『まぼろしパンティVSへんちんポコイダー』を観ました。
この歳にもなれば、口にするのも恥ずかしいタイトルだなぁ(笑)。
学園内の犯罪の増加に悩む名門校のクライム学園は藤警部を招聘し、学園警察を設置する。
寿々美[ススミ]はそんな父の一助になろうと、少女探偵まぼろしパンティになる事を決意。素性を隠し、学園内に現れる犯罪者を退治してゆく。
そんな中、学園には〈サタンの足の爪〉と名乗る指導者が着任。スパルタ式にしごき上げられ、苦しむ生徒たちを見過ごせない寿々美はまぼろしパンティに変身、不条理極まる〈サタンの足の爪〉の指導法を糾弾し、これを止めるよう警告する。
ある日、寿々美の前に現れた珍太という少年。寿々美がまぼろしパンティである事を知る珍太はへんちんポコイダーに変身し戦いを挑むが、寿々美の優しさに触れ、共に戦う事を誓う。
その様子を見ていた〈サタンの足の爪〉は、まぼろしパンティの弱点を発見し……といったお話。
タイトルから察するまでもなく、エロ系のお話です。原作(&出演)が豪ちゃんだから、“ハレンチ”と呼ぶ方がしっくり来るかな?
まずはまぼろしパンティの体に目が行ってしまう男子は健全ですが、ああも出ずっぱりであれば見慣れてくるせいか、後半ではピクリとも来なくなると思います(笑)。
作品の垣根を超えた共演、今風に言うところのクロスオーバー作品は多々存在しています。
永井豪さん関連のそれらと言えば『マジンガーZ対デビルマン』を初め、巨大ロボットやヒーローの印象が強いですが、まさか『まぼろしパンティ』と『へんちんポコイダー』という組み合わせ、さらなるまさかの実写版ってんだから、そりゃもうチン事、いや、珍事です。
アニメであれば凡作で終わりますが、実写だからこそ珍作、もしくは怪作として語れるんですよ。
そんなムチャ振りに手を挙げちゃうのは河崎実監督。アメリカがロジャー・コーマンさんなら、日本ではこの人でしょ(笑)。
話を聞いただけでくだらないとかバカバカしいと思っちゃうようなものでも、とりあえず作品にできちゃう才能や技術は、日本でも貴重な存在です。
まぁ、面白いか面白くないかは、大いに個人差が顕れる作風ですが…(笑)。
あまり芸達者でない人を起用したがるのは河崎監督のイズムでしょうか?
芝居の巧拙は分からない俺ッチですが、図々しくそれを語れる不遜者であれば2秒でダメ出しするであろうレベルです(笑)。
なら、一流の役者が、特に寿々美=まぼろしパンティ役を完璧に演じられるか?と聞かれれば、答えは(もちろん)NOです。NOというより、NGですかね(笑)。
いわゆる大女優にはできない事ができている時点で、表現の幅が広いという意味においては大女優に勝っているのです。
布の方が少ない衣装(笑)で吹き替えもごまかしもできず、身一つであれだけの芝居ができただけでも拍手モノです。
まぼろしパンティ側の問題はクリアしたとして、次に稀有すべきはへんちんポコイダー側で、真っ先に悩むべきは変身シーンですよね。
なにしろ、原作はこんなだしなぁ(笑)。
珍太と同世代の俳優を使うわけにもいかないし、大人のソレでは一切の可愛げがなくなるし(笑)……という事で出してきた解決策には爆笑確定、そして納得!
さすが河崎監督、アイデアの泉!
ちょっと凝っているのは、まぼろしパンティ編とへんちんポコイダー編の序盤にはオープニング主題歌があるんですよ。
まぼろしは未読なので分かりませんが、ポコイダーの主題歌はほぼ原作通りの歌詞です。気付きやすいけど、『ゴーゴー・キカイダー』の替え歌ね(笑)。
バリンガーZに関して文句を言ってくるなら、ポコイダーの歌だってキカイダーからパクッてんじゃん?とでも言い返せばよかったのにと、分かる人にしか分かんない話。
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B級マイナー作品ですからね、配信版は見当たりませんでした(笑)。主題歌のCDも同様です。
…ところで、当時はこれを真の目的として買ったんだけど、今見ても風野舞子は可愛いな…!