『紀元前1万年』を観ました。
紀元前1万年の時代。
ヤガル族を見捨てた男の息子デレーは成人し、一族の勇者となり、エバレットを妻にめとる。
そんな折、謎の部族が襲来し、ヤガル族の若い男女を捕らえ、抵抗したエバレットまでもが連れ去られてしまう。
危機を免れたデレーは、ライバルのカレンや兄貴分のティクティクらと共に、捜索の旅に出る。
旅の中で数多の部族と巡り合いながら、行き着いた広大な土地には巨大な建築物が建立され、仲間が奴隷として働かされていた。
神と呼ばれる者たちから仲間を、エバレットを救い出すため、デレーは他部族と共に戦いを挑む……といったお話。
タイトル通り、紀元前1万年が舞台という事で、マンモスやサーベルタイガーが闊歩する世界。
って事は、恐竜も出るのかな~♪とウキウキ&ワクワクしていましたが、その辺の期待はことごとく外れました。つーか、マンモスばっかです(笑)。
レイ・ハリーハウゼンさんの怪獣モノを期待していたものだから、その辺はガッカリだったかな。
他の地方の部族も集まり、さぁエバレットを助けて例の部族をブッ潰すぞと思いきや、実は連中は神を名乗る大部族の手下で、神の山=大建造物を建立するための奴隷を調達していたのです。
ここで、単に恋人を奪回するだけでなく、奴隷を開放し大部族を倒すために戦うという、反乱モノの英雄譚にお話がシフトします(笑)。
…とまぁ、これだけだとスーパーありきたりな展開ですが、ところどころで小技が利いています。
暴動を鎮圧させるため、大民族の大親分が、反乱の中心たるデレーに対し、人質にしていたエバレットを返してやるから帰れという。でも奴隷は返さない。
…さて、どちらも選び難い二択を強いられたデレーの選択は?となりますが、その後の選択(というか行動)が実に潔く、かつ痛快。こういうシチュエーションがあるドラマは多々ありますが、これを明快さを見習って欲しいくらい。
監督がローランド・エメリッヒさんという事で、相変わらずのCG→物量作戦が展開されます。
マンモスの大群や、ピラミッド建設の大俯瞰ショット等、こういったスケールのデカい作品こそ、この人の真骨頂でしょう。やはりビジュアル面においては圧巻です。
まぁ、全てがCGではないし(ミニチュアの縮尺が大きい!)、そればかりに注視して作品を鑑賞するのも勿体ないしね。