『女必殺拳 危機一髪』と『帰ってきた女必殺拳』を、立て続けに観ました。
突如として来襲した(マイ)ブームは、覚めないうちに畳み掛ける!
…って事で、普段はこういったシリーズ作品も1作ずつ感想を綴っていますが、今回は2作まとめて。
だって、また今回も似たような内容なんだもん(笑)。
挙げ句に、オープニングが使い回しだったのは引きました…。
相変わらず、紅竜=志穂美悦子さんのアクションは迫力満点。
キレッキレというか、重みがあるんだよね。
そんな乱花血殺の拳が唸りを上げますが、徒手空拳を信条としているわけではなく(もちろんヌンチャクは例外)、武器というか凶器を使うシーンも意外と多いんだよね。
刃物で腕を切断するシーンは、いろんな意味でショッキングでしたよ(笑)。
最後の決着は空中戦(笑)ってシチュエーションが、3作目ではなくなっちゃったのは残念だったなぁ。
ところで、紅竜がたまに見せる、幼さの残った笑顔もカワイイんですよね。
アクションと言えば、このシリーズは10分も待たずにアクションシーンがあります。
敵地へ潜入した際、見つからないように隠密行動を取り、スリルなシーンを生み出すのが映画としての黄金パターンです。
が、本作の場合は、身を隠す事には執心せず(笑)、見つかったら即、バトル開始という明快さ。
まぁ、一刻を争う事態、かつ紅竜の強さをアピールするには的確な演出なんでしょうが……恐らくは、そこまでの計算はしていなかったと思います(笑)。
とりあえず香港から始まり、人探しのために日本に来るという導入部は全作共通(笑)。
1作目は自分の兄を探すのが目的でしたが、2作目では姉と父がいるとか、いちいち設定がリセットされるのはご愛嬌(笑)。
ちょっと気になったのは、紅竜って警察の人間なんでしょうか?
警察の人に依頼を受ける事はあるけど、紅竜自身はさらわれた人達との縁が深いだけの一般人……ではないのかなぁ?
悪党を半殺しどころか、確実に殺しちゃってるシーンも多い割に、何のお咎めもなく過ごせているのはおかしい!とか、この時代の作品にツッコむのは無粋であると同時に、ツッコみきれないのが正直なところです(笑)。
どうしても志穂美さんばかりに着目してしまいますが、映画として見ると菊池俊輔さんの、いかにも70年代ヒーロー作品のそれのような劇伴が、特にアクションシーンを盛り上げてくれます。
この頃の劇伴は、ややチープな中にかなりのインパクトを残すものが多いよね。
「昔はCGもなかったから、体ひとつで頑張ってた」とかいう類いの、ロートルの昔自慢にウンザリしているであろう特に若い人には、ぜひ一見して欲しい作品です。
現代の、同様のジャンル作品に比べれば見劣りする所も多々ありますが、そうでない所も確実にあります。
それを見いだせれば、やはり志穂美さんを越えられる日本のアクション女優が未だ不在である事に気付けると思うんだ。