とりあえず、2行書いてみる。
集英社オレンジ文庫・短編小説新人賞30枚の改作です。
改作と言っても、この間から、書いているように、ほぼ新作。
少しだけ前作の設定・人物名を流用するだけですから。
今日はエッセイ風に語ってみます。
小説を書くときに、いつも迷うのは、1行目をいつ書き出すかのタイミングです。
300枚の作品でも、30枚の作品でも、その勇気を奮う瞬間の選別に変わりはない。
いつなのか、今なのか、もう少し後か、迷いだすと勇気が萎んでゆく。
「今度こそ傑作が書きたい」
いつも、この思いが筆を、キーボードに置いた指を凍りつかせるのだ。
着想がある程度煮詰まって溜まらないと、すぐ前へ進めなくなるのは経験からわかっているから、躊躇する。
かと言って、「えい」と踏ん切らないと、着想は、どこまでも広がり続ける。
広がりすぎると、何がか書きたかったのか、見失い、収束しなくなる。
無限の可能性、無限の平行世界を当て所もなく旅するばかり。
キリがない。
だから、集英社オレンジん文庫・短編小説新人賞の30枚をとりあえず、2行だけ書き出した。
それだけで、無限にあった可能性が収束され、作品世界が決定される。
いくら待っても傑作の着想など、降りては来ないのだから。
傑作は、描き直し、書き直し、自ら作り上げるもの。
「傑作の着想待ち」は、ただの才能天授主義の奴隷根性に過ぎない。
それって【ストーリー展開の呪縛】でもある気がする。
現場で、「見えない読み手への効果を計算しながら書く」こと。
そうして、初めて生まれるのが作品であり、その中でこそ、書き直しの繰り返しで、やがて傑作になるもの。
非力な僕の、詩における結果だったし、小説でも同じはず、だから。
今回は、いろいろと試したいことがあるから、作品の完成度よりもチャレンジだ。
最終目標の「3月までに、200枚以上の長編新人賞へ応募する作品を最低1作品は仕上げること」の通過点が、今。
迷っている暇はないんですね。
挑戦したい表現の着想は、とりあえずたまりましたから。
(キャッチの図像は、アート・アニメーション『こまねこ』のものです。
アート・アニメーションを作っていた頃の、すごく好きな作品。)

