観た、『必殺! THE HISSATSU』 | Joon's blog

Joon's blog

無差別いいねに対してはマメにブロックor通報しているので、スルー推奨です

個人的に久々に観たいなと思ったタイミングに『必殺!』シリーズ6作品がBSで連続放送するそうです。BS朝日ではなく、まさかBS日テレで放送する時代が来るとはね。

それでも、個人所有のソフトで見るという謎の優越感よ(笑)。

って事で、『必殺! THE HISSATSU』を観ました。

 

江戸の町で次々と発見される怪死体。口に六文銭が咥えさせられている彼らは、金で他人の恨みを晴らす仕事人であったという共通点があった。

主水[モンド]を初めとする仕事仲間たちは、同業者の惨たらしい殺され方を目の当たりにしながら、自分らにも危険が近付いている事を思い知る。

一連の事件は江戸での仕事を独占しようとする庄兵衛が仕切る殺し屋集団、六文銭の仕業だった。主水たちは江戸中の仕事人を寄せ集め六文銭に挑むが……といったお話。

 

ご存知、『必殺(仕事人)』シリーズの劇場版です。

劇場版という事で色々とパワーアップしているのが見て取れますが、基本的にはテレビ版の延長です。

でも逆を言えば、テレビ版の画ヅラが映画っぽい証拠なんだよね。必殺シリーズと言えば、光・影・水を組み合わせた夜のシーンが特徴的ですが、様式美すら感じさせるこれらが相変わらず美しい。

日本かぶれな海外のクリエイターに影響を与えそうなものだけど、そんな話も聞こえないって事はそこまでのものではない、もしくは未だ見つかっていないって事なのかな?

 

劇場版必殺シリーズと言えば、ゲストの面々も見どころ。ベテランや時の人を起用しまくっての豪華な画ヅラは、まさにエンタメです。

本作の主なゲストは仕事人としての顔を持つキャラたちですが、これがピンキリなんですよ。

朝之助のような超一流のピンはなかなか手を貸してくれず、容易く仲間になってくれるのは目も当てられないキリばかり(笑)。

「お~待たせいたしました~」でお馴染みの斎藤清六さんを始め、たこ八郎さんや赤塚不二夫さんあたりが演じる仕事人なんて、殺しの技というより大道芸だもんね。あれらを使えるシチュエーションに持っていく事の方が難しいという(笑)。

 

六文銭との激闘を終えたものの、大挙する奉行所の追っ手から逃げる仕事人たちは…?というクライマックスの余韻は、まさかの展開で衝撃です。

これ、劇場で観ていたらどんなリアクションが正解だったんだろうと(笑)。

必殺シリーズはハードでドライな世界観であるべきと捉える人は怒り出しそうですが、そもそも必殺シリーズってファンタジーじゃないですか。かつ、シリアスとコメディといった、硬軟のバランス取りが絶妙なんですよ。

テレビシリーズの『必殺仕事人』で例えると、起承転結の“転”はもちろん殺しのシーン、”結”はせん&りつと主水のシーンで幕を閉じます。最後はクスッと笑わせて締める事で、観終えた後に後味を悪くさせないのがいいんです。

 

TV版が放送していた頃、仕事人のレギュラーメンバーが毎回揃わない事に、不条理や疑問を感じたものです。

『必殺仕事人』で言えば、おりく=山田五十鈴さんですよね。他にも京マチ子さんとか、最初の数話と最終回しか出てないじゃん!みたいな(笑)。

でも、いい歳になるまで、かつ古い邦画をそこそこ観た後であれば、逆にそんな方々がよくこういう作品に出演してくれたものだなぁとも思います。

先のクライマックスのオチであるシーンにおいて、山田五十鈴さんがあの場に収まっているのって、かなり贅沢だと思うんだよ…。

 

**************

**************

**************

Blu-ray版の映像特典は予告編のみというショボ仕様ですが、本編に日本語字幕が備わっているのがありがたいです。