュエーションコメディっていうのかな、あくまで脚本ありきの可笑しさが全編に漂っているので、1989年=平成元年のドラマながらもまぁ面白いです。
女の人が特大の肩パッド服ばかり着ているのも、いかにも90年前後の作品だなぁと実感します(笑)。
手っ取り早くどんな話かと言えば、モラハラ気味のダメ兄貴とそれを助ける健気な妹を主軸に描くお話です。
副次的な楽しみとして(こっちの方がメインかも)、杏子を演じる荻野目洋子さんの変装(コスプレ?)とクライマックスの大乱戦も見どころです。
荻野目ちゃんは『みゆき』に続いての妹役で、相変わらず“お兄ちゃん”呼びが耳に心地良すぎるんですよ(笑)。
”こまらせないで!”と思いながらもダメな兄貴を放っておけない健気さも可愛いんですよね。
そして慎一を演じる渡辺徹さんの好演っぷりが最高です。
慎一はだらしない上にメチャクチャな事ばっかり言ってるけど、実は根っこはしっかりしていて……といった二面性なんか皆無の(笑)、ただただダメな男。
シナリオだけ読んだらただのクズ男で終わりそうですが(笑)、これを徹さんが演じているおかげで、憎めないどころか愛嬌すら感じるキャラです。
「偉い!」だの「バカ野郎!」だの、誉めるにしろ叱るにしろデカい声ばかり出しているせいか、たまに声がカスカスになってるのも面白い(笑)。
徹さんがデブキャラとして認知され始めた頃の作品なのかな?
セミレギュラーで登場する、若かりし頃の島崎和歌子さんにも注目です。初々しくて可愛い〜!
ところで、本作とは全く関係ありませんが……『こまらせないで!』というタイトルとどこか通じるところがある『あまえないでョ!』も観たいなぁ、斉藤由貴さんが出てたやつ。
MXさん、期待してますっ ←さすがにムリ~…