観た、『ランボー 怒りの脱出』 | Joon's blog

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『ランボー 怒りの脱出』を観ました。

 

服役の身となっているランボーの元に、かつての上官トラウトマン大佐が訪れる。近々ベトナムで行われる極秘作戦にランボーの名が挙がったというのだ。

作戦の内容は、戦時行方不明者が捕らえられているという捕虜収容所に向かい、その様子を写真に収めよというもの。指揮を執るマードックに不信感を抱きつつ、任務を引き受けたランボーはベトナムへ飛ぶ。

現地の協力者コーと合流し、収容所に到着したランボー。ランボーは命令に背き収容所に潜入、奥深い場所に数人の捕虜を発見する。

捕虜の一人を救出したランボーはどうにか収容所を脱走。敵に追われながら味方のヘリと合流を果たすが、突如マードックは作戦の中止を宣言。味方に置き去りにされ、敵軍の真っ只中に残されてしまったランボーは……といったお話。

 

周知の通り、80年代に公開されたランボーシリーズは3作ありますが、これらを幾度となく観ていると、2作目である今作は最もエンターテインメントしている作品だと感じます。

一騎当千の無敵っぷりに加え、ヒーローの窮地からの逆転、女性との淡いロマンス、悲しみを怒りに変えた猛攻、陰謀を企てた黒幕への制裁等々、痛快劇とし楽しめる要素がふんだんに盛り込まれているんですよね。

それ故、最近では今作のリピート率が『~(1)』を上回ってしまいました。いつ、どんな気分で観ても面白いという表れなのです。

前作を知った上で今作が駄作と断じる人もいますし、かつては俺ッチもそっち側の人間でしたが、今に思えば青臭いというかイキり中級者だったなーと省みます(笑)。

 

今作では使える兵器(特に銃器)が増え、それらを与えればここまで戦える、つまり、これこそがベトナムで戦っていた時のランボーの姿なのではないでしょうか?

今作以降のシリーズでは、ズガガガガ&うおおお的なランボーを見せたがるのも分かります。アクション映画としてはこういう方が受けがいいでしょうからね。

もちろん公開順に観るのが一番いいんですが、全作を観た上で、2→1→3→…とシリーズの時系列を並び変えて考えてみるのも面白いですね。

 

事態は収拾し、ようやく怒りを鎮めたランボーに、トラウトマンは間違った戦争ではあったが国を憎むなと説きます。これに対しランボーは、憎むどころか国に命を捧げると断言します。

…これ、ちょっと違くないですか?

前作は自分の身を守るため、今作は同士の救出のため(トラウトマンの頼みってのもありますが)、次作では昵懇の仲であるトラウトマンを救出するためと、各作で戦う理由はあったけど、別にランボーは国粋主義者ではないと思うんですよ。

結果的に国のためになってるってだけで、真っ先に国の事を考えて戦ってるわけじゃないというか。

唐突にアメリカ万歳的な事を言い出すランボーさんに、ちょっと違和感を抱いた人たちが本作をラジー賞に導いてしまったのかな…。

 

ランボーと言えば、頭にバンダナを巻く後ろ姿が印象的ですが、これこそがランボーシリーズを象徴する画です。怒りに燃えて発奮するメタファーというか。

見ているこちらとしても、否応なしに熱くなります。

 

「ランボーに女っ気なんか要らないでしょ?」と若い時分には思ったものですが、今に思えば重要、かつ感情移入できる要素の一つです。

その相手であるコーはランボーの孤独を理解する、シリーズ中でも数少ないキャラです。服役中も囚人仲間がいたでしょうが、ランボーさんってば、そういうのペラペラ喋らなさそうじゃん(笑)?

ランボーが抱えるストレスの何割かは孤独から来る寂しさが占めていると思うんですよ。それを解消してくれる存在を失ってしまい、さらなるストレスが怒りとなりランボーの戦う力の根源となる。

屈強さばかりをフィーチャーして前作で見せた悲哀が薄れたように見えますが、ランボーは哀しみを怒りに変えて戦う男なんですよ。

 

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今回は吹き替え版での鑑賞なので、↑↑は吹き替え版もPickしてみました。

シルベスター・スタローンさん=ささきいさおさんでなくてもいいけど、スタローンさん演じるランボーに関しては、ささきさん一択ですよね。

 

――これは余談なんですが、本作は字幕版としてBSで放送される頻度が高いようです。先日にも放送があり、チラッと見たんですが字幕が酷いですね。

何が酷いかと言えば、ランボーのセリフ。

“急いで”とか“(何かに)つかまって”とか、ランボーがそんなお優しい言い方するかよ! “急げ”とか“つかまれ”が正解でしょ?

他もどんな風になっているのかが気になるので、次の放送はしっかり見るつもりです。