『蒼き流星SPTレイズナー』、26話から最終回まで観終えました。
▲相変わらずのトホホなレーベルには、もうツッコむのも疲れる…
本作の26話以降と言えば第2部(と便宜的に呼ぶ)たる地球編、またの名は世紀末救世主伝説編です(時代設定も1999年)。
“レイズナーの後半は北斗の拳”というツッコミはさんざん見聞きしていますが、キチンと観るのは今回が初めて。
で、観終えてみれば、意外にも第2部の方が面白く感じました。
第1部では思いやりや優しさの権化というか、まるで絵に描いたような善人キャラだったエイジも、そんな青臭さが通用しない時代に生きる身として開き直っている事に時の流れを感じます。
グラドスとの最終決戦からデビッドたちと再会するまでの3年の間、一人称が“僕”から”俺”に代わるような出来事が多々あったんでしょうが、こういうのは個々の妄想に任せるのが正解です。まぁ、10年も待たずに主観たっぷりの漫画とか湧いてくるんだろうな…。
ところで第2部のエイジと言えばもはや、いわゆる“谷口キリコ”との区別が付きません(笑)。
確かにね、『北斗の拳』に似すぎるという指摘を否定はできませんが、実はレギュラーキャラが衣装を替えるだけでこの問題は解決するんですよ。最低でもエイジとル・カインのデザインを替えるだけで第2部の世界観の印象も変わると思います。
特にル・カインは、別に格闘術を嗜んでいるわけでもなし、あんなムキムキなデカキャラにデザインしたのは失敗です。「許さんぞ地球人……貴様らの血は何色だーっ!(クワッ)」とか、いつ言い出すかとヒヤヒヤしたよ(←言わない言わない)。
アンナの、「私はエイジを愛しているのよ!」にはやられましたね。
今回の最大に盛り上がる台詞を、安っぽく予告やオープニングの本編ダイジェストに使っちゃうんだから、今でいうネタバレ上等ですよ。未見の人は、こういう配慮なんて思いつかなかった時代の、所詮は昭和アニメだからとタカを括りながら本編を観るといいと思います。
…これ、知ってる人は何が言いたいのか分かってますよね?
余談ながら、『ウルトラマンティガ』でも似たような手法を使っていたのを思い出しました。
レイズナーはSPTとしての機能の他に、グラドス(星)の創世という大きな秘密も抱えています。厄介なものを持ち逃げしたんだから、そりゃエイジも苦労するよ(笑)。
そんな数多の秘密を明らかにできないままで終わるのは打ち切り作品の哀しさであり、我々としてもモヤッとします。
本作は全38話なんですが、37話の後に38話を観ると、理解はできるものの、話が飛躍しすぎている事に戸惑うでしょう。リアルタイムで見ていた人は、ひょっとして先週分を見逃したかな?と動揺しただろうなぁ(笑)。
――という事で、テレビ版は完走しました。
アニメ自体を見なくなってた当時の俺ッチだったら、どうって事のない作品だと思ってたかな?
冷静になって一歩引いた視点で、客観的に見れるような歳になってから観直すのも色々な発見があって面白かったです。
あとはOVA版を残すのみ!
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やっと取り扱いが始まったと思ったら……何だ、この足元を見すぎる値段(約2万円)は!
そこまで出すなら国内版を買う方が安心&安全だと思いますよ。