観た、『グラン・トリノ』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『グラン・トリノ』を観ました。

 

妻に先立たれたウォレス。その頑なで偏狭な性格に、息子や孫は苦い顔。

ある夜、ウォレスは生涯の宝物としているフォードのグラン・トリノを盗まれそうになったところを、どうにか追い払う。

車泥棒の正体は、隣に越してきたモン族の一家の長男タオ。ウォレスにも物怖じしないタオの姉スーを通じて、タオは車泥棒の詫びとしてウォレスの下で働く事になる。

タオやスーらと交流する中、彼らに次第に心を開くウォレス。そんな中、ウォレスはタオが同じモン族の不良連中に絡まれている事を知り……といったお話。

 

クリント・イーストウッドさんの監督、かつ主演する作品です。

↑の粗筋にもあるように、今回イーストウッドさんが演じる老人ウォレスは、スゲー嫌な爺さん。

口が悪く、他人の親切も受け取らず、若者やnot米国人を公然と蔑視するような、昨今のテレビ界には不向きな老人です(笑)。

これは俺ッチの解釈ですが、『ダーティー・ハリー』のハリー・キャラハンの老後を描いた作品だと思い込むと、また違った解釈ができそうじゃないですか?

 

厭人癖のあるウォレスのカドが徐々に取れていくのが本作の縦筋です。

ちょっと俺ッチの話になりますが、その昔(まぁまぁ最近だけど)4人部屋に入院した際、ちょいちょい看護婦に噛み付く爺さんがいました。

メンドくせぇジジィだなーと思っていましたが、しばらくは共同生活を送る仲ですから、あんま澄ましているのも疲れるので、ちょこっと話しかけてみると、親しげによくもまぁペラペラと喋るんですよ。話す回数としては頻繁ではなかったけど、話し始めれば長々と続くような感じでした。俺ッチもよく喋る方だし(笑)。

――そんな感じで、本作のウォレスのような気難しいジイさんが他人に辛く当たるのは、孤独で寂しい事から来る八つ当たりなんじゃないかと思うんです。

まぁ、おそらく奥さんが生きていてもウォレスはあんな感じだったんじゃないかと思いますが(笑)。

 

あれほどの無法がまかり通っているにもかかわらず、警察がほぼ出てこないんだから、どんだけ治安が悪いんですか、この地域(笑)。

そんなもんだから、やられたからやり返すという“私刑”を以て対応せざるを得ないんでしょうが、イーストウッドさんが出ているというのもあってか、どことなく西部劇っぽさを感じるんですよね。

 

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Blu-ray版は、普通レベルの映像特典を収録。こちらもHD映像なのは良いですね。

これはワーナー系に多いけど、一度本編を観終えないとトップメニューが表示されない仕様は止めて欲しいですね。再生スタート→免責や警告の表示(できれば要らないけど)→トップメニュー画面というのが理想です。

 

メイキング等を見ると、本編では憎々しい役柄だった役者が、カメラが回っていない所では笑顔でいるのを見ると、ホッとしますね。