観た、『あぶない刑事リターンズ』 | Joon's blog

Joon's blog

無差別いいねに対してはマメにブロックor通報しているので、スルー推奨です

『あぶない刑事リターンズ』を観ました。

 

今夜も横浜の街に起こる犯罪を取り締まるタカとユージは、高級クラブの爆破に巻き込まれる。

爆弾マニアである唐木が絡んでいると睨んだユージは、銀行の頭取が集まるホテルで何かが起こる事を知る。タカとユージは人質になった頭取たちを救出したものの、犯人グループの男たちに逃げられてしまう。

犯人グループはブレーメンと名乗り、世界の転覆を図るリーダーの柊は唐木の腹違いの兄弟でもあった。

ブレーメンのアジトに忍び込んだタカとユージはブレーメンの新たな計画、旧ソ連のミサイルを国内に持ち込み原子力発電所に向けて発射しようとしている事を知り……といったお話。

 

劇場版『あぶない刑事』の第4作目です。

これまで順調に楽しめていましたが、今作ではやや失速というか、ちょっとハズした感が否めません。

映画としてもどこか調子が良くないというか、タカとユージが中華街のお祭りに紛れ込んでしまうシーンのあたりで、そう感じ始めました。

 

前作でほぼ壊滅させてしまったレギュラー敵組織の銀星会も使えないし、新たな組織を登場させたいのは分かるんですが、ちょっと幼稚なんだよね。

“ブレーメン”という組織名のみならず(『ブレーメンの音楽隊』が由来という寒さ!)、組織にエンブレムがあったり、それをアジトの壁にデカデカと貼ったりして、まるでニチアサ作品の敵アジトのような雰囲気

さらにネットでホームページを公開したり、よっぽど形から入るタイプなんだろうなと(笑)。

世の中を変えるという名目の元で大きな犯罪を企みますが、まさかミサイルを使うなんて『あぶデカ』の世界観から逸脱させすぎじゃない? ちょっと、いや、かなりハメを外しすぎているというか、タカとユージはジェームズ・ボンドじゃないんですよと。

OO7シリーズで例えれば、『ムーンレイカー』のようなポジションにある作品だと思います。

 

ハズしているというか、どこかしっくりこないのは車。覆面パトカーですね。

タカ&ユージの隠れた相棒(?)レパードではないにしても、なぜ外車、なぜアルファロメオなのかと。日産じゃなくても、せめて国産車を使えなかったものですかねぇ?

またOO7例えになりますが、ボンドがBMW=ドイツ車に乗ってた頃を思い出してモヤッとします。

 

さらに違和感があるのは、キーパーソンとなるヒロインが登場しない点ですかね。

麻美というホステスがいるにはいるけど、作品の縦筋にはほんのちょっとしか関わらないし、あまりにも役不足です。

おかげで、それを除いた数少ない女っ気である薫が、謎な衣装も含めて(笑)まぁ際立って際立って…。

 

1996年の作品という事で、いよいよCGを導入したがっているのが見て取れます。

そりゃ今の目で見れば目も当てられない出来ですがね、現在のCG(を含めた映像技術)の方が遥かにマシだと思うなら、こういう作品で培った経験が活きているという事です。

96年という時代の割に、HMD=ヘッドマウントディスプレイの登場は意外かも?

 

悪役を演じる井原剛志さんはなかなかイイ感じです。ちょっと寒い役を、芝居でどうにか引き上げているようなね。

特にクライマックス、ユージ=柴田恭兵さんとのサシでの決闘はなかなかの見どころです。

アクションといえば、序盤の悪役である唐木を演じる倉田てつをさんのキャスティングも嬉しいですね。…おっと、それ以上の事は言いませんよ(笑)?

こちらもユージとの対決シーンがありますが、さすがの立ち回りです。さらに言えば、かなりマッドなアブねー奴を巧く演じていたと思います。倉田さんは俳優業を止めちゃうのは勿体ないんだよなぁ…。

 

*****************

*****************

*****************