昨日、7月下旬からずっと書いていた文學界新人賞向けの応募原稿が137枚で完成した、と、
このブログで報告しました。
午後には小説講座をちょうど受けたのですが、比喩が上手い短歌の紹介があって、toron「イマジナシオン」に感動した。
全然、知らない歌人で、知れて、すごく得したと深く思った。
思わず、プチっとネット注文で買いました。
先生の、「比喩は思いつく言葉をすぐ当てはめるようにするのではなく、こうでもないと悩みながら、いちばん言いたい言葉を探すこと。すると、その人固有の身体性が出てくる」
これにも感心しました。
うーん、いつも思いつきで比喩を書いています。
toronさんの比喩は状況転移させるかのようなもので、スペースオペラSFに出てくる、位相転換トランスフォーム砲とでも呼びたい凄さを感じました。
勉強になった。
これだけで、この講義を受けた意味があった。
この歌集に付けられた惹句「言葉で世界を変形する」は嘘じゃない。
僕もそれなりに短歌の勉強はしてきたし、幾つもの講座を受けてきたけど、斎藤茂吉を10代の頃に読んだのと同じ衝撃を受けました。
現代最高の歌人は、岡野大嗣さんだと思ってましたが、比喩については考えを改めるべきかな。
歌集が届くのが楽しみです。
さて、小説に話を戻しますが、
締め切りの9/30までは、まだ日があるので、第2次稿では、誤字脱字の訂正だけでなく、この比喩をきちんと付け直そうと思います。
真剣に〈芥川賞そのまま獲っちゃうぞ作戦〉を発動させたいですから。
また、この作戦は今年度いっぱいは最低続けますので、今日9/1から第2弾以下を開始します。
予定は以下の通り。
正直、この半分も達成できたら、御の字ですが。
⑵群像文学新人賞(10/15〆切)150-200枚
⑶三田文学新人賞(10/30〆切)100枚
⓪第2詩集……11月上旬
⑷太宰治賞(12/10〆切)150-200枚
⑸文藝賞(3/31〆切)150-200枚
⑹新潮新人賞(3/31〆切)150-200枚
これは予定なので、実現度で言うと、
第2弾の群像が難航したら、三田文学は微妙です。過去作の怪作(改作)で誤魔化そうかな。
とりあえず、ここで1作品目。
第2詩集も結構、時間を取られそうな気もするし、すると、太宰治賞が微妙になる。
でも、無理なら、文藝賞まで引っ張って、なんとか2作品目。
最後の3月への追い込みで、新潮はなんとかするでしょうから、3作品目。
最低でも3作はいけると思います。(ホンマか?)……٩( ᐛ )و
でも、今回のこの応募作を書き上げたことで、貴重な気づきがありました。
やはり、今まで【(大きな)ストーリー展開】に呪縛されていたことの欠点、です。
たぶん、今まで、作中世界をメインとしては比較的短い期間の展開ばかりを書いてきたんですね。
つまり、幼少期や後日談は描くものの、舞台のメインの時間はせいぜい1年以内ぐらいの。
でも、今回は幼少から青年・老年期まで描く一代記にしました。
これは初めてだったと思います。
すると、その人物の家庭環境や周りの人物関係も詳しく描き互いに絡める必要が出てくるので、すごくコミュニティの重要性が体感としてよくわかりました。
同時にというか、だからこそ、個々の章ごとのシーンを丁寧に描く必要性や、逆に章ごとの連携性もよくわかりました。
これらは、今までの大きな展開では奴隷的な扱いで、自由度がほとんどなかったんです。
わかりやすく言えば、今までトップダウンな書き方ばかりしていたのが、今回はボトムアップな書き方をしたわけです。
だから、終章の一つ手前まで予定していた書き方と、少し違う終わり方になりました。
今までだったら、たぶん予定した終わり方以外できなかったでしょう。
なぜなら、そういう方向にしか伏線を置いてませんでしたから。
実は、昨日、前に行った過去の落選童話作品を改作して、昨日〆切の賞へ出そうと途中まで書いていました。
15枚なので、そのまま強行して仕上げることもできなくなかったんですが、辞めました。
これテーマに沿ったトップダウンな書き方で【ストーリー展開の呪縛】そのままだな、と感じたからです。
さて、第2弾の構想を今週中に仕上げて、つまり、例の〈中村航式のぐるぐる小説設計フォーマット〉から始めてみます。
やはりまだまだ脱【ストーリー展開の呪縛】を図らないといけませんから。
今度のコンセプトは、詩のような小説です。(ホンマかいな)
比喩もばんばんと入れられますしね。
