この時期においてロクに大掃除もやんねーで、途中まで観ていた『スタア誕生』を再開したんですが、5話くらいイッキ観。
だって……面白いんだもんっ。
現在25話まで観終えましたが、残すところ3話。
物語もそろそろ終盤で、順子が抱えていた問題も次々に解決。中には、あからさまな帳尻合わせもあるんですが…。
――って事で、順子が生きているうちに済ませたい事を、チェックボックス式でまとめてみました。
■ 映画に出る
■ 加賀母の完治を見届ける
■ 河田母の誤解を解く
■ 劇団員の(全ての)仲間と仲良くなる
■ 美也子先生との確執を和らげる(気は乗らないけど)
■ 父の無実を証明する
□ 広沢先生との恋愛成就
□ 辻(広沢)香織との和解
――25話現在では、こんなところでしょうかね? 広沢先生と結ばれるのは、難しいどころか、なさそうですが…。
…あと、
□ 入江広美ブッ潰す!
は外せない(笑)。外せないはずなんですが……そこは大映ドラマ、憎悪の炎に身を焦がすキャラは数あれど、そんな憎まれキャラにも救いを与えてしまいます。
美也子先生の手の平返しとか、ふざけんなよと(笑)。しかも、善人サイドに寝返った後はお笑いキャラっぽくなってるんだから、よくもまぁ…(笑)。
で、広美さんは最後までブレない人だったんだけど……そこは順子マジック。鬼畜に等しい人間であっても、こちら側に付けてしまいます。
ハッキリ言わなくても、広美さんや美也子先生は憎まれキャラです。
憎まれキャラをとことんまで憎々しく描くだけでなく、俳優にそこまでの力演を促せるのも大映ドラマの力量なのでしょう。
悪役がとことんまでワルであるほど、このテのドラマは盛り上がるものですからね。
それまで険悪だった人との仲も良くなり、25話時点では、順子の敵と呼べる人はいなくなりました。
人間ドラマは対立の要素がなければ盛り上がらないものなので、それがなくなった26話以降はどーなる事やら。
とは言え、昨日の敵が今日の友となるのは、たとえ絵空事であっても、気分のいいものです。
現在の注目キャラは、賀来千香子さん演じる辻香織。
広沢先生の婚約者の人なんですが、もしかしたら、本作の中で最も大人ができている人……なのかもしれない。
半ば政略結婚という強引な手段ながらも、広沢を自分のものにするが、広沢の心は順子に向きっぱなしなんだから、それを妬むのも当然です。
が、どれほど嫌いな人間であっても、接点が多くなれば否応なしにも相手を知ってしまうし、だからこそ順子の余命がいくばくもない事に同情してしまったんでしょうかね。
広沢が順子に対し、単なる一患者以上の感情を抱いていても、それを黙認するだけでなく、むしろ順子に良くしてやれと煽り立てる。
これだけ見れば、香織は善人に思えるんですが、穿った見方をすれば、広沢を追い詰めようとしている風にも見えます。
どんなに広沢が入れ込んでも順子の命はあと半年であり、かつ、既に自分は広沢の妻になっている……そんな余裕というか、勝負が分かり切った勝ち戦を楽しむようなしたたかさを持ち合わせている。
香織というキャラの立ち位置は非常に曖昧に感じますが、これだけ分かりやすい作風の中で、観客に解釈を委ねるようなキャラが一人くらいいてもいいんじゃないかと思います。
まぁ、そこまで計算はしていないでしょうが…(笑)。