観た、『ALWAYS 三丁目の夕日’64』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

今年は2020年。

そう、いよいよ東京オリンピックの開催ですね!とか、新年早々、心にもない事を言っちゃったよ。

ま、一応は東京オリンピックにリンクしているって事で、『ALWAYS 三丁目の夕日’64』を観ました。

 

1964年、東京オリンピックの開催に浮き立つ昭和39年。

淳之介を引き取った茶川はヒロミと結婚し、3人で暮らすようになった。

お向かいの鈴木オートも業務を拡張し、新たな従業員ケンジも六子の下で頑張っている。

このところ早朝に医師の菊池と挨拶を交わす毎日を送っている六子は、その様子をタバコ屋のキンに見られてしまい…。

一方、新進作家に連載の枠を奪われてしまいそうな、崖っぷちの毎日を送る茶川に、父の危篤を知らせる電報が届き……そんな三丁目の人々の騒動を描いたお話です。

 

64年ってのは、日本経済の高度成長期になるんでしょうかね?

茶川邸は飲み屋を開店した上に2階も増築(駄菓子の販売業務は縮小したようですが…)、鈴木オートも職員増員に加えてガレージの拡張や外装も一新ってんだから、そこそこバブリーじゃないですか(笑)。

 

本作でシリーズも3作目。

伝統というか作風でもある人情話は今作でも健在なんですが、そろそろパターン化寸前。敵対視していた人が実はいい人という、毎度おなじみ鈴木オートの早とちりですね(笑)。

お父さんが茶川に、そして茶川もまた淳之介に対して冷たい態度をとる理由とは?ってエピソードもありますが、またですかって感じ。その場にロクちゃんがいなくて良かったねと(笑)。

 

そのロクちゃんが今作で結婚するのは、個人的には今作最大のトピック。

猛烈に悲しい&寂しいっ……堀北さんが結婚するという報道を見知りした際にはそうでもなかったのに(笑)。

鈴木オート夫妻は結婚を認め、快く六ちゃんを送り出しますが、おいおいおい……正式&最終的に許可を出すのはアンタらじゃないでしょ、1作目ラストの手紙の主はどーしたのよと。

住み込み先の夫妻からOKをもらった途端、秒で結婚するような、ロクちゃんはそんな不義理な子じゃないんだ!

 

前2作のような回り道をしながらも、茶川とヒロミと淳之介はめでたく、ようやく家族になりました。

ヒロミ→“先生”とか淳之介→“おじちゃん”とか呼ばれるあたり、チト仮面家族っぽい雰囲気も見え隠れしますが(笑)。

寂しい者同士の3人が一つの家族になったのはいいんだけどね、茶川✕ヒロミ、茶川✕淳之介のツーショットのシーンは多々あるんですが、ヒロミ✕淳之介のそれは皆無なのが引っ掛かるんですよね。

まぁ、前2作でもヒロミが好きなのは茶川であって、淳之介に関しては、せいぜい好きな人の連れ子程度の感覚なんでしょうね(笑)。

 

ただでさえ登場キャラが多く、それぞれにエピソードを作れるのに、続編のたびに新キャラを出さなきゃならないから、そっちの出番も増やさなきゃならない。

となると、1作目から出ているレギュラーの出番が減ってしまうのは当然であり、仕方ないの一言で片付けていいものやら。

鈴木オートの息子の一平とか、ほぼガヤ程度の薄っし~存在に成り下がってるし…(笑)。

ヘタすればヒロミですら出産という(事務的な)イベントがある程度で、茶川の励まし役くらいしか仕事してませんからね。

これまでに登場した全てのキャラに、平等に出番を与えようとする姿勢は分かるんですが、その数が多すぎて収拾が付かなくなってしまった印象です。

 

多くの人は東京オリンピックに湧き立っていますが、そのせいで『ひょっこりひょうたん島』が潰れるのを不満に感じている子供の意見は生々しいですね(監督である山崎貴さんには、このセリフを取り入れたがっているフシを感じる)。

テレビやラジオの番組が潰される理不尽から、野球(中継)を恨むようになった俺ッチの幼少時代を思い出すぜ…。

 

…とまぁ、3作目ともなればマンネリは免れないし、チト厳しめの意見ばかりになってしまいましたが、やっぱり心温まる作品である事には間違いありません。

文明批判だの拝金主義だの、やっぱり昭和の日本人こそ最&高♪とかメンドくせー事を言ってる人の批評・感想を見聞きして、それだけで鑑賞する気を失う人も多いかもですが、決して日本人しか理解できないような作風ではないです。

特に若い人には、昭和半ばの光景が異国のように映れば幸い、オール日本語の洋画と解釈して鑑賞に臨めばいいんです(笑)。

ジブリもいいけど、こういうのを風物詩のごとく毎年1度は放送した方がいいんですよ、日テレさん…。

 

 

今作のBlu-rayは2種類存在していますが、前2作がBlu-ray化された際には豪華版はなく(DVDには豪華版&通常版があった)、1枚組のみの発売だったので、それらに合わせるため俺ッチが買ったのも通常版です。

ただ、1枚組(通常版)は映像特典が予告編のみという陳腐さに閉口。前2作がBlu-ray化した際には豪華版も出して欲しかったなー。

…とは言え、あの手のメイキング等の映像特典って、2度は見ないんだけど(笑)。