伊東静雄賞の佳作の件で、送付されてきたもの | 読書と、現代詩・小説創作、物語と猫を愛する人たちへ送る部屋

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小説や詩の創作、猫また大学通信を書いています。Twitterは、atlan(筆名:竹之内稔)@atlan83837218 放送大学在学中。「第8回新しい詩の声」優秀賞を受賞。
 京都芸術大学の通信洋画&文芸コース卒業/慶應義塾大学通信卒業/東洋大通信卒業/放送大大学院の修士全科生修了。

昨年の、第34回伊東静雄賞の佳作の件で、委員会から式次第の小冊子がおくられてきました。

こんなものです。

ページをめくると、受賞作品と受賞者の言葉、最終選者である以倉紘平先生らお二人の、受賞作とその他の候補さく4つに関する講評があります。

次が1次選者である、平野宏さんと、森永和子さんの選評が記載されて、佳作者50名の氏名一覧でした。

(ちなみに、今回の応募者数は1,080人とありますから、佳作の50人でも狭き門ですね。)

 

他の方もおられるので、中をお見せしていいのかどうか、わからないので、

そちらは遠慮いたします。

 

もちろん、佳作者一覧に僕の氏名はあったのですが、

嬉しいことに、平野さんの選評で「心に残った詩」として、拙作「点(ドット)」を作品名だけ挙げていただいております。

光栄なことで、感謝いたします。

 

4回目の応募で、今回、佳作に初めてなりました。

今まで、全然、ダメだ、入選もできないと思っていただけに嬉しいです。

 

この「点(ドット)」は、自分的にはそんなに悪くないと思いつつ、何回も改稿を重ねた作品で、今回、大幅に削除して、単語は同じであっても改稿で大きく書き換えました。

父の死を描いたものでしたから、レクイエム的に鎮魂歌として、どうしても、どこかに爪痕を残したかったのです。

それが抒情詩として、生活派の伊東静雄賞に残るのは一番、自然な流れだったのでしょうね。

 

今度、作る詩集には、そのままの形で掲載するつもりです。

 

今回の入選で、これからも生活派的な抒情詩を一つの儀式として、この伊東静雄賞には送る事に決めました。

当落選にかかわらず、それはそれで自分の詩の歴史になるなあ、と考えたからです。

過去に、佳作に入った若手の実力詩人の方で、モチーフを限定されそうで怖い、自分の詩風を曲げてまで、ここへは応募しないと書かれた著名詩人もおられました。

たぶん、それはそれで正しい考え方だと思います。

 

僕は自分の詩風というものはおおよそでしか、まだ確定しておりません。

全ての詩風を書いてみたい派なので、気にしません。

それぞれの賞に合うものを書くのも、短歌俳句川柳でいうところの兼題の類で、修行になると考えています。

 

ところで、今年の中原中也賞の受賞作、佐藤文香さんの『渡す手』(思潮社)に決まりました。

 

 

選評にある、対抗馬の大島静流さんの『蔦の城』(思潮社)も手に入れましたので、ゆっくりと読むつもりです。

 

 

佐藤さんは、すでに俳句で有名な方ですし、大島さんも第26回でも候補になってますから、順当なところなんでしょうね。