観終えた、『泥濘の食卓』 | Joon's blog

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『泥濘の食卓』を観終えました。

このイメージビジュアルがインパクト特大に思えました。

美しさと不気味さが混在していてホラー風味さえ感じさせます。

 

スーパーで働く深愛[ミア]は、店長であり妻子もある那須川との不倫の恋に落ちていた。深愛の那須川への愛情は日に日に膨らむばかりで、いつかは結婚するまでを夢見るように。

ある日、那須川の妻ふみこが心の病を患っている事を知った深愛は、那須川を救いたい気持ちから診療カウンセラーを装い、ふみこに近付く。

ふみこの病状は徐々に快方に向かい、とうとう自宅に招かれた深愛はふみこと那須川、そしてひょんな事から知り合った息子のハルキらと顔を合わす事になる。

深愛を中心に変わり始める那須川家、そこにハルキを偏愛する幼馴染みのちふゆが加わり……といったお話。

 

今時のネットニュースを見れば、殺人より不倫をする人間の方が叩かれる世の中になりました。

まぁ不倫は神話の時代からある風習で、神様ですら抑えられないんだから(ギリシャ神話のゼウスとか)、人間ごときから不倫欲を失わせるのはもはや不可能なのかもしれません。

だからこそ不倫を題材にした作品は後を絶たないのは、心のどこかに少なからずの憧れがある証左なんでしょう。

まぁ、個人的には不倫には止めもしなければ推奨もしない程度の感覚。永遠の一人やもめたる俺ッチとしては、みんなモテて羨ましいなーと。

 

日向坂46の斎藤京子さんが主演、かつ、嫌いなジャンルではないドロドロ愛憎劇っぽさがあるという事で全話を観ました。

今日は2話分でいいかなーと思って観始めたら、3話から最終回までイッキ見してしまいましたよ(笑)。次回に引っ張るような作品は録画してイッキ見する方が没入できますね。

 

そんな斎藤京子さん、昨今ではこんな考えは古いんだろうけど、清楚系アイドルとしてはリスキーな役を力演していたように思います。

世の中の敵である不倫をしてる役だけでなく、たぶんメイクも薄めにして地味子感を出しているとことかね。

スーパーの店員という事で、モンスター客に対して「お客様は常識を知っていますか?」とかやってくれるかと思ったけど、もちろん&さすがにそれはなく(笑)。

深愛が常識に疎いのは純真すぎるが故で、それまでの人生において虐待や抑圧されてきた結果としての人格なんでしょう。

親による厳しいしつけの反動としてアンモラルな行動に走る子供という意味において、『ヤヌスの鏡』を連想しますね。

 

これは製作会社ではなくテレビ局の意図なんでしょうね、いちいち大袈裟な言い回しをして注視を得ようとする宣伝がムカッとするんですよ、YouTuberみたいじゃん(笑)?

その一端が“パラサイト不倫”というインパクト強めなワード。

パラサイト=寄生という意味から、那須川家に家族同然の身となって同居しながら、夫と息子と秘密の関係を結ぶようなヤベー女が主人公なのかな?と想像していました。

まぁ、この辺は俺ッチの勝手な妄想に過ぎず、というのも、自分の親ほど歳上の男性と愛し合うようになり、堂々と会える理由を作るために男性の息子=自分と同年代の男と結婚する女性を描いた『ダメージ』という作品がチラついてしまったものでね。

…それはさておき、深愛は那須川家に一泊すらしないんだから(笑)、つくづく“パラサイト不倫”って何?と問い正したいんだよ。

さらに言えば、CMを挟む直前の”この後、衝撃の展開が!”みたいな、バカの一つ覚えのごとく“衝撃”というワードを乱発する浅ましさも、もはや目を覆いたくなります。その衝撃のシーンはいつ出るんだ?と思っているうちに次回予告が始まるというね(笑)。

わざわざヒコロヒーさんを起用していたりもしましたが(なかなかのハマり役)、別番組あってのもの。

総じて、作品は良くても、勘違い気味の嫌らしい宣伝ばかりが目に余りました。

 

そんなクソ大袈裟な宣伝の割には、フタを開けてみればそれなりの面白さはあるものの、非凡な作品には至りませんでした。

比較対象が悪いけど、こちとら昭和の大映ドラマや『牡丹と薔薇』で鍛えられてすぎているので舌が肥えているんだよ(笑)。

俺ッチが勝手にハードルを上げているんだけど、もう少しマッドなキャラが欲しかったんですよ。

本作では、ちふゆが担当していますが(原菜乃華さんが好演!)、もっと振り切っても良かったくらい。ハルキの口に紅茶パンを詰め込むシーンなんて、たった1個とかケチな事を言わず、ゲラゲラ笑いながら2個3個と立て続けにムリヤリ口に押し込んだりするくらいじゃないと。こういう作品ではギャグを通り越した恐怖がもう少し見たかったんだよなぁ。

 

この先をどうするべきか、不安や迷いを感じさせる深愛のラストカットが印象的でした。あまり見ない終わり方に思えたので。

 

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