観た、『劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー』 | Joon's blog

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観た、『劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ OF ミュージック』を観ました。

 

スーパーアイドルMeekoのライブに乱入したデーボス軍を迎え撃つ獣電戦隊キョウリュウジャー。

デーボスに狙われるMeeko=美琴はキョウリュウレッド=ダイゴは旧知の仲であり、二人は再会を喜ぶ。

そこに現れたデスリュウジャーこそが美琴を狙う張本人であり、その凄まじい戦闘力でキョウリュウジャーを圧倒し、美琴を連れ去ってしまう。

1億年前、最初に作られた獣電竜トバスピノは力の制御ができなかったが、巫女の歌により鎮められる。美琴の歌のルーツは、この時の祈り歌だったのだ。

これをを邪悪なものに編曲してトバスピノを利用しようとするデスリュウジャーを止めるため、そして美琴を救うため、キョウリュウジャーは戦いに挑む……といったお話。

 

サブタイトルにある通り、本作では音楽を多めにフィーチャーしたミュージカルっぽい作品です。それ故、挿入歌の使用頻度はスーパー戦隊映画史上最大でしょう。

東映ヒーロー作品の夏映画はエンターテインメント性重視という事で、どうも当時の流行に便乗したがる傾向が強いですが(笑)、本作についても例外ではないものの、キョウリュウジャーと音楽は切っても切れない関係にあるんですよね。

初見では誰もが困惑した(笑)変身時のダンス(と音楽)にも、実は裏付けられた理由がある事が語られますが、残念ながらカットされています。

そのシーンは、

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↑の映像特典にある未公開シーンで確認できます。

これに限らず、本編を観ていると説明不足に思えるところが散見されますが、この未公開シーンを見て、ようやく納得できるところも多いと思います。

本編(テレビシリーズ)のオチを知っていると、アミィがダイゴと美琴の関係にイラつく理由も納得できます(これはカットされていますが…)。

『特命戦隊ゴーバスターズ』の夏映画にもディレクターズカット版があるのだから、こっちでもやって欲しかったですね。

 

本作のゲストヒロインである美琴を演じるのは中村静香さん。

スパ戦映画ではヒロインをゲストに迎える事が多いですが、その中でマイベスト5どころかベスト3を挙げるとすれば、中村さんは余裕でランクインします(磯山さやかさんは不動)。

この頃の、ふっくらした中村さんはイイですよね~♪ かなり攻めたアイドル衣装もいいですが、ダイゴとの回想シーンも特に可愛いんです。

 

監督は坂本浩一さん。

カッコ良い男子には激しいアクションを、カワイイ女子にはセクシーな見せ場を与えるという、男の子の需要を熟知している浩一監督のイズム全開です。

バイクが空を飛ぶのもお約束ですが、そのためにか唐突にデスリュウジャー専用バイクとか登場しちゃうもんね(笑)。

近年では浩一監督の知名度が上がった反面、厄介な客も増えてしまったおかげで、おそらく本来やりたい事ができなくなってしまったように思えるのが悲しいですね。最近の作品を観ると、確実に守りに入っているのが見て取れますし。

先に述べた未公開シーンを見る事で、浩一監督がやりたかった事を垣間見れるんじゃないかな?

本人の才能があっても時代がそれを発揮させてくれない――そんな意味において、『獣電戦隊キョウリュウジャー』と『仮面ライダーフォーゼ』こそが浩一監督の黄金期なんじゃないかなと感じます。

 

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キョウリュウジャーと言えばダンスという事で、エンディングでは敵味方の壁を取っ払うどころか、サッカー屋さんや魔法使いの面々も一緒に踊っているのが微笑ましいですね。