
近代映画社より発売されているシリーズ、『チラシ大全集』の7巻が出とるではないかっ。
どんな内容かと言えば、日本で公開された洋画のチラシ=パンフレットを網羅した本です。
言い方を変えれば、日本で公開された洋画のデータベース的な役割を果たす本とも呼べますね。
ここで豆知識。
よく劇場で売っている、公開作品の副読本たる冊子をパンフレットと言いがちですが、正確にはこれは(劇場)プログラムで、いわゆるチラシこそがパンフレットと呼ばれるそうです。
懐疑的に感じた方は、他のサイトで正しい知識を得て下さい。
――話を戻して。
この『チラシ大全集』、今回のpart-7で収録されているのは2007~14年までのもの。つまり、7年越しの発売なんですね。
近年の日本においては洋画の人気は邦画に押されつつある(ように思える)し、7年も待たされれば、いつの間にかシリーズが終了……という嫌な推測をしがちでしたが、どうにか無事に刊行されました。ホッ。
発刊された事に関してはありがたいんですがね。
このシリーズは『SCREEN』の特別編集版(別冊というか)。
となれば、『SCREEN』本誌で宣伝の一つがあっても良かったのでは?と思うんですよ。
「part-7はいつ出るの?」と思いながら、別冊のコーナーを眺め続けて幾星霜。何の予告もなく、いきなり発売……何やそれ…。
洋画専門誌は多々ありますが、今ではその老舗たる存在が『SCREEN』(『キネマ旬報』は邦洋問わず扱っているので)。
邦画に押されているのみならず、出版業界の不況もあってか、最近は発売日に本屋に行っても入荷数が激減、もしくは仕入れなくなったお店すらあります。
けど、『SCREEN』は、本としても優良だと思うんです。
近年の雑誌と比べれば、ライターの主観や誤植が少ないってだけでも、十分それが証明されているんじゃないかな。
個人的には、日本公開作品の(ほぼ全て?の)あらすじが載っているのがありがたいんですよね。
逆に、“ハリウッドスターのファッションチェック!”的な若い女子に向けたような企画は、オジサンにはキツいんですが…(笑)。
…なので!
洋画に興味を持つアナタは、『SCREEN』を買おう! “読もう”じゃなくて、“買おう”ですからね?