『インデペンデンス・デイ』を観ました。
7月2日、月の4分の1ほどもある飛行物体が地球に接近。
その中から現れた直径20数キロもある、ワシントンの空を覆うまでの円盤は攻撃を開始。戦闘機による攻撃も全く通じず、世界の主要都市に現れた円盤群は地上に壊滅的なダメージを与えた。
万策も尽きた中、アメリカ大統領ホイットモアは奇策とも呼べる作戦の決行を承認。人類は明日=7月4日を懸けた最後の反撃に出る……といったお話。
若い頃に観た際は、全世界の有事でありながら映すのはアメリカばかりで、あたかも世界のリーダー面しているところに反感を感じたものですが(湾岸戦争以降のアメリカに不信感もあった)、歳を取り、何だかんだでアメリカという国は世界の番長(リーダーとは呼ばない)なんだよなと割り切れるようになった今になって、ようやく面白いと感じられるようになりました。
映画というフィクションを現実と結び付けてしまうような、映画の楽しみ方をわきまえていなかった時代が俺ッチにもあったという事です。みっともないね、我ながら。
若い頃に感じていた「何でそうなるの?」といった数多の(笑)疑問や矛盾について、ある程度は自己解釈の落としどころが見つかるようになりました。
手っ取り早いところで、どうして円盤を配置するのが世界の主要都市ばかりなの?という点については、地球に関する情報の多くは10年前に捕らえたラッセルから引き出したんだろうなと推測します。
直径20キロもある円盤の主砲も超破壊力を秘めているからこそ、構造が脆弱でデリケートな諸刃の剣なんだろうなんてのもね。
10年前に地球に来た際にはパソコンも持って帰って、これを解析したところスゲー使える機械だったということで、短い時間であちらの星にも普及した……とでも思い込まなきゃ、ウイルスなんか通じないだろう(笑)?
足りない情報は妄想解釈で補完するのも映画の楽しみ方の一つですよね(そうか?)。
しょーもねぇ粗探しになんか頭を使わないで、ド派手なビジュアルにただただ圧倒されるのがローランド・エメリッヒさん作品の正しい鑑賞法です。
異星人が円盤で地球を攻撃し始めるというシチュエーションは多々ありましたが、円盤の尋常ではない大きさは当時どころか、今の目で見ても恐怖を煽ります。
そこからの円盤の攻撃による大破壊は、とんでもない数の人々が死ぬシーンであるにもかかわらず見とれてしまいます。こういう美しき地獄を描くのもエメリッヒ監督の作風です。
この頃にはCGも使いこなれてきていながら、意外にミニチュアを多めに使っているのが好印象でした。
デイヴィッドを演じるジェフ・ゴールドブラムさんの、ルックスも含めたちょっとオタクっぽいキャラは、『ジュラシック・パーク』シリーズのイアン・マルコム博士と被って見えるどころか、もう同一キャラでいいんじゃないかと(笑)。全く毛色の違う『ジュラシック~』とのクロスオーバーなんて夢があるじゃないですか?
クロスオーバーと言えば、大西洋艦隊が云々という台詞があった事から、海軍から『デンジャー・ゾーン』に乗せてあの男が駆け付ける!なんて妄想も…。
ちなみに、映像では描かれていないものの、クライマックスの大反撃は世界各地で行われているはずですが、中東に現れた円盤への攻撃作戦はエリア88の面々が参加していると妄想しても熱くなれま……せんか?
“人類史上最大の空中戦”というグッと来るワードが出てくるものの、戦闘シーンはアメリカ軍しか見せてないのが勿体ないですね。ファントムあたりで地道に頑張る日本の奮戦ぶりを見たかったよ(笑)。
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↑の2枚組は続編『〜リサージェンス』も含んでいるので、別々に買うよりお得ですよ。