『DIY!―どぅー・いっと・ゆあせるふ―』を観終えました。
せるふは、幼馴染みであるぷりんとの関係がギクシャクし始めた事に心を痛めながらも、今日ものんびりと学校に通う日々を過ごしていた。
ある日、ふとしたきっかけで知り合った矢差暮[ヤサク]と知り合ったせるふ。矢差暮は廃部の危機にあるDIY部のたった一人の部員、かつ部長であった。
矢差暮に誘われ、DIYにも興味を持ったせるふはDIY部に入部。楽しそうにモノ作りに挑むせるふたちの姿を見て、部員の数も少しづつ増えて行く。
そんなDIY部の活動を傍目に見ながら、ぷりんは不器用ながらも一生懸命に打ち込むせるふが気になり……といったお話。
昨今の漫画やアニメは、異世界に飛ばされて活躍する話や、ごくごく狭い界隈で盛り上がるマニアックな趣味を題材にする作品が増えているようです。
特に後者の多くは女子(高校生)が主役で、ピチピチの若い女子にオジサン趣味を嗜ませようってんだから、まぁ発想が暗いよね。
広い世の中を探せばゼロではないけど、基本的には、そんな趣味に興味を持つ女子なんていねぇよと(笑)。
本作もそれ系の作品で、個人的には嫌いな部類に入りますが、ひなのが主役なら見る、それだけです(笑)。
きっかけはその程度ですが、それなりに楽しめて観終えました。
工作はもちろん、資材も調達も含めて、あくまで自分らの力で作る事に拘っているのが良かったです。
工作技術を見せるシーンやウンチクがチト少なめに感じたのは意外だったかな? こういう系の作品は作者の教えたがり欲を満たすハウツー要素も含んでいそうですからね。
まったくサマになっとらん!というツッコミもあるでしょうが、こんなファンタジーに大マジになるのはダサいので止めておきましょう。ヤフコメに湧いていそうな(笑)。
後半ではDIY部でツリーハウスを作るという大目標が掲げられ、そこに向かってお話は進行します。
全8話中、7話になっても現場で着工するシーンがなく、ツリーハウスを作るという夢に向かって頑張るぞ!的な打ち切りエンドが頭をよぎったものの(笑)、キチンと目標が達成できたのは拍手ですね。
このツリーハウス、まぁまぁ広さもあり、ちょっとした談話室くらいには優に使える本格的なもの。たった8話しかない低予算ドラマとタカを括っていましたが、これは意外でした。
セットではあるんだろうけど、撮影終了に伴い、壊しちゃうとしたら勿体ないなぁ。
やっぱり実物の持つ力には迫力というか、説得力があります。
漫画やアニメで表現しようとしているものを本物として実現できる、これこそが実写版の醍醐味なんだぜ!とアニメバカたちに力説したところで釈迦に説法なんだけど。
実物と言えば、舞台になった新潟県の三条市の風景も作品にいい雰囲気を与えています。特定の地名を出すあたりも、昨今の漫画&アニメの嫌らしいブームですね。
自然が溢れてはいるけど、それなりに近代化も進んでいて、人が住む分にはちょうどいい環境に思えます。
明日の心配をしなくていいのなら、ああいう所に住んでみたいですよ。まぁ、3ヶ月も住めば物足りなくなって飽きるんですが…(笑)。
↑の公式サイト等を見る限り、出演者の紹介はDIY部の部員に留まっていますが、個人的には三津谷葉子さんにも注目です。歳を取って、若い頃とはまた違うベクトルのキレイさを纏った感じ。DIY部員=若い子たちを見守るだけの添え物ではなく、終盤には割と出番が多かったのも良かったですね。
あと、これは俺ッチだけに見える幻覚なんですが……ぷりんを演じた野口衣織さん、カットによっては櫻坂46の増本綺良さんに似てるように見えませんか? 見えませんね…。
せっかくの実写でありながら、漫画版やアニメ版にすり寄るかのような演出は嫌いです。一気にわざとらしく見えちゃうんだよ。
そう指導したんだろうなと想像できるけど、せるふが随所で見せるホワ~ンとした表情とか、いかにもアニメ&漫画の雰囲気を狙ったんだろうね。
にしても、漫画&アニメで素直になれない系のキャラと言えば、「…べ、別に好きとかじゃないんだからねっ!」的なセリフですが……こういうの、いつになったら飽きるんだろう?
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にしても……Blu-rayに関して、実写版とアニメ版との価格差が強烈すぎです。
それぞれ定価ですが、
・実写版:全8話→17600円
・アニメ版:全12話→13200X4=52800円
ふふふ震える~…。
特典を付属させた上での話とは言え、ごまんにせんはっぴゃくって…! 配信に負けてソフトが売れないとされる時代ですが、こんな値段設定をしておいてどう言い返せるんだよと。
そんなアニメ版は論じるまでもないけど、実写版もたった8話しかないなら、せめて1万ちょいくらいが妥当だと思うんですが。