観終えた、『ザンビ』 | Joon's blog

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どこかに誰かが隠れてる『ザンビ』を観終えました。

 

修学旅行を終えたフリージア学園の生徒たちを乗せたバスが森の中で故障してしまう。
楓を初めとするグループが周囲を散策している中、寺を発見するが中には誰もいない。一行は雨宿りも兼ねて一夜を過ごす事に。
翌朝、いなくなった生徒たちを探し近隣の不気味な村を訪れる楓。その後、神社にいた生徒たちと無事に合流し、寮への帰路に就く。
その翌日から生徒たちに起きる異常に怖気づく楓は、生徒たちと再会したあの神社には、かつて生き埋めにされた女の怨念が封印されているという残美村の言い伝えを知る。
しかし、何かをきっかけに封印が解かれた事により、学園の生徒らは“生きながら死に、死にながら生きる存在”――ザンビと化して行き……といったお話。

乃木坂46の1~3期生が総出演する連続ドラマです。

とは言え、乃木坂メンバー総出演というわけではなく、その前にやっていた『初森ベマーズ』でレギュラーだった面々(=福神)の登場はありません。
↑の粗筋を読む限り主人公は楓ですが、「…ん? でんちゃんが主役を演じるの?」といった具合に、乃木坂ファンをやってる人ほど役者と役名が混在してしまい、そうではない人以上に役名と顔をリンクさせる作業が困難になります。“飛鳥は楓だけど、楓はあずさで…”みたいな(笑)。
この手のドラマは役者と役名が同じだった『初森ベマーズ』システムでいいだろう、その方が直感的に分かるじゃん?

「AKBがプロレス?」「乃木坂がソフトボール?」と、結び付けに意外性のあるドラマがある中、今回は「乃木坂がゾンビ?」です。
『豆腐プロレス』や『初森ベマーズ』は2周以上観れますが……『ザンビ』はもういいかな(笑)。
映画の中に登場する怪物、いわばムービーモンスターは多々あれど、個人的にゾンビには恐怖どころか何の感慨も沸かないもので…。
それに加え、これは常々思ってる事なんですが、本作に限らず特殊メイクやらCGやらの特殊効果を頑張ったところで、日本製のゾンビ表現ってどうしてこうも薄ら寒いんだろうと。
まずはわざとらしいゾンビのジェスチャーから始まり、水っ気もなさそうなのにクチャクチャする効果音(笑)がワンパターンすぎるのが興ざめするんですよね。
近年になってようやくゾンビブームが廃れてきましたが、今になって再見するほど、流行りもの企画に過ぎなかった感が否めません。

まぁ、趣旨として乃木坂46の面々を前面に出すのが大前提にある企画ですからね。
演出や芝居付けがわざとらしいだけであって、彼女らのゾンビ演技はしっかりやってると思います。むしろ嫌々だったろうに、よく頑張ったよと(笑)。
演出と言えば、ちょいちょい流れるスピッツ的な青春ソング、あそこで泣けって事なの? どうやって?

1話に登場した閑散とした村や、ザンビ発祥のエピソードの方がよっぽど不気味だし、こっちの雰囲気はむしろ好きです(沼に刺さった逆さの鳥居が強烈…!)。
サラッと描かれる程度に過ぎなかったけど、“美しい女”(スゲー役名)が生き埋めにされた際、どうにか生き続けようとする手段はゾッとします。
“美しい女”に関しては、幸せの頂点から絶望の底へ転落する様がドラマチックでもあるから、この辺は丸々1話分を使ってでもしっかり見せて欲しかったですね。
まぁ、仮にそれをやってしまうと、乃木坂からの出演者が新内さんただ一人しか登場しない回になってしまうんですが…(笑)。

楓ら主役の一行が度重なる窮地を脱しても所詮はその場凌ぎでしかなく、危機また危機の連続で回を重ね、そして最後は…!
全編を通して気休め程度の希望しか与えない、一貫して絶望感が漂っているのはいいですね。ハッピーエンドへの逆転要素がなかなかないというか。
努力で起こせるほど奇跡は安っぽいものではないという、ファンタジー度数の強いドラマ群へのアンチテーゼとも呼べる作品でした。

やろうと思えばできそうなのに、続編をやらないのも潔いですね。映画でもやるなら観に行ってたんだけどなー(←本当に…?) 。


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今や乃木坂46では最先輩となった3期生が最後輩だった頃の作品だと思うと、実に感慨深いですね。
ルックスが激変した人も皆無なせいか、そこまで古い作品とは思えません。ちなみに2019年の作品。


まぁ、近頃ファンになったという事で乃木坂の歴史を勉強したい人は一見してみるのもいいんじゃないかな?

見終えた後で必修科目でもなかった事に気付くかもしれませんが…(笑)。