観終えた、『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23』 | Joon's blog

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『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23』を観終えました。

 

中学生の頃、プリキュア5として大きな敵と戦ってきたのぞみたち。

あれから彼女らも大人になり、それぞれが夢を叶えつつも現実とのギャップに悩んでいた。

のぞみらプリキュア5の面々が久しぶりの再会を果たした頃、街では影が人を襲う事件が発生。ネット上でシャドウと呼ばれるそれらに遭遇したのぞみは、街の人々を救いたいという一心から再びプリキュアに変身する。

のぞみたちプリキュア5は、かつて同じようにプリキュアとして戦っていた咲と舞とも再会。再びプリキュアになった彼女らは、人間から生まれるシャドウと戦い続ける。

大人になった彼女らがプリキュアに変身できるようになったのは、キュアローズガーデンで咲いたタイムフラワーが関係しているという。不吉を招く花と呼ばれるタイムフラワーの影響はのぞみの身体にも現れ始め……といったお話。

 

敵と戦うばかりでなく、自分の未来を考えたり行動する姿を見せるのがプリキュアシリーズの醍醐味です。

本作は、そんな彼女らが大人になったらどうなっているんだろう?という問いに対するアンサー的な作品です。

本来ならプリキュアは子供に向けたものですからね、子供は分相応に無邪気でいればいいし、子供のうちから大人としての悩みなんか知る必要はないという意味で、本作は限りなく外伝に近い続編だと捉えています。

別名、いい歳こいてプリキュアファンをやってる人向けというかね。

 

「プリキュアなんてゴマンといるんだし、どうしてプリキュア5がメインなんだ?」と感じる人もいるんでしょう。

個人的に思う回答は、『Yes!プリキュア5』『~GoGo!』という作品はプリキュアシリーズの中で、最も色濃く夢や希望を描いた作品だからです。

そこに『ふたりはプリキュア Splash☆Star』も混ぜてくれたのは嬉しい配慮。

お話的にも、大人になってヒーコラ言ってんのはプリキュア5に限らず、他のプリキュア(チーム)の子たちも似たような問題を抱えているんだなと想像させます。

そーいや1話で、のぞみにはダンサーの知り合いがいる旨の発言をしていましたが……まぁ、それ以上は語るまい…。

 

にしても、驚くべきはキャストの力量。

テレビシリーズが終わってから20年近くなるのに声がちっとも変わっていないんですよね。三瓶由布子さんなんか少年役ばかりやってるのに、まだのぞみの声を出せるもんなぁ。

芝居にも違和感がなく、まさか本編が終わった時にはもう録ってあったの?と思うくらい(笑)。

昔、『プリキュア つながるぱずるん』というスマホゲームがあって、その中で各キュアさんたちに台詞があるんですが、まぁ声変わりは不可抗力だったにしても、当時の芝居に寄せるつもりもない声優にガッカリした事がありました。それを考えると、出演者を含めてプリキュア5&SS(&…)という作品群をフィーチャーした作品で、つくづく良かったと思います。

 

特に女の人(の多く)であれば、大人になって直面するのは仕事だけではなく、恋愛関連の方が大きいかな?

『~GoGo!』ではスルー気味だった、のぞみとココの関係を追求しているのも見どころの一つです。

二人がプリキュアをやってた当時の感情を思い出す回想がいくつかありましたが、45話『のぞみとココのクリスマスの誓い』から一つも拾われていないのがチト惜しいんだよねぇ。作画がよろしくなかったからと言われたら反論できないんだけど(笑)。

あんま目立ってないのが意外なんだけど、あれは二人がお互いにどう思っているかが決定的になる回なのにさー…。

のぞみとココの関係を描くからって、こまち✕ナッツ、うらら✕シロップを安易にくっつけようとしないのも節度がありますね。こっちは恋愛にまでは発展しない、知己の友くらいの関係がちょうどいいですし。

 

中学生の姿に戻りプリキュアになってブイブイ戦うぞ~!とノーテンキな展開にはならず、いわばハイリターン&ハイリスクといったドライさがあるのも大人向けです。プリキュアに変身するには大きな代償を支払わねばならないとか、ニチアサ枠内では絶対に無理でしょ(笑)。

いくら大人向けだからって、まさか……という懸念もよぎりますが、あくまで本作はプリキュアですからね、根暗な妄想はほどほどにしておきましょう(笑)。

 

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Blu-ray版は3商品で発売されていますが、この目眩を起こしそうなド強気価格っ…!

特典にどこまでの価値があるのかは度外視して、4話で約2万円=全12話で6万円、1話@5000円ってオイオイ&コラコラ…。

これに限らずNHK関連の商品って、受信料を払っている人には割引があってもいいと思うんだよ。

 

キャストだけでなく、テレビシリーズの主題歌を歌っていた方々がキュアカルテットとして参加しているのもいいですね。

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俺ッチの中で永遠不滅のプリキュアシンガーと言えば工藤真由さんなんだぜ!

 

そういえば、いきものがかりによるオープニング曲も好きでしたよ。

普段、アニメのオープニングは1度しか見ないけど(笑)、これに関してはスキップせずに各話キチンと見たくらい。

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いきものがかりとプリキュアは相性が良いというか、親和性を感じます。

 

 

――ところで、これはプリキュアシリーズに限らない、別に解決しなくていい問題なんですが…。

本作で例を挙げれば、ミルクが美々野くるみとして我々の住む世界で暮らしているように、あっちの世界の人がこっちで暮らすようになるシチュエーションは多々あります。

そういう人たちって、どういうタイミングで戸籍登録しているんだろうな…。