さて、純文学系の「すばる新人賞」へ出そうと考えている260枚の改稿。
遅々として進みません。笑
そりゃあ、改稿よりは他の本を読んでいる時間や、小説とは何かを内省している時間が多いのだから、当たり前。
でも、慌てて、形だけ改稿するよりは、すごく根源的で大事なことをしている自覚はあるので、
究極、3月締め切りに間に合わないのも、一向に構わないと思っています。
でも、この従来のやり方を否定しつつ、新規な方法を身につけていく作業はとてもしんどい。
膨大な精神エネルギーが要ります。
仕事のない今しかできないと考えています。
何度もここにも書いているように、僕は自然に童話や詩が書けたのではありません。
マンガ研究やら絵本・アニメーション制作からの転用によって、文学創作を19年前に始めています。
今では一端の詩人ぶれる、詩すらも、研究は40年以上前からしていても書けないままの日々でした。
実制作は9年前に、自分が作った小説創作のポイントを流用して始めたものです。
だから、ある意味、「突然変異的に、そのスキルを身につけた」とも言えるし、
「一見、無駄で無関係そうな失敗のさまざまな積み重ねから、実証科学的な変容を起こした」とも言えます。
今、19年間の無駄な失敗材料をオセロゲームのように、180度回転させて「成功モチーフ」に変容させている途中だ、
という自覚もあります。
どちらにせよ、詩も小説創作も人為的な「文学者」への変身だったので。
今回の、メイン触媒は細谷功さんの【抽象度項目の把握思考】なので、
スキルというよりは、モノの見方そのもの、思考・感性という「見えないもの」を変容させる作業なんです。
目の前の改稿原稿は、単なる見本、確認するための実験材料です。
もう理論的には、頭の中で、その変身プロセスは95%ほど完了しています。
残り5%ほどの詰めを行っているだけなんです。
この【抽象度項目の把握思考】だけで、小説が完成するわけじゃなくて、個々の小説ごとの、「登場人物や場」との調整が必要なんです。
【相談】と言ってもいい。
具体的には、彼らが活躍しやすい環境や、決め台詞を、確認、創ってあげること。
全体的な小説を組み立てる総論的な方法と、その現場での組み立て、両方を新規に変更しようとしている感じ、といえば、苦しい具体的な内容が言えるでしょうか。
文字通り、自分を客観視して「抽象的」に、こうして語れることこそ【抽象度項目の把握思考】の実行であり、現れなんですよね。
もう変容は、ほんと完了しています。
作者本人として、語っている自分自身を、「客観視」できます。
つまりは、これもやり方が今ひとつわからず、詩で苦しんだ「外形描写」も今はあっさりとできると思います。
2月までの【自分】に対して、今のこの時点では【自分2.0】と言えるぐらい、メタモルフォーゼしています。
大昔、20代の頃の絵を描けなかった自分へ、今の自分がもう戻ることができないのと同じぐらい、変容しています。