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3. 相手の本名を知らない可能性も?!

外国人同士だから、お互い名前に馴染みがなくて当然。こちらも「言いやすい名前」にするのも手で、ガチガチに「本名」にこだわることはない。実際、人生ほぼニックネーム(以下、愛称)で生きている人も多いのをご存知だろうか?

以前住んでいた香港の話…香港はイギリス統治下だったこともあり香港人の多くは英語名を持っていて、私も色々な名前に出会った。Music, Apple, King, Mickey, Betty, Barbie…英語圏では聞かない名前も存在し、適当につける場合も結構あるらしく、身分証明証に記載するかも自由。気に入らなければ変更もできる。自分で選んだり、学校の先生や教会、兄妹につけてもらったりするらしい。考えてみると今まで出会った香港人の広東語名を知らない。中国系言語は音程の上げ下げが激しく、香港人の話す広東語においては北京語の4声に対して9声もあると言われ最難関。その点、シンプルで覚えやすい英語名は便利だ。 

他の国で出会った人々も最初から愛称で紹介してくることが多かった。私の友人の名前の例を見てみよう。元の名前→愛称への変化は以下のように規則性がある。

本名→愛称、の順に変化
Jacqueline →Jackie (~ ie系)
Andrew →Andy (~ y系)
Robert →Robin (~ in系)
Nicholas →Nick (最初の2音節系)
Elizabeth →Beth (最後の2音節系)
William →Bill (William→Will→Bill 2段階)
Margaret →Peggy (Margaret→Meg→Peg→Peggy 3段階)

どれも短く変化し覚えやすい。学校や職場では本名で友人とは愛称、と分けている人もいる。生活全てにおいて愛称で通っている人もいるので、後になって本名を知ることもよくある。

しかし、出会う人みんなが上の例のような覚えやすい名前とは限らない。特に南アは様々な国のバックグラウンドの人がおり、馴染みのない名前に出会うこともよくあるし、日本語や英語に存在しない音が入ってたりする。ただ自分の名前は外国人には難しい、と認識している人も多いので、優しく教えてくれるケースがほとんどだ。いずれにしても私は後になって「なんて名前だったっけ…」ってことにならないように、「発音合ってる?」と確認したり、「スペル書いてくれる?」と携帯に打ってもらったり、「他にもニックネームとかあるの?」と別の名前を誘導したり、「素敵な名前!どう言う意味?」と何かに結びつけて覚えるようにしている。(それでも忘れることはよくある…)



4. スターバックスで本名を言う?

海外のスターバックス(以下、スタバ)にて…バリスタとのやり取りで「お名前は?」と聞かれ、カップに名前を書かれドリンクができるのを待つ、と言う流れがある。その際、本名を言う必要がないことにお気づきだろうか?スタバも「本名じゃなくてAmyでもJoeでもいいから、自分で数分間覚えていられる名前を教えてね」と公に言っている。「名前を分かってもらえない」「いつもスペルを間違えられる」といった話は山ほどあるようだが、一日何百人もの対応をするバリスタにとっては「誰の注文だか分かればいい」わけで、名前を覚えることが使命ではない。彼らは最高のコーヒーを作ることに忙しいため、お客側は「一発で分かってもらえる名前」を伝えることが円滑なやり取りにつながると言えるだろう。名前のやり取りで突っかかってないで、スタバ名を決めておくなり、‘James Bond’ でも ‘Hello Kitty’ でも ‘UCC’ でもいいから分かりやすい名前を伝えて、さっさと美味しいコーヒーを作ってもらえばみんながハッピー。コミュニケーションは「思いやり」だ。


クルーガーナショナルパーク♪
動物の世界にも名前的なものがあるのだろうか……🤔

🍀Part3に続く。。(毎週月曜更新)

英語コミュニケーション講座
講師  Candy