観終えた、『もう誰も愛さない』 | Joon's blog

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『もう誰も愛さない』、ようやく観終えました。

ところどころ曖昧な箇所が散見されましたが、総括すれば、実に面白い作品だったんじゃないかと思います。
そもそも、対立というシチュエーションは作劇の上では欠かせないもの……とまで言ってしまうのは乱暴ですが、ドラマ的には確実に盛り上がるファクターですからね。
一度でも観れば先の展開が分かるので、初見ほどの衝撃はないものの、2周目以降は各キャラの情念を追いかけながら観るのも面白いんじゃないかと。

美幸の復讐に関しては、卓也への愛情の裏返しなんだよね。
卓也を忘れられないだけでなく、自分の中のどこかに住まわせておきたいからこそ、卓也に復讐するという体で、何かと絡もうとするんだよね。
結局、卓也を心底から憎めないどころか、まだ愛している=現在進行形なんです。
だから、復讐モードに切り替わった後でも、卓也の甘言に惑わされてばかりいる(笑)。

奈良時代にまで遡る話ですが、かつては俺ッチも一丁前に女の人と付き合った事があるんですよ。
あるんですが……男を作って逃げられた(笑)ので怒り心頭、安っぽくも復讐を誓ったものですが、できなかった。
この作品を観て思うのは、大した復讐もできなかったって事は、そこまで本気で愛していなかったんだろうなーと思い知らされます。

そーいや、卓也→美幸への復讐は逆恨みみたいなものなんでしょうかね?
せっかく、美幸への謝罪の気持ちがあったのに……リハビリ中にコケにされたのがそんなに悔しかったのかよと(笑)。

本作は先行情報が皆無の、まっさらな状態で観るのが望ましいと考えるので、未見の方々のためにも詳しくは綴りませんが、ラストはやっぱりと言ったところでしょうかね。
因果応報、人を呪わば何とやら。
続編は絶対にできないようなオチですよね…。

古い作品ですが、現在のTVドラマに食傷気味な方にはオススメの作品です。色んな意味で刺激的ですから!